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年度 | 2014 |
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科目名 | 薬物動態学U |
担当者名 | 橋 幸一 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
ヒトや動物に薬物を投与後、血液中や尿中薬物濃度の時間的推移のデータを合理的に解釈できる仮説を導き、その仮説を用いてデータの解析を行い、医薬品の開発や安全で合理的な薬物投与計画に応用することを目標とする。 |
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到達目標 Class Goal |
1. 線形コンパートメントモデルと、関連する薬物動態パラメータ(全身クリアランス、分布容積、消失半減期、生物学的利用能など)の概念を説明できる。
2. 線形1−コンパートメントモデルに基づいた解析ができる(急速静注・経口投与 [単回および反復投与]、定速静注)。 3. 体内動態が非線形性を示す薬物の例を挙げ、非線形モデルに基づいた解析ができる。 4. モーメント解析の意味と、関連するパラメータの計算法について説明できる。 5. 組織クリアランス(肝、腎)および固有クリアランスの意味と、それらの関係について、数式を使って説明できる。 |
授業内容 The Content of the Course |
薬物により同じ投与量であってもその治療効果や副作用の現れ方が患者さん一人一人により異なる場合があり、その患者さんに適した投与量、投与間隔を決定する必要がある。そこで本講義は、患者さんから比較的容易に採取可能な血液および尿中の薬物濃度推移から、薬物の生体内での挙動をモデルを用いて解析し、得られたパラメータから投与計画の作成方法について解説する。 |
授業計画 Class Plan |
薬学教育モデル・コアカリキュラムの薬物動態に関する項目について講義を行う。
1 速度と速度定数(1回) 種々解析法を学ぶにあたり、速度と速度定数や反応の次数についての概略を学ぶ。 2 コンパートメントモデルの解析法(9回) (1) コンパートメントモデルの概念 コンパートメントモデルとはどのようなモデルか、またどのようにモデルが構築されているのか について学ぶ。 (2) 線形1−コンパートメントモデル 線形1−コンパートメントモデルを用いた静脈内投与、経口投与、点滴静注、繰り返し投与 の解析法について学ぶ。 (3) 線形2−コンパートメントモデル 線形2−コンパートメントモデルを用いた静脈内投与の解析法について学ぶ。 (4) 非線形の消失過程がある薬物の解析 薬物の体内からの消失に非線形性が認められる場合の解析法について学ぶ。 3 生理学的モデルの解析法(3回) 生理学的モデルとはどのようなモデルか、またどのようにモデルが構築されているのかについて 学ぶ。次に、生理学的モデルの中で最も重要なクリアランス(組織クリアランス、固有クリアラ ンス、全身クリアランス)の概念とその求め方について学ぶ。 4 モーメント解析法(1回) モーメント解析法の考え方やコンパートメントモデル解析法との対応について学ぶ。 5 練習問題解説(1回) |
授業方法 Class Method |
ほとんどの回の授業は板書による講義型の授業です。授業中の質問は適宜受け付けるものとし、学生へも質問を投げかけることによって、授業内容の理解を深めます。また、理解度のチェックを行うために練習問題も出します。その解答はレポートとして提出してもらい、正誤を確認した後返却し、授業内で問題の解説を加えます。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
受講にあたって予習をする必要はないが、必ず復習し、ノートの整理を行うとともに疑問点については自分で調べるか、質問に来るようにすること。また、練習問題を出すので、解答を必ず提出すること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(100点) |
教科書 Textbook |
中島恵美/薬の生体内運命/ネオメディカル |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
薬剤学研究室(研究管理棟2階) |
受講上の注意 Notices |
出席の確認はMICカードリーダーを使用するため、MICカードを忘れないこと。 |
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