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年度 | 2019 |
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科目名 | 教育病理学特論 |
担当者名 | 上田 孝俊 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
臨床教育学分野の主要文献の概要把握。特に関心を持った領域について関連文献によって理解を深める。 |
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到達目標 Class Goal |
研究論文のあり方についての理解。教育問題の概略の把握。 |
授業内容 The Content of the Course |
子ども・若者についての理解と臨床教育学の研究に対して、重要な思想的・理論的刺激を与えている、アメリカの精神科医のJ・L・ハーマンの『心的外傷と回復』をテキストとし、それが提起している問題と意味について講義・討論する。 |
授業計画 Class Plan |
第1回.二つの震災と「心的外傷」〜被災者を理解する基礎的な概念の発見と定着〜
第2回.心的外傷研究への注目と歴史(1) 第3回.心的外傷研究への注目と歴史(2) 第4回.心的外傷の症状(1)〜恐怖〜 第5回.心的外傷の症状(2)〜離断〜 第6回.心的外傷の症状(3)〜監禁・心理学的支配〜 第7回.心的外傷の症状(4)〜児童虐待@〜 第8回.心的外傷の症状(4)〜児童虐待A〜 第9回.心的外傷への理解の問題 第10回.心的外傷の回復(1)〜治療的関係〜 第11回.心的外傷の回復(2)〜安全〜 第12回.心的外傷の回復(3)〜想起と服喪追悼〜 第13回.心的外傷の回復(4)〜再結合〜 第14回.心的外傷の回復(5)〜グループによる共世界の意義〜 第15回.現代日本の子ども・若者理解と臨床教育学への示唆 |
授業方法 Class Method |
・テキストの要約と発表者の体験や考えの報告をもとに討論を行う。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
・テキストの読了や関係する研究者やその意見・主張について予習しておく。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 平常点等配点内訳:要約と報告(50点)、討論への積極的参加と発言(50点) |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
1)担当するところのレポートに対し、教員が批評をおこなう。
2)毎時、参加受講生全員から理解した内容の発表をもとめ、レポートに対する評価を相互におこなう。 |
教科書 Textbook |
J・L・ハーマン、中井久夫訳/心的外傷と回復/みすず書房 |
参考書 Reference Books |
安 克昌/心の傷を癒すということ/作品社 「こころのケアセンター」/災害とトラウマ/みすず書房 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
講義でとりあげる事実・実践は、私自身が関係を持ち交流し調査・研究を行っている西宮市・兵庫県や地域調査を継続している東日本大震災被災地の福島県・宮城県などのものを主に紹介する。 |
担当教員への連絡方法 How to make Contact |
E-mail:uedako@mukogawa-u.ac.jp |
受講上の注意 Notices |
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卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 複合領域としての臨床教育学を構成する、教育学・福祉学・心理学諸領域の専門的知識を修得している。
1.知識・理解 1-2 修得された知識を、実社会や臨床現場との関係から理解し、活用することができる。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
担当教員は小学校7年、中学校24年間の教員歴を有し、この間、放任等の虐待やいじめによるトラウマをもつ事例に対応してきた。こうした事例を提示し、テキストの学校・教育場面における理解に繋げたい。 |
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