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年度 2016
科目名 建築数学
担当者名 鈴木 利友
単位 2
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科目目的
Course Objectives
解析学、線形代数学、確率・統計学の初歩を、建築学の諸分野への応用を前提に学ぶ。これを通して、建築にかかわる人間生活や社会、自然における諸現象を数量的に理解し、記述する手法を理解することを目的とする。
到達目標
Class Goal
建築を学ぶ上で重要な数学の基礎を習得し、向上させるとともに、建築学におけるさまざまな問題解決に活用するための基礎的能力を培う。

本科目が対応する建築学科・大学院建築学専攻修士課程(6年)、および建築学科(4年)の学習・教育到達目標(◎は特に対応する到達目標)
◎A-1(6年)語学や諸学の基礎学力の習得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる実践的能力を修得する。(4年)語学や諸学の基礎学力の習得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる基礎的能力を培う 。
授業内容
The Content of the Course
学習内容は解析学(関数、数列、極限、微分法、積分法、微分方程式)、確率・統計学、線形代数学とこれらの応用からなる。高校数学の知識で理解できる内容から順に、前に学習した内容を必要に応じ参照しながら学習を進めていく。授業では、できる限り具体的な事例に即して理解できるようにするとともに、問題演習を重視する。
授業計画
Class Plan
第1回 数列と極限の応用、対数関数の応用
    3項間の漸化式(白銀比、フィボナッチ数列)、数列の極限(フィボナッチ数列と黄金比)
    対数関数(音の強さと大きさ)
第2回 多項式関数の微積分の応用1(等分布荷重がかかる梁のたわみ)
第3回 多項式関数の微積分の応用2
    場合分け(部分荷重)、関数の極限(集中荷重)、ヘヴィサイド関数とデルタ関数
第4回 三角関数の微積分の応用(長柱の座屈)
第5回 離散的確率分布
    離散的確率分布の性質、一様分布、ベルヌーイ分布、二項分布、ポアソン分布
第6回 中間テスト1、連続的確率分布
    連続的確率分布の性質、一様分布、ロピタルの定理、正規分布、指数分布
第7回 多変量の確率分布、統計的推定
    多変量の確率分布と重積分、最小2乗法と偏微分、中心極限定理、平均と分散の推定
第8回 微分方程式とその応用1
    変数分離形の微分方程式、1階線形非同次微分方程式とその応用
第9回 微分方程式とその応用2
    2階定係数線形微分方程式とその応用
第10回 行列と連立一次方程式
    拡大係数行列、行基本変形、階段行列と掃き出し法、階数と自由度、自明な解
第11回 中間テスト2、行列の計算
    行列の和、差、積、スカラー倍、正方行列と単位行列
第12回 逆行列
    逆行列の公式、掃き出し法による逆行列の計算
第13回 行列式、一次変換と固有値、固有ベクトル
    行列式の定義と意味、性質、クラメールの公式、余因子展開、転置行列、余因子行列
    一次変換、固有値、固有ベクトル
第14回 行列の対角化
    固有値、固有ベクトルと対角化、対称行列と直交行列、外積
第15回 線形代数の応用
    連立1階微分方程式とその応用
    数列の漸化式(フィボナッチ数列等)、連立一次方程式の解(長柱の座屈)
定期試験

授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。
授業方法
Class Method
第2〜5回、7〜10回、12〜15回の冒頭に小テストを、第6回、11回の冒頭に中間テストを行う。授業は講義形式で行うが、授業時間に余裕がある場合は問題演習の時間もとる。
授業時間外学習
Review and Preview
最終回を除き、毎回宿題を課す。宿題は翌週までに必ずやって、答え合わせをして提出すること。小テスト、中間テストの出題範囲はあらかじめ指定するので、学習して臨むこと。小テスト、中間テストで正解できなかった問題は、必ず復習して理解すること。
本授業では、高校数学における数学T、数学A、数学U、数学B(数列、ベクトル)、数学Vの知識を前提とする。入学直後の基礎学力テストの結果、これらの内容の理解が不十分であると判断された人には、本科目と並行して開講されるリメディアル教育を受講するよう指示する。指示された人は、リメディアル教育を必ず受講し、その内容を十分に理解すること。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(50点)
・平常点等(50点) 配点内訳:中間テスト25点、小テスト・宿題25点とする。
・定期試験の点数が低い場合、上記の合計点にかかわらず不合格とする場合がある。

教科書
Textbook
プリントを配付する
参考書
Reference Books

地域との連携
Cooperation with the Community

担当教員への連絡方法
How to make Contact

受講上の注意
Notices
高校数学の理解が不十分な人、および数学Vの内容を学習していない人は、並行して開講されるリメディアル教育の授業内容を十分に理解しない限り、本科目が不合格になる可能性がきわめて高いので注意すること。
補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、9月に開講する補習を必ず受講し、指示されたレポート等を提出の上、10月に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。レポートの点数は、上記評価方法における平常点等に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。

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