シラバス参照 |
年度 | 2016 |
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科目名 | 健康心理学 |
担当者名 | 安村 直己 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
心理学の専門領域の中でも、日々の生活や卒業後の社会活動の中でおきる、心身の健康の心理的な機構や不適応行動の予防に関する臨床ストレス心理学の専門的知識を修得する。 |
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到達目標 Class Goal |
ストレスマネージメントに関する基本的知識を学ぶとともに、これまで学んできた心理学の基礎的な知識を結晶化させ、実生活において活用できる技能と態度を身につける。 |
授業内容 The Content of the Course |
現代のストレス社会において生きる私たちは、身体の健康だけでなく、心の健康も維持することが重要な課題である。心理的な影響から身体的な疾患を来たすこともあり、今日ではさまざまな生活習慣病もストレスが関係していることが分かっている。この講義では、ストレスの生じるメカニズムについて生理学的および心理学的に概説し、ストレスとは何かについて学ぶとともに、日常の生活で受けるストレスに効果的に対処ができるよう、ストレスマネージメントの基礎知識を身につける。また、ストレスが関係して生じる心身症のメカニズムや性格との関係について知り、健康な心の動き方や感情表現についても学ぶ。さらに現代社会に特有のさまざまな心の問題や社会問題について取り上げ、一生涯に渡って生物学的・心理的・社会的な健康をバランスよく維持し、幸せな生活を送ることができるよう、QOLを高めていくためには何が大切かについて、共に考えていく。 |
授業計画 Class Plan |
第1回.心の健康とは何か
・健康の定義について学ぶ ・現代のストレス社会と心の健康の重要性 第2回.人間の欲求と心の健康 ・人間のもつ欲求と心の健康との関係 ・フラストレーションから生じるストレス 第3回.心の健康と家族とのコミュニケーション ・健康なコミュニケーションと心の健康 ・子どものストレスと家族関係 第4回.心の傷つきからの回復プロセス ・さまざまな外傷体験と心の健康 ・悲嘆のプロセス 第5回.ストレスとは何か ・ストレスの定義について学ぶ ・ストレスの種類 第6回.ストレスの生理学的メカニズム ・ストレスの生じる生理学的メカニズムについて学ぶ ・ストレスによる生理的変化と心身症の関連 第7回.ストレスの心理学的モデル ・心理学からみたストレスモデル ・心理的悪循環とストレス反応のエスカレーション 第8回.ストレスマネージメント ・動物実験から分かったストレス対処法 ・リラクゼーションの体験 第9回.心身症とパーソナリティー ・心身症になりやすい性格 ・心の健康の維持に必要な感情表現の方法 第10回.心の健康とリズム障害 ・心理的な疲労と肉体的疲労 ・サーカディアンリズムと心身の健康 第11回.睡眠と心身の健康 ・健康な睡眠のリズム ・睡眠と夢とメンタルヘルス 第12回.現代社会と依存症 ・現代のストレスと依存症の心理 ・健康な自己愛と心の健康 第13回.現代社会の心の問題とQOL ・医療技術の進歩と人間の真の幸福 ・現代の倫理問題と心の健康 第14回.終末期医療と心の健康 ・難病告知の問題と人間の尊厳 ・医療技術の進歩と延命治療 第15回.まとめ ・トータルヘルスの考え方 ・ライフサイクルと心の健康 |
授業方法 Class Method |
授業は講義形式で、毎回、各テーマについて概説しながら、その問題点を明らかにしていく。受講生は、講義を聴きながら自分自身の体験を振り返り、そのテーマを自分の実生活にあてはめて理解していくことが求められる。受講生の理解を確かめるために、授業の進捗に合わせたレポート課題や確認テストを行い、コメントを返すことによって受講生との質疑応答を含めた交流を行い、理解の深化を図っていく。 |
授業時間外学習 Review and Preview |
授業計画に記載されているキーワードについて事前に調べておく。また、各講義の後、取り上げられたテーマに関連したトピックスに目をとめ、学んだ視点の再確認を行なう。また、授業内容について復習し、ノートにまとめておく。与えられたレポート課題では、授業で触発された自分自身の問題意識や考察を記すことが求められる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 配点内訳:平常点等の配点内訳:確認テスト(4回)80点と授業への積極的参加度20点で評価。 ・確認テストの実施について、事前に実施日の連絡はしない。 |
教科書 Textbook |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
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受講上の注意 Notices |
本講義で学んだことを自分自身の体験に照らし合わせ、そこから改めて気づくことを大切にしてほしい。 |
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