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年度 | 2020 |
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科目名 | 「昔話」と「昔語り」 |
担当者名 | 高木 史人 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
「昔話」と「昔語り」の違いを理解する。 |
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到達目標 Class Goal |
(1)昔話・昔語りの定義について、基本的な知識を分かりやすく説明できる。
(2)昔話・昔語りの分類について、柳田國男・関敬吾の考え方の違いを分かりやすく説明できる。 (3)昔話・昔語りの伝承について、いつ・どこで・だれが・なにを・どのように語っていたのかを分かりやすく説明できる。 (4)古典から現代の教育までにつながる「昔語り」の歴史を分かりやすく説明できる。 |
授業内容 The Content of the Course |
柳田國男から関敬吾、野村純一へと続く昔話研究史を概観し、当初「童話」を批判して出発した昔話研究が、次第に「ハナシ」ではなく「カタリ」研究に傾斜していった理由を共に考える。 |
授業計画 Class Plan |
【授業回数】15回
1 「昔話」と「神話」と。 ― 柳田國男の考えを知る。 2 桃太郎は誰の子か? ― 昔話の分類I 3 人間が主人公になる昔話 ― 関敬吾の考えを知る。(ふり返りシート@) 4 私たちが生きている昔話 ― 昔話の分類II 5 「昔話」と「昔語り」と。「カタル」と「ハナス」とは、どう違うか? 6 昔語りはいつどこで語るのか? 季節と日時。古民家の構造。(ふり返りシートA) 7 昔語りは誰が語るのか? 「伝承経路」の物語。伝承者と伝播者と。 8 昔語りはどのように語るのか? 語り始め、句末の定句。語り収め。相槌。 (ふり返りシートB) 9 最初に語る昔語り、最後に語る昔語り。昔語りを語る順序。 10 聴き手の力。「聴く」姿勢。「相槌」の力。 11 昔語りの語り合い。子どもが昔語りを語るとき。 12 『沙石集』「姫君ノ事」 ― 身体と昔語り。鶯言葉の昔語り。(ふり返りシートC) 13 語り物(説経節)。「小栗判官親子対面矢取の段」の声と『平家』「忠度都落」と。 14 昔語りから昔話へ。「昔話の語り手」の20世紀。昔話の全盛期。 15 「伝統」≠「伝承」 ― 小学校国語教科書と「昔話」。(ふり返りシートD) |
授業方法 Class Method |
講義形式。
パワーポイントなども適宜活用する。上記「授業計画」に示したふり返りシート(@〜D)計5回、それまでの授業内容のあらましを記入してもらう予定である。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
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準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:予習に必要な配布資料を読んでおく。
復習:(1)ノートをきちんと取って、振り返りシートに備える。 復習:(2)ノートの筆記記録から授業内容を文章に起こすことはよい勉強になる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(50点) ・平常点等(50点) 平常点等配点内訳:ふり返りシート。授業計画中の@〜D5回予定。10点×5回。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
授業中に口頭でフィードバックする。 |
教科書 Textbook |
野村敬子/真室川昔話発信ノート/瑞木書房 |
参考書 Reference Books |
柳田國男/柳田國男全集/筑摩書房・新編 折口信夫/折口信夫全集/中央公論社・新編 関敬吾/関敬吾著作集/同朋舎出版 野村純一/野村純一著作集/清文堂 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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担当教員への連絡方法 How to make Contact |
授業中に連絡する。 |
受講上の注意 Notices |
初回の説明をしっかりと聴いて受講すること。口承文芸は「聴き手」が活躍する文学である。特に昔語りは、聴き手の相槌がないと成立しない。昔語りに限らず、授業内容をしっかりと聴くこと、筆記すること。
【重要】 2019年度より、共通教育科目では「授業公欠」の扱いを全廃し、共通教育の受験資格を変更している。これに伴い、授業では学修成果のアウトプットの回数を増やし、多面的な評価を行う方向に変えている。 このため、事前に分かっている欠席や体調不良等での突発的な欠席もありうることを踏まえ、安易に欠席しない受講態度が不可欠となる。 (詳しくは「共通教育履修ガイドブック」を参照すること。) なお、学科の基礎教育科目、専門教育科目、および資格課程科目は従来通りの履修ルールで実施される。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
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実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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