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年度 | 2015 |
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科目名 | 比較心理学 |
担当者名 | 金澤 忠博 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
人間の心理・行動を真に理解するためには、胎生期から大人に至る行動発達のプロセスだけでなく、原生動物から人間に至る行動進化のプロセスをも視野に入れる必要がある。講義では、さまざまな領域における人間の心理・行動の特徴について、進化と発達の2つの側面から捉え、人間行動の特徴についてより深い理解を目指す。 |
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到達目標 Class Goal |
最初に、人間の認知や行動が進化と発達の2つのプロセスを通じて形成されることの基本的な理解を得る。次に、人間行動のさまざまな側面に焦点を当て、人間以外の動物種の行動と比較しながら、それぞれの進化と発達を具体的に眺め、人間行動のより深い理解に到達する。 |
授業内容 The Content of the Course |
発達心理学の最新の知見に加え、比較行動学(ethology)や最近の進化心理学(evolutionary psychology)の知見を織り交ぜながら、人間行動の進化と発達について学ぶ。具体的にはまず個体レベルでの認知様式と行動様式の進化と発達について学び、さらに、知覚・認知機能、情動表出、言語や心の理論、自己意識、母子関係や仲間関係、異性関係など、コミュニケーションや対人関係にいたるまで、その生物学的基盤について学ぶ。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 はじめに
第2回 行動の個体発生と系統発生 第3回 人間の適応的認知様式 第4回 人間の適応的行動様式 第5回 領域固有メカニズム(モジュール)と領域一般メカニズム 第6回 知覚・認知機能の進化と発達 第7回 情動表出の進化と発達 第8回 言語機能の進化と発達 第9回 言語発達の基礎:三項関係の成立や指さし 第10回 心の理論の進化と発達:先行事象としての共同注意や“ふり”遊び 第11回 心の理論欠損仮説から見た自閉症 第12回 自己意識の進化と発達 第13回 母子関係の進化と発達:アタッチメントを中心に 第14回 異性関係の進化と発達 第15回 まとめ 以上の順序で講義を進める。ただし、これはあくまでも予定であって、変更することもあり得る。 |
授業方法 Class Method |
毎回、感想や質問をミニレポートとして提出してもらい、次の授業の冒頭に講評や質問への回答を行い双方向の授業を実現する。体験可能なテーマについては、簡単な課題を課し、その結果を統計的に分析し、次の授業の資料として配布し、体験的学習を行う。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
その都度、講義に使う資料を渡すので、目を通して、予習をする。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](70点) ・平常点等(30点) 配点内訳:授業への積極的参加度(10点)と課題(10点×2) |
教科書 Textbook |
随時資料を配付する。 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
E-mail:kanazawa@hus.osaka-u.ac.jp |
受講上の注意 Notices |
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