シラバス参照 |
年度 | 2015 |
---|---|
科目名 | 映像文化論 |
担当者名 | 小林 昌廣 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
映像を通して、ヒトの身体が内外の世界といかなる関係をもっているかについて考える。ヒトの視覚構造が、<体内環境-生活環境-情報環境>というトータルな環境連関にとって、いかなる意味をもっているか、具体的な映像事例を通して理解させる。 |
---|---|
到達目標 Class Goal |
動画映像という情報形式・コンテンツを通じ、世界を見る眼、人間を見る眼の養成を目標とする。
映画を観ることが世界を見ることに繋がると同時に、それが身体を視ることへと繋がることで、トータルな映像文化の本質を把握する。 映像を通じた自由な視覚の運動が、<身体-環境-世界>の総合認識へ連動することへの理解を、本科目の到達目標とする。 |
授業内容 The Content of the Course |
映画は芸術文化の中で最も若いジャンルのひとつである。だが、ヒトの視覚の延長装置としての映像(映画を含む)は世界を映し出す鋭利な鏡として現在に至っている。本講義では、ヒトの身体において視覚がいかに優位な器官であるかを考察すると同時に、様々な映像を通して世界を触知してみたい。「見る」ことが「触れる」ことであることを映像によって証明してみたい。 |
授業計画 Class Plan |
1 映画史と映画研究(1)・・・映画と身体の関係について考察する。
2 映画史と映画研究(2)・・・リュミエールからキューブリックまでスペクタクルの歴史。 3 映像人類学の方法論(1)・・・映像メディアを用いた新しい文化人類学的研究について。 4 映像人類学の方法論(2)・・・フラハティからジャン・ルーシュまで。 5 ハリウッド映画論(1)・・・ハリウッド映画前史〜サイレント映画。 6 ハリウッド映画論(2)・・・トーキー映画の誕生〜音、そして色彩。 7 ハリウッド映画論(3)・・・映画におけるスペクタクル〜キューブリック。 8 ハリウッド映画論(4)・・・映画のなかの身体〜キートンのコメディ。 9 日本映画論(1)・・・特に日本映画(小津安二郎)を中心に日本人の身体観・死生観・ 女性観について考える。 10 日本映画論(2)・・・成瀬巳喜男『浮雲』、勅使河原宏『砂の女』、篠田正浩『心中天網島』 など。 11 日本映画論(3)・・・チャンバラ映画から見た日本人の身体の歴史。 12 映像と音(1)・・・ダンスにおける音〜ミニマリズム。 13 映像と音(2)・・・ダンスを構成する音〜ROSAS。 14 映像と音(3)・・・演劇における音〜転形劇場。 15 映像と音(4)・・・演劇における音〜維新派。 |
授業方法 Class Method |
映像メディアを使用した授業となり、用いた映像源は必ず紹介するので、興味があれば自身でも鑑賞するように心がけること。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
ふだんから映像(テレビ、映画、DVD、カラオケ画面、広告看板など)を見ることについて自覚的になっておくこと。映像が発信する情報が、映像以外の手段(メディア)では可能ではないのか、そもそもそれらの情報は必要なのか、といった場面にまで言及できるような心構えをしておくこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 配点内訳:授業への積極的参加度(25点)と授業中に提出する小レポート(25点×3回=75点) |
教科書 Textbook |
|
参考書 Reference Books |
|
地域との連携 Cooperation with the Community |
|
担当教員への連絡方法 How to make Contact |
|
受講上の注意 Notices |
DVDを用いた講義が中心となるので、上映中の許可のない入退室は固く禁ずる。 |
シラバス参照 |