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年度 | 2020 |
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科目名 | 建築物理 |
担当者名 | 田川 浩之・宇野 朋子 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
力学を中心に、振動、光、熱も含めて、建築の安全性や快適性に影響する自然現象の普遍的な法則を学ぶ。これを通して、建築を取り巻く自然現象を数量的に理解し、記述する手法を理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
建築を学ぶ上で重要な物理学の基礎を習得し、向上させるとともに、建築学におけるさまざまな問題解決に活用するための基礎的能力を培う。 |
授業内容 The Content of the Course |
建築との関連性の深い力学を中心として、振動、光、熱、気流などの自然現象に関わる普遍的な法則を学習する。建築における構造、環境・設備に関連する授業の受講に先だって、必要となる基礎学力を習得する。授業では、建築の構造、環境・設備における課題に関連づけた事例を挙げて、演習を重視しながら進める。 |
授業計画 Class Plan |
1.建築構造に関する物理
第 1回:物体の運動(1) (田川) 質点とは?、変位・速度・加速度の関係、運動の三法則 第 2回:物体の運動(2) (田川) 落下・放物運動、束縛運動、円運動 第 3回:運動量と力積、仕事とエネルギー(1) (田川) 運動量と力積、仕事と仕事率、運動エネルギー 第 4回:仕事とエネルギー(2) (田川) 保存力とポテンシャルエネルギー、力学的エネルギー保存則 第 5回:剛体の力学(1) (田川) 剛体とは?、力の合成と偶力、重心の位置、運動の自由度、剛体のつりあい条件 第 6回:剛体の力学(2) (田川) 角運動量とトルク(モーメント)、剛体における固定軸まわりの運動、回転の運動方程式 慣性モーメント 第 7回:変形する物体の力学(田川) 連続体とは?、応力度とひずみ、フックの法則、ヤング係数、固体の変形 第 8回:振動の基本(田川) 単振動、単振動と力学的エネルギー、減衰振動と強制振動 2.建築環境工学に関する物理 第 9回:波と音(宇野) 波の性質、音の性質、音と振動の物理 第10回:光と放射(宇野) 光の性質、短波と長波、ステファン-ボルツマンの法則 第11回:流体(1) (宇野) 流体の圧力、アルキメデスの原理 第12回:流体 (2) (宇野) 連続の式、ベルヌーイの定理 第13回:流体(3)(宇野) 水の性質、層流と乱流、粘性と抵抗 第14回:温度と熱(宇野) 温度、熱と熱量、熱容量と比熱、熱量保存の法則 第15回:伝熱(宇野) 伝熱の基礎、熱伝導と熱伝達、熱物性 3.定期試験 授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。 |
授業方法 Class Method |
小テストを第1〜8回の間に4回、第9〜15回の間に3〜4回実施する。授業は、講義形式で行うが、並行して演習問題を解くことにより履修内容を確認しながら進める。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
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準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
初回に提示する授業スケジュール・授業内容を参照し、教科書の該当箇所を予習すること。授業時に配布したプリント、演習問題、小テストの解答を復習し理解しておくこと。
本授業では、高校の物理を履修し理解できていることが前提となる。入学直後の基礎学力テストの結果、これらの内容の理解が不十分であると判断された人には、前期に開講される「リメディアル教育(物理)」を受講するよう指示する。指示された人は、「リメディアル教育(物理)」を必ず受講し、「高校の物理」を十分理解しておくこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(70点) ・平常点等(30点) 平常点等配点内訳:小テスト30点 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小テストは採点後、返却する。小テストの解答を授業中に説明する、もしくは学生がアクセスすることのできる共有フォルダー、クラスルームに提示する。 |
教科書 Textbook |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
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受講上の注意 Notices |
高校で物理を履修していない人、および理解が不十分な人は、前期に開講されるリメディアル教育の授業内容を十分に理解できていなければ、本科目が不合格になる可能性が高いため注意が必要である。
補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、特別学期期間中に開講する補習を必ず受講し、指示されたレポート等を提出の上、2月下旬に行われる再試験を必ず受験すること。レポートの点数は、上記評価方法における平常点等に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
A.高い知性 ◎A−1 語学や諸学の基礎学力の修得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる基礎的能力を培う。
※◎は特に対応する学習・教育到達目標を示す。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
田川浩之 建築構造に関する試験所、研究所などで数多く行った構造実験ならびに構造解析の実務経験をもとに、将来、建築構造工学の分野で学ぶうえで素養となる物理学の基礎を教える。
宇野朋子 建物内外の環境調査や分析の実務経験をもとに、将来、建築環境工学の分野で学ぶうえで素養となる物理学の基礎を教える。 |
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