科目目的 Course Objectives	この科目では、各看護学分野で学んだ知識、これまで統合した学習内容や技術の習得を通して、組織の管理的な機能を把握した上でのチームの一員としての実践的な能力や生活の質を意識したかかわりへの意識を育み、自己の人間的成長と看護師としての展望を明確にすることを目的とする。
到達目標 Class Goal	１．実務的な看護実践を通して、時間的管理を考慮したケアの提供を看護師とともに行うことがで 　きる。 ２．チーム医療及び他職種との協働の中で、看護師としてのメンバーシップおよびリーダーシップ 　の実際を知ることができる。 ３．組織における看護管理の機能と役割の実際を知ることができる。 ４．対象の疾病予防や生活の質を確保するための施設から地域への連携や生活の質に影響する口腔 　ケアに関する専門的な支援のあり方に対して、自分の考えをまとめることができる。 ５．本実習を通して自身の看護師としての将来像や看護観を述べることができる。
授業内容 The Content of the Course	本実習は、各分野の学びや実習を終えて学んだことや自己の課題を踏まえ、将来、どのように看護師として実践に取り組んでいくのかを意識し、複数患者の受け持ち等の実務的な動きの中で、時間の管理や優先順位の検討、スタッフ間の調整等のメンバーシップを意識しながら看護実践を行うものである。特に、実際に立案されている看護計画を理解し、複数の患者に関する必要な情報を収集しながら、優先順位および時間的管理を考慮した上で日々の行動計画が立案でき、看護師とともに看護実践できることを重視した内容とする。また、受け持ち対象者の援助を通して、看護過程（情報収集・全体像の把握、看護計画の立案・実施・評価・修正）の展開の総仕上げとして位置付け、既修得の知識と技術を応用させて、受け持ち対象者の個別性に合わせた看護を実践する。また、対象の生活の質を確保するための総括的な実習として、施設から地域への連携や疾病の予防や生活の質に影響する口腔ケアに関する専門的な支援を見学して、考察させる。
授業計画 Class Plan	【１〜２週目】 １）学内オリエンテーション、実習の事前準備、課題学習 ２）臨地実習（歯学部附属病院）　口腔ケア実習 　近年、問題になっている小児患者や老年患者の誤嚥性肺炎の予防及び生活する対象者の生活の 　質、健康状態、食事、社会生活などに影響する口腔ケアについて、ケアの実際、指導面や治療 　との関連等について見学実習を行う。 ３）臨地実習（保健医療福祉ネットワーク部） 　施設から在宅への移行に必要な退院支援について、対象者の生活の連続性を維持するために、 　医療チームとしての施設と地域との連携・調整における看護師の役割について学ぶ見学実習を 　行い、対象者と家族に必要な社会資源やサポート内容及び退院指導からつながる在宅や他施設 　での対象者に必要なケアを考える。 ４）臨地実習（各看護学分野の実習：各施設ごとの実習） 　選択した１分野について、該当する施設等で実践的・実務的な看護援助の展開を行う。 　�@受け持ち対象者（看護学分野の状況に応じて複数受け持ち）への継続的な情報収集を行い、 　　援助のニーズに応じたケアを計画・実践・評価する。 　�A対象者と家族に関わる保健医療メンバーの一員としての役割と連携を考える。 　�B実務的な動きの中で複数の課題を調整しながら対象者の看護実践を行う。 　�C各実習においては、毎日、グループの学生と担当の臨地実習指導者、教員とカンファレンスを 　　行い、実習での学びや看護展開に関して意見交換し、内容の理解を深め、次の日の行動計画を 　　修正する。（状況によっては複数受け持ちとする） 　�D最終カンファレンスでは、実習目標への到達度や自己の課題を明確にする。 ５）各分野合同の実習目標に照らしてグループワークを行い、実習報告会を開催し、体験の共有と 　全体の総括を行う。 ６）実習記録に関しては、個人面接によって各自の到達度に応じた指導を受けて記録物を提出す 　る。 ＊口腔ケア実習及び保健医療福祉ネットワーク部の実習については、各々１日間の実習とし、 　ローテーションを組んで実習を行う。なお、統合看護実習期間中に分野別実習があるグループ 　は、統合実習期間の前後に実習を行う。
授業方法 Class Method	実習
準備学習（予習・復習等） Review and Preview	予習：総括となる限られた実習であるので、事前課題や行動計画などの準備を必要とする。 復習：実習の振り返りは毎日行い、疑問点は残さない。不明な点はその都度教員や実習施設の 　　指導者に確認すること。
評価方法 Evaluation Method	・平常点等(100点)　平常点等配点内訳：実習目標の達成度80点、課題レポート20点
教科書 Textbook	教科書は実習先の施設・分野の特徴に合わせて紹介する。
参考書 Reference Books
地域との連携 Cooperation with the Community
担当教員への連絡方法 How to make Contact	統合看護実習のオリエンテーション時に連絡する。
受講上の注意 Notices	統合看護実習のオリエンテーション時に連絡する。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy	１．知識・理解　１−１　人の生活を理解するための幅広い教養や基礎知識を身につけている。 １．知識・理解　１−２　生活者としての人を支援するために必要な専門的知識を習得している。 ２．技能・表現　２−１　生命の尊厳と人権尊重を基盤とした倫理観と人の価値観を尊重した 　コミュニケーション方法を身につけている。 ３．思考・判断　３−１　人の生活や健康を支える様々な要因（身体心理社会的）についての情報 　を収集し、分析することができる。 ３．思考・判断　３−２　援助が必要な人の状態を明確にして、援助の根拠を特定することができ 　る。 ３．思考・判断　３−３　生活および医療全般にわたって、その人に起こりうる事態を予測し、 　論理的思考力と的確な問題解決能力に基づいて、最善策を導き出すことができる。 ４．態度・志向性　４−１　患者のトータルケアを行うプロフェッショナルな看護師として社会に 　貢献する意欲を持っている。 ４．態度・志向性　４−２　看護師として、生涯にわたって自分を高めていこうとする強い意思・ 　意欲を持っている。 ５．看護実践力・多職種間連携能力　５−１　他の医療職者や福祉関係の職種との連携を理解し、 　その人や家族への援助ができる能力を身につけている。

シラバス参照