シラバス参照

年度 2014
科目名 建築材料実験
担当者名 福本 早苗・尾谷 透・神田 定秀・田川 浩之
単位 2
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科目目的
Course Objectives
代表的な建築構造材料である鋼、コンクリート、木材が材料として有する様々な特性およびそれらを用いた部材の力学的挙動について実験をとおして理解し、建物の設計に必要となる基礎的な知識を習得する。建物の構造についての安全性を「強」として位置づけるとともに、学生が自ら構造部材を製作することにより、技術者倫理の重要性についても理解する。
到達目標
Class Goal
本科目が対応する建築学科・大学院建築学専攻修士課程(6年)、および建築学科(4年)の学習・教育到達目標(◎は特に対応する到達目標、○は対応する到達目標)
◎A-2(6年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的・先端的技術を積極的に吸収し、演習や実習によって空間的に構成する実践的能力を修得する。(4年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的技術を積極的に吸収し、演習によって空間的に構成する基礎的能力を培う。 
授業内容
The Content of the Course
コンクリート、鋼材、木材の強度および応力度‐ひずみ関係などの材料特性について実験を通して学習する。また、部材の挙動について、 (1)鉄筋コンクリート梁のせん断耐力と変形および曲げ耐力と変形 (2)木材の梁の曲げ耐力と変形 (3)伝統構法木造の特性 (4)鉄骨柱を想定した局部座屈を、実験を通して理解を深める。
授業計画
Class Plan
第1回:オリエンテーション(福本・尾谷)
    実験授業の概要、鉄筋コンクリート部材の成り立ちについて
第2回:フレッシュコンクリートの材料特性(福本・尾谷)
    コンクリートの調合、フレッシュコンクリート試験、圧縮強度試験供試体作成
第3回:鋼材の力学的特性(福本・尾谷)
    鋼材の引張試験、応力度‐ひずみ関係(弾性限度、ヤング係数、降伏点、降伏棚、
    ひずみ硬化、引張強度、伸び、延性)の理解、破壊性状の観察ほか
第4回:鉄筋コンクリート梁試験体の製作(1)(福本・尾谷)
    鋼製型枠の組み立て
第5回:鉄筋コンクリート梁試験体の製作(2) (福本・尾谷) 
    鉄筋(主筋、あばら筋)の組み立て
第6回:鉄筋コンクリート梁試験体の製作(3) コンクリートの圧縮試験(福本・尾谷)
    梁試験体のコンクリート打設、第2回に作成した圧縮強度試験供試体の圧縮試験、
    応力度‐ひずみ関係(ヤング係数、圧縮強度)の理解、破壊性状の観察
第7回:木造建築物の構造と、材の力学および木造材料実験についての概要(田川・神田)
第8回:木材の引張試験 破壊の性状の観察、材料特性の確認(田川・神田)
第9回:木材の圧縮試験 破壊の性状の観察、材料特性の確認(田川・神田)
第10回:木材の梁の曲げ試験 梁の曲げ性状と破壊性状の観察(田川・神田)
第11回:伝統構法接合部の性能試験と伝統構法と現代構法の差異等について(田川・神田)
第12回:伝統構法接合部の性能試験と木造の設計法(田川・神田)
第13回:鋼材圧縮試験(福本・尾谷)
    幅厚比の異なる角型鋼管の局部座屈試験、座屈耐力・変形の考察、局部座屈性状の
    観察
第14回:鉄筋コンクリート梁のせん断試験(福本・尾谷)
    第4,5、6回で製作した試験体使用したせん断試験、梁のひび割れ状況、せん断破壊性状
    の観察、せん断耐力と変形についての考察、
第15回:鉄筋コンクリート梁の曲げ試験(福本・尾谷)
    第4,5、6回で製作した試験体使用した曲げ試験、梁のひび割れ状況、曲げ破壊性状の観
    察、曲げ耐力と変形についての考察

授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。
授業方法
Class Method
学生自らが、構造材料を扱い、試験体を作成し、人力による載荷試験を実施する。原則として毎回実験から学習した内容をレポートにまとめて提出する。 
授業時間外学習
Review and Preview
予習に関しては、シラバスの授業計画あるいは授業中に配付した授業スケジュールを参考にして「建築材料」で使用している教科書の該当部分を読んでくること。また、返却したレポートの内容について復習を行うこと。
評価方法
Evaluation Method
・レポート[作品含む](100点)

教科書
Textbook

参考書
Reference Books
日本建築学会/建築材料実験用教材/日本建築学会
地域との連携
Cooperation with the Community
<担当教員(非常勤講師)紹介>
尾谷 透  一般社団法人 日本建築総合試験所 構造部構造試験室・上席専門役
神田 定秀 播磨社寺工務店 代表取締役
担当教員への連絡方法
How to make Contact

受講上の注意
Notices
実験室内での安全確保に特に留意すること。ハイヒール、サンダル、スカートなど実験に適さない服装の場合には、出席として扱わないことがあるので注意すること。
補習、再試験について:上記評価方法により不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、9月に開講する補習に必ず出席し、指示された提出物を期限までに提出すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。その時の提出物の点数は0.8をかけ、上記評価方法に基づく得点に加算する。再試験の評価において、60点以上の得点はすべて60点とする。

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