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年度 | 2020 |
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科目名 | 日本文学研究V |
担当者名 | 山本 欣司 |
単位 | 4 |
科目目的 Course Objectives |
日本文学作品を講読し、日本文学および関連領域の専門的知識と研究方法を身につける。 |
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到達目標 Class Goal |
作品の講読を通し、日本文学の研究成果について理解している。また、日本文学を分析し、作品の特質を客観的に捉える態度と研究成果を批判的に読む力を身につけている。 |
授業内容 The Content of the Course |
〈前期〉
森鴎外の中・短編小説の中から、各自の興味・関心に応じた対象を選び、研究発表を行うとともに、受講生全員で、その作品に対する自分の解釈を提示しながら質疑応答を行うこととする。 〈後期〉 生きることの意味とは、人間としての矜持とは何か―。司馬遼太郎、森鴎外、山本周五郎から武田泰淳、遠藤周作、吉村昭、野坂昭如まで。人間の生き様を情感豊かに描いた歴史・時代小説の傑作を中心に中学国語教科書から精選された感涙の12篇を順々に、演習形式で読んでいきます。 |
授業計画 Class Plan |
〈前期〉
日本近代文学を代表する作家として、夏目漱石と並び称される森鴎外。明治23年の「舞姫」にはじまり、鴎外が小説や評論、翻訳等で大きな業績を残したことはよく知られていると思う。後期は、鴎外の大正期の小説を中心に取り上げ、研究発表形式で、文学研究の「いろは」を学んでもらおうと思う。少し難解で歯ごたえのある作品ばかりであるが、鴎外も面白いこと請け合い! 第1〜3回…イントロダクション 第4〜14回…研究発表 第15回…まとめ 教科書として指定した新潮文庫2冊に収められた、「舞姫」「うたかたの記」「鶏」「かのように」「阿部一族」「堺事件」「余興」「じいさんばあさん」「寒山拾得」「杯」「普請中」「カズイスチカ」「妄想」「百物語」「興津弥五右衛門の遺書」「護持院原の敵討」「山椒大夫」「二人の友」の中から、各自、研究したい作品を絞り込んでおくこと。 ※「最後の一句」「高瀬舟」については、後期に取り上げる。 〈後期〉 司馬遼太郎、山本周五郎から遠藤周作、吉村昭まで。中学校国語教科書に掲載された/掲載されている、人間の生き様を描いた歴史・時代小説を12作品とりあげ、毎回1作品ずつ丹念に読み解いていきたい。 第1〜3回…イントロダクション 第4〜14回…研究発表 第15回…まとめ 教科書として指定した中公文庫2冊に収められた、 ・無名の人/司馬遼太郎 ・ある情熱/司馬遼太郎 ・最後の一句/森鴎外 ・高瀬舟/森鴎外 ・鼓くらべ/山本周五郎 ・内蔵允留守/山本周五郎 ・形/菊池寛 ・信念/武田泰淳 ・ヴェロニカ/遠藤周作 ・前野良沢/吉村昭 ・赤帯の話/梅崎春生 ・凧になったお母さん/野坂昭如 の中から、各自、研究したい作品を絞り込んでおくこと。 |
授業方法 Class Method |
受講生の発表と、それに対する質疑応答で授業を進める。
いわゆる演習形式といわれるものである。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
毎週、受講生全員がさまざまな角度から意見を出し合いながら、一つひとつの作品を読み深めていきます。
これまで経験したことがないほど、スーパー・アクティブな学習になること請け合いです。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
毎週、作品を精読してくるというのが大前提となる。取り上げられる作品は短編であっても、内容は濃く複雑であるから、一度読んだだけで理解することは難しいかもしれない。1年間かけて、小説をじっくりと考えながら読む習慣が身につくといいなと思う。発表や意見交換をこなすのがたいへんだとは思うが、努力すればするだけ力は確実に身につくので、頑張ってほしい。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点等(100点) 平常点等配点内訳:積極的に授業に参加しているか否か |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
発表に対しては必ず、受講生・教員から、さまざまな角度から質問や意見が述べられる。
褒められることもあれば、貶されることもあるだろうが、それらを糧にして、自分の研究に活かしてほしい。 |
教科書 Textbook |
中央公論新社/教科書名短篇 - 人間の情景 /中公文庫 森鴎外/山椒大夫・高瀬舟/新潮文庫 森鴎外/阿部一族・舞姫/新潮文庫 |
参考書 Reference Books |
西林克彦/わかったつもり: 読解力がつかない本当の原因/光文社新書 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
とくになし |
担当教員への連絡方法 How to make Contact |
メール:kinji@mukogawa-u.ac.jp
オフィスアワー |
受講上の注意 Notices |
妬まない、凹まない。たゆまず、努力しつづけるべし。諦めなければ、道は開ける。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
3.思考・判断 3-1 日本語・日本文学に関して身に付けた専門的知識を捉えなおし、批判的に考察する能力を身に付けています。
3.思考・判断 3-2 日本語・日本文学の学習に基づく知性と感性によって、論理的・実証的に思考する能力および状況判断・問題解決の能力を備えています。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
高校での2年間の講師経験と、大学での24年間の指導経験により、充実した演習指導を行うことができる。 |
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