シラバス参照 |
年度 | 2015 |
---|---|
科目名 | 教育実習U |
担当者名 | 小野 賢太郎 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
1.中学校の教育実習は、教職課程の総括的意義をもつ教育実践経験の機会であることを知る。
2.これまでの教職課程での学び全体を通して得た知識・技能と専門教育課程科目で得た知識・ 技能とを統合して、教育実習で積極的に活用する方法と態度を学ぶ。 3.上記目的を踏まえ、教育実習の視点から全人教育推進に要す資質能力の向上に資する。 |
---|---|
到達目標 Class Goal |
学生は、教育実習全体を通して下記目標に到達することにより、教職実践力を構成する中学校
教諭としての使命感や責任感、社会的対人関係力、生徒理解と学級経営力、教科指導力及び授 業力を総合的に高める。 @ 教師としての志=目的意識及び倫理観(感)を明確に有し、その目的・意識のもと教育実習 全ての内容に対して、それらを積極的に実行することができる。 A 教師・社会人としての対人関係能力を有し、これを日常的に実践することができる、また 実践しようと努めている。 B 実習校の生徒に対して人間的理解力を有し、この理解力を踏まえて学級経営・生徒指導を 実践する際の理念・構想・実践プランを具体的に描くことができる。 C −1 専門教科を生徒に対して指導し又は授業を行うに要する、基礎的な知識・技能を有 している。 −2 これらを適切に活用しつつ個別の授業を構想し、その実施計画(指導案)を作成して、 授業を具体的に展開できる。 D −1 道徳・特別活動・総合的な学習の時間など専門教科以外の教育活動領域について、 生徒に対して指導し又は授業を行うに要する、基礎的な知識・技能を有している。 −2 さらにこれらを適切に活用しつつ当該の授業又は指導を構想し、その実施計画(指 導案等)を作成して、授業又は指導を具体的に展開できる。 |
授業内容 The Content of the Course |
(1) 学校経営…@学校教育目標と経営方針、A校務分掌、B施設・設備 C学校行事とその運
営、D地域社会との連携、E学校事務など (2) 教員としての資質向上…教員としての@心構え、A態度、B理想的な教師像等の探求 (3) 教材研究…@各教科の内容、A教育課程、B教科書及び参考資料等についての調査・研究 (4) 学習指導…@学習指導の原理、A指導の計画、B学習指導案、C学習指導の過程・方法・ 技術、評価方法 (5) 道徳教育及び特別活動…@道徳教育・特別活動の意義と目的、A目標と内容、B指導原理 と方針、C学級指導、D生徒会指導、E学級会指導、F部活動、G学校行事 (6) 生徒指導…@生徒指導の意義と目標 A指導計画と方針、Bホームルームの活動・学級経 営、C事例・場面指導 (7) 学校保健と学校安全…@健康管理に伴う事務、A学校保健の意義、B目的・内容・計画、 C保健教育、D学校安全の目的と安全管理、E安全教育の指導の実際 (8) 学校図書と視聴覚教育…@学校図書教育の目標・内容・方法・設備、A学校図書館の 「利用指導、B視聴覚教育の意義と目標、C教育機器の種類とその利用と活用 (9) 人権教育…@教育の原点としての人権教育の在り方、A人権教育に取組む心得と実践方法 (10)特別支援教育…学校教育においても重視されている、@ノーマライゼイション、Aインク ルージョン、Bバリアフリーなどの理念を踏まえて、障害者と健常者がともに 生きる教育の場であることを、経験的・実践的に学ぶ。 (11)その他…教育実習校独自の取り組みなど |
授業計画 Class Plan |
実際の教育実習計画については、個々の学校現場の指導に基づくため、統一的な授業計画を
示すことは困難である。下記の計画は、標準的な計画として提示するものである。 1 本「教育実習」履修までの確認事項 (1)履修要件を充足できているか。 (2)「教育実習」の事前指導として必要な「教育実習T」を履修し、教職に係る実践的内容を 理解できているか。 (3) 教職への志を持てているか。 2 大学が実施する「教育実習事前ガイダンス」に、必ず出席する。 3 実習校への事前挨拶と指導(スケジュール・配属学級・実習指導教員の確認) 4 実習校が実施する「実習オリエンテーション」に参加する。 (1)学校長への挨拶と自己紹介(朝礼挨拶を含む) (2)校長訓話・実習担当教諭の紹介とお話・事務連絡等(教育実習実施計画の説明) (3)教育実習生からの質問と調整(学校行事・研究授業・校外実習等の確認) 5 実習校による教育実習実施計画に従い、実習活動を展開する。 (1)配属学級での自己紹介−学級経営の実践と生徒理解の大切さを学ぶ− (2)道徳・特別活動・総合的な学習の時間での観察・参加・実践・省察 (3)専門教科に係る授業での観察・参加・実践(部分と全体)・省察 (4)専門教科に係る研究授業と反省会−授業実践の醍醐味と厳しさを知る− (5)実習校による教育実習反省会−教職実践力を問う− 6 「教育実習記録」の記述と整理を毎日欠かさず、校長・実習担当教諭等の指導を受ける。 7 「教育実習記録」をまとめ、学校長の指導を経て、所定の期日までに大学へ提出する。 8 「教育実習」の事後指導として、以下の指導を受ける。 (1)「教育実習報告書」を大学の担当教員に提出し、事後指導を受ける。 (2)「教育実習」事後ガイダンスに必ず参加し、教育実習体験について振り返り、その成 果を参加者と共に分かち合う。事後ガイダンスの実施方法については、別途指示する。 (3)「教育実習」では、様々な出会いがあり、教職への道を再確認する機会である。教育 実習体験を具体的に踏まえて、自らの教師としての資質と能力を問い、課題を把握す ることが、さらなる教職への道を歩む、原動力となる。 9 お世話になった校長先生及び指導教諭・諸先生方、クラスへ礼状を出す。 |
授業方法 Class Method |
上記の授業計画に従い、適宜、「実習」形態を中心に、下記の適切な方法により実施する。
1.具体的には、講話・見学・参観・部分実習・全体実習・教壇実習・研究授業・教材研究など が、適宜実施される。 2.いずれの方法が実施されても、記録・資料・メモ等々のデータを大切に保存しよう。 3.上記データは、教育実習の振り返りの際に積極的に活用しよう。 4.上記データには、個人情報等が含まれている場合が多いので、その取り扱いに注意しよう。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
1.実習予定校のホームページ等を活用して、実習校の概要を理解し、教育実習に備える。
2.実習中は実習に専念し、「教育実習記録」の記載については、実習時間外に行うこと。 3.既習の中学校「教科に関する科目」及び「当該教科の指導法」の授業を踏まえて、実習中 に想定される授業単元について、事前研究を行う。特に、指導教諭の指示のもと教材研究 及び指導案作成を積極的に行う。 4.実習後、実習体験や事後ガイダンスを踏まえて、教職への志を確認し、目指したい教師像 や授業実践構想を具体的に探求する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 配点内訳:@実習校による成績評価=50点 Aガイダンス=10点 B実習記録の評価=30点 C事後指導=10点 ・事前ガイダンス無断欠席については、5点減点する |
教科書 Textbook |
武庫川女子大学・同短期大学部「教育実習ハンドブック(中高実習用)」を使用する |
参考書 Reference Books |
教員養成研究会編/教育実習の研究/学芸図書 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
1.教育実習自体が、大学と教育委員会・学校現場との連携によって成り立つことを理解しよう。
2.教育実習中の地域との連携については、実習校の指導を仰ぐこと。 |
担当教員への連絡方法 How to make Contact |
1.教育実習引率指導教員へは、教育実習の事前事後に、研究室等にお伺して、指導を受ける。
2.その際に、教育実習中の連絡方法等について、担当教員に指示を仰ぐ。 3.緊急時に担当教員に連絡がつかない場合は、教職支援室へ連絡をとる。 |
受講上の注意 Notices |
1.教育実習履修説明会に必ず参加し、教育実習の履修申請を行うこと。
2.教育実習の事前・事後ガイダンスに必ず出席し、諸注意につき厳守すること。 3.教育実習の履修要件を充足していること。 4.教職志望を前提に、教育実習に専念すること。 5.教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教職課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事 項を必ず入力すること。また成績発表以降に、成績とともに担当教員によるコメントを参照し 自己の学習状況について把握する。 |
シラバス参照 |