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年度 2020
科目名 測量学
担当者名 中田 勝行・松岡 恵悟
単位 2
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科目目的
Course Objectives
測量技術の基礎となる地上測量について学ぶとともに、これらの測量で得られたデータ、および地理空間情報の特性等を理解することを目的とする。
到達目標
Class Goal
建築・景観設計を学ぶ上で重要な測量に関する基礎知識を身につけ、建築・景観設計にかかわる様々な問題解決に活用することを目指す。
授業内容
The Content of the Course
前半は測量法や測量体系を理解したうえで、各工程毎の測量技術について理論や観測値の誤差調整計算方法を理解し地形図(地図)作成の方法を学ぶ。
後半は主にデジタル地図(GIS)の利用についてとともに、地図が社会において果たす役割や、地図や地理空間情報を正しく用いるための基礎的な素養についても身につけることを意識しながら、地図一般の基本原理やさまざまな地図の利用例などを通して学ぶ。
授業計画
Class Plan
(中田勝行/8回)
測量技術の基礎となる地上測量について学ぶ。
第1回 測量学概論>測量とは何か?  距離測量>目測・歩測・各種機材での距離測定方法
第2回 水準測量(高低差測量)直接水準法と間接水準法 水準儀の構造 観測方法
第3回 水準測量(高低差測量)誤差調整計算  
第4回 基準点測量:機材、種別と観測方法
第5回 基準点測量 観測データの誤差調整
第6回 地形測量 地形図(地図)の仕組み 図式規定 PCによる編集製図方法
第7回 地形図から面積を求める(三斜法、座標法) 体積を求める
第8回 その他の測量等 空中写真判読、空中写真測量
(松岡恵悟/7回)
測量で得られたデータ、および地理空間情報の特性や、これらを解析するために必要な統計学の基礎を理解するとともに、GISの概要も学ぶ。
第9回 デジタル地図の利用とGISの基本概念について
第10回 社会と地図@(地図がつくる世界観)
第11回 社会と地図A(地図のホント・ウソ)
第12回 社会と地図B(さまざまな地図とその利用)
第13回 地図情報の記号化・地図表現について
第14回 統計地図の利用について
第15回 これからの地図情報利用について

定期試験
授業方法
Class Method
授業は講義形式で行う。授業中に調整計算成果・小テスト・小レポートなどを課す。
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
前半8回は、別配当の測量学実習(班毎)で得られたデータを事例として講評、意見交換する。後半については、「地図を読む」あるいは「地図を描く」ために必要となる読解力や表現力を養うため、各自が高校までの課程で学習した事柄や日常生活を通して学んだ知識を総動員しながら考えを巡らせるような作業がともなう予定である。
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
実習には、関数電卓が必要となる。関数電卓の操作法を事前に修得しておくこと。また、講義で学んだことを、教科書、授業ノートや配付プリント等に基づき継続的かつ反復的に復習すること。自らの知識として吸収するだけでなく、建築設計との関係をつねに自分自身で考え、設計に活用できるようにすること。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(45点)
・レポート[作品含む](45点)
・平常点等(10点) 平常点等配点内訳:授業、実習への積極的参加度および各工程ごとの個人成果を総合的に加味して評価。

課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
・各測量工程ごとの班成果や個別成果は、評価後授業中に指摘や解説を行う。
・前、後半最終授業日に全体を講評する。
・定期試験問題解答の講評を何らかの形で公表する。
教科書
Textbook
猪木幹雄, 中田勝行, 那須充/図説 わかる測量/学芸出版社
参考書
Reference Books

地域との連携
Cooperation with the Community

担当教員への連絡方法
How to make Contact
<担当教員(非常勤講師)紹介>
中田 勝行:「オフィスひもろぎ」代表。一般社団法人OSV研究会理事。元測量・建設コンサルタント会社勤務。神戸大学大学院と共同で「反射光を利用した地形・構造物変状検知システム」を研究開発(特許第5769055、国交省建設技術研究開発助成対象)。OSV研究会、神戸大学、立命館大学、関西大学の共同で、山間地集落での住民参加型防災、減災方法の研究を実施継続中。

松岡恵悟:専門は人文地理学(都市地理学)で、主に都市の建造空間、土地利用の変化に注目して研究を行っている。立命館大学、龍谷大学、京都女子大学などで概論的な地理学や地誌学の講義のほか、GISや地図学の実習も担当。GISに関しては、地図データベースの構築とその活用(防災や観光・まちづくりなど)を中心に行ってきている。

<担当教員への連絡方法>各週の授業後対応する。
受講上の注意
Notices
位置に関係するデータがどのように取得され、活用されるのか、考えながら学習して頂きたい。地図は空間をモデル化したものであるが、単に物理的な側面を記号化して描けばよいというものではなく、さまざまな社会的事情を投影したものでもあるので、社会のさまざまな事象に関心を持ちながらそれらと地図との繋がりを考えるような意識を持ってほしい。

補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、特別学期期間中に開講する補習を必ず受講し、2月下旬に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。再試験の評価は、上記評価方法による平常点等(補習における課題を含む)と再試験の結果に0.8をかけた得点を加算し、60点以上の得点はすべて60点とする。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
A.高い知性 ◎A−1 語学や諸学の基礎学力の修得、および自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる基礎的能力を培う。
※◎は特に対応する学習・教育到達目標を示す。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
元測量・建設コンサルタント会社勤務。測量計画および実施で培った経験を基に、測量の仕組みや方法の解説を含め講義する。

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