シラバス参照 |
年度 | 2020 |
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科目名 | 卒業論文 |
担当者名 | 大澤 智恵 |
単位 | 4 |
科目目的 Course Objectives |
音楽活用(アートマネジメント・文化政策・音楽教育・音楽心理学等)の分野を対象として卒業論文を執筆する。 |
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到達目標 Class Goal |
卒業論文を作成する。 |
授業内容 The Content of the Course |
毎回のゼミにおいて、進捗状況の報告をもとにディスカッションをおこなう。研究を遂行する上で必要となる、実験/調査計画、音源や質問紙等の作成、データ分析、統計検定、文献管理、アカデミックライティングなどのテクニックを随時身につけていく。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 オリエンテーション、リサーチクエスチョンの確認、研究のデザインと得たい結果を図に
してプレゼンテーション 第2回 調査・実験に必要なもののリストを作成しよう 第3回 調査・実験に用いる印刷物の作成(質問紙、インフォームドコンセント) 第4回 調査・実験に用いる道具・機器の操作方法を確認・動作確認、データの保存とバックアッ プ方法 第5回 研究に用いる素材の作成(楽譜、音源、その他視聴覚刺激) 第6回 研究に用いる素材の作成(課題及び刺激の提示・反応や回 答の記録システム) 第7回 リサーチクエスチョン「研究の目的」を書く、研究の背景とテーマ周辺の研究動向を書く 第8回 「方法」を書く(教育学系研究の場合:調査対象、調査方法、記述方法) 第9回 「方法」を書く(心理学系研究の場合:参加者、課題、装置、手続き) 第10回 得られたデータを整理する(データ起こし):動画及び音声注釈ツールを使用した言語化 及び視覚化、MatLabによるMIDIデータテキスト化、質問紙回 答の集約 第11回 得られたデータを整理する(データの集計、統計検定のデザイン及び本文中での見せ方に 合わせた整形) 第12回 結果の一覧性を高める、グラフ及び図表の作成 第13回 結果の解釈(教育学系研究) 第14回 統計検定(心理学系研究、必要に応じ教育学研究も) 第15回 統計検定結果の解釈(統計検定を行った場合)、考察(統計検定のない研究の場合)夏期 の課題をリストアップ、計画を立てる -------------- 第16回 「結果」を書く(ローデータ例、記録例、得られた資料一覧) 第17回 「結果」を書く(基本統計量、グラフ、分析結果の表) 第18回 「考察」を書く 第19回 研究題目の確定、中間発表資料の作成 第20回 「考察」の妥当性を吟味する(他の解釈はないか、言いすぎていないか、有益な発見を見 逃していないか) 第21回 中間発表の練習 第22回 中間発表 第23回 中間発表を受けて、補足的な検定や成果の記述 第24回 より新しい研究動向のチェック、国際誌論文を探す 第25回 「結論」、本研究の限界と今後の研究への課題、意義とインパクト、今後の展望を書く 第26回 本文中の引用と「文献一覧」を整備、チェックする 第27回 研究の概要を書く 第28回 ピアレビューを行う(より読みやすい文章、紙面へ) 第29回 論文の最終確認、プレゼンテーションの準備(スライド、発表原稿の作成) 第30回 プレゼンテーションの練習 |
授業方法 Class Method |
発表と討論を中心として進める。
グループウェアを用いて課題提出を行う。 文献管理ツールを用いて文献を収集する。 ゲストスピーカーを招くこともある。 研究課題に応じて、学外の施設等にて調査研究を行うことがある。 相談の上、学会や研究会への参加を求めることがある。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
各自の研究テーマに沿って、リサーチクエスチョンをもとに、国内外の研究状況を調査し、実験または調査を計画・準備・実施し、得られたデータを分析し、考察し、卒業論文を執筆する。また、その過程が効果的かつ妥当なものとなるよう、情報収集と意識的なタスクマネジメントを継続する。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:研究のバックグラウンドになるような知識や技能を習得し、さらにその継続的なアップデー
トに努めること。授業時間は、研究方法についての総合的な知識を得ながら、進捗状況や今 後の方策について検討したり、助言を得たりする時間であり、実験や調査の準備およびその もののほとんどは授業時間外に行う必要がある。授業時に得た議論の内容や教員からの助言 をもとに、実験や調査に必要なものの準備を進め、実験参加者や調査協力者と連絡を取り、 実験や調査のスケジューリングを自律的に行いながら、実験及び調査を実施したり、分析を 進めたり、執筆したりする。授業時には、それらの進捗について限られた時間(5分から10 分程度)で不足なく報告できる状態にして、データや資料を持参すること。 復習:授業内のディスカッションで出された意見や質問、教員からの助言をふまえ、個々の研究課 題に応じて文献調査や知識の補足を行う。また、必要に応じて計画を改善したり、より効果 的で信頼性の高い方法はないか、各段階の作業について、週に1回程度検討した上で、次の ステップに進むこと。 リサーチクエスチョン、研究の目的、得たい成果の具体的な形などがぶれないよう、定期的に研究計画や全体像に関するメモに目を通すこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 平常点等配点内訳:卒業論文80点、発表20点 ・中間発表・卒業論文発表への取り組みも成績評価に加味する。 論文は、目的と結論の対応、目的達成のための方法の適切性、方法及び結果の解釈の信頼性と妥当性、論理展開の妥当性、先行研究調査の量と質、文章と図表の読みやすさと見やすさを観点に評価する。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
毎回の授業時に、各週に提示された成果についてディスカッション内容をふまえてコメントし、本文を書き始めてからは評価方法に示した観点での評価を口頭、文書のコメントツール、グループウェアを用いてその都度フィードバックする。論文提出後のフィードバックは、評価後のオフィスアワーに研究室でおこなう。 |
教科書 Textbook |
小塩真司・宅香菜子/心理学の卒業研究ワークブック:発想から論文完成までの10ステージ/金子書房 |
参考書 Reference Books |
エドワード・L・レインボウ、ヒルデガード・C・フローリッヒ(谷口雄資・森田恭子 訳)/音楽教育におけるリサーチの進め方/音楽之友社 高野陽太郎・岡隆(編)/心理学研究法:心を見つめる科学のまなざし/有斐閣アルマ アメリカ心理学会(APA)(前田樹海、江藤裕之、田中建彦 訳)/APA論文作成マニュアル 第2版/医学書院 ポール・J・シルヴィア(高橋さきの 訳)/できる研究者の論文生産術:どうすれば「たくさん」書けるのか/講談社 ブルース フィンドレイ(原著), (細江達郎・細越久美子 訳)/心理学実験研究レポートの書き方: 学生のための初歩から卒論まで /北大路書房 田中 敏 /実践心理データ解析―問題の発想・データ処理・論文の作成/新曜社 稲垣 忠彦 、 佐藤 学 /授業研究入門 (子どもと教育)/岩波書店 日本音楽教育学会 (編集)/音楽教育研究ハンドブック/音楽之友社 大串 健吾・桑野 園子・難波 精一郎(監修)小川 容子・谷口 高士・中島 祥好・星野 悦子・三浦 雅展・山崎 晃男(編著)/音楽知覚認知ハンドブック 音楽の不思議の解明に挑む科学/北大路書房 高野陽太郎、岡隆/心理学研究法 ―心を見つめる科学のまなざし/有斐閣アルマ |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
グループウェア(Slack)・E-mailほか mwu.jp関連アプリなどを使用する。
連絡方法の詳細についてはその都度指示する。 |
受講上の注意 Notices |
- 毎日時間を決め、自身の作成した計画に基づいて、少しずつ着実に進めること。日常のさまざまな場面で、自身の研究テーマやアイデア、方法、考察などについて、考えるよう努めること。
- 議論の際には、各受講生の研究をより適切で意義あるものにするための手立てについて真剣に考えた上での忌憚のない意見を出し、必要に応じてゼミ生間で協力し合って進めること。 - わからないこと、困ったことについては、些細なことでもすぐに相談すること。 - ファイルのバックアップ体制を整え、ソフト・ハードのトラブルリスクに備えること。すべての作業ファイルを mwu.jp のドライブ等のクラウドに定期的にアップロードすること。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
2.技能・表現 2−4 音楽産業の中での、企画・運営能力を有している。
3.思考・判断 3−1 理論と実践を通して音楽知識や技術を習得し、それらを応用することによって豊かな社会をつくることができる能力を有している。 3.思考・判断 3−3 情報を収集・分析し、客観的に問題提起および音楽に基づく解決策を提案できる。 4.態度・志向性 4−1 人および広く社会全般への興味・関心を高め、音楽の在り方を考える姿勢を持っている。 4.態度・志向性 4−3 適切な倫理観のもとで、自らの役割を果たすことができる。 4.態度・志向性 4−4 需要に応じた表現方法を求め、研鑽を積む姿勢を有している。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
高等学校および小学校での教員経験、音楽研究所での研究員としての調査研究経験をふまえ、文書作成、実験の計画〜遂行、文献調査、その他卒論執筆の各段階に応じた解説や助言をおこなう。 |
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