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年度 2014
科目名 臨床心理基礎実習
担当者名 本多 修・齊藤 文夫・佐方 哲彦・西井 克泰
単位 2
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科目目的
Course Objectives
臨床心理実習に入るための準備を知識の修得だけではなく、実感を伴う体験を重ねることで得られることが目標である。いわば「体験知」とでもいうべきものを「体得」するための基礎作りを目標とする。
到達目標
Class Goal
2年次から始まる臨床心理実習にスムーズに入れるような基礎を身につける。
授業内容
The Content of the Course
4名の臨床心理士有資格教員が、オムニバスで以下の授業計画に従って通年で行う。
基礎実習の時間以外に、M2が中心になって発表する事例検討会に、1年生も全員参加し、発表を聞きグループでディスカションに参加してレポートを提出することが求められている。それらが2年次の臨床心理実習の準備となる。
授業計画
Class Plan
以下の授業を各教員が7・8回ずつ、合計30回に渡って行う。

1.出会いと自己表現のグループワーク(本多)
 出会いと自己表現のグループワークを行う。実際にクライエントに出会う前に、院生同士で他者に出会い、そして自分自身を見つめる必要がある。グループワークとして、センシティビティトレーニングや描画表現を行なうなかで、実感を伴なう体験知を体得する。また、様々なロールプレイングも体験する。

2.感受性訓練(西井)
 心理療法家として備えておくべき資質の一つに感受性がある。さまざまな感受性訓練を通して自らの五感を鍛えることを体験的に学んでいく。また、グループアプローチについても体験的に学んでいく。

3.心理臨床の実務における心得と作法(齊藤)
 心理臨床実務者をめざす者としての基本的な心得を、グループ討議などを通して学ぶ。心理臨床実務者に求められる倫理感覚やセンスなどを学ぶとともに、こころの正常や異常、こころの健康や病気の問題をあらためて考える。なお、本学近隣にある児童養護施設(三光塾)や精神障害者社会復帰(地域活動)支援施設(ひまわりファクトリー)、心身障害者施設(すなご医療福祉センター)、あるいは刑務所や少年鑑別所(大阪医療刑務所、大阪少年鑑別所)等を見学し、現場を知るととともに、実務者らと交流する機会を持ちたい。

4.心理臨床技法をロールプレイから学ぶ(佐方)
 逆転移や逆抵抗(心理治療の進展を妨げる心理療法家側の問題や精神力動)に焦点を当て、倫理的な問題も含め心理療法家が陥りやすい落とし穴について、ロールプレイなどから体験的に学ぶ。沈黙を作る、3人で1人のカウンセラーを演じる、バーバルとノンバーバルで応対する、などのロールプレイを予定している。
授業方法
Class Method
実技、体験実習とグループ討議、学外見学参加実習とグループ討議、ロールプレイ体験、さらにレポート作成による習得度の確認によっておこなう。
授業時間外学習
Review and Preview
各教員の指示による。
評価方法
Evaluation Method
・レポート[作品含む](100点)
・4名の教授が25点満点で評価し合計得点を算出する。

教科書
Textbook

参考書
Reference Books

地域との連携
Cooperation with the Community
地域の施設見学実習は将来の活動領域を考えることになる。また、それぞれの領域の中で、地域のボランティアをすることが地域に貢献するとともに、院生にとっては将来の活動領域を選択するきっかけになる。
担当教員への連絡方法
How to make Contact
大学が公開しているメールアドレスを使用して連絡をおこなう。
受講上の注意
Notices
各担当教授が推薦図書を適宜指示する。
後期から事例を担当することがありうるので、知識だけでなく技術や心理臨床家としての構えをしっかりと身につけていくよう努力する。

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