シラバス参照

年度 2020
科目名 キャリアデザインとライフプラン
担当者名 坂本 充
単位 2
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科目目的
Course Objectives
キャリアデザインはその言葉の意味からして仕事面が強調されがちである。人生においては確かに重要な要素に違いないが、あくまでもライフデザイン(人生設計)のなかの1つの側面としてとらえたほうが理解しやすい。それ故、向こう50年間の人生について学校・仕事・自己啓発・人間関係・資産・趣味・家族などさまざまな視点から具体的なイメージを膨らませ、そのなかでのキャリアデザインに向けてどのような努力をしていくべきかを明らかにすることを目的とする。
到達目標
Class Goal
○キャリアデザインの設計にあたって、まずは「自分」を知ることが出発点となる。そのため、次のテーマについて自らを考察し、レポートにまとめて提出する。    
・自分の過去を振り返る  ・パーソナリティーを知る  ・第一印象を知る 
・自分の価値観を知る    ・いきがい、やりがいについて考える

○第2には、キャリアデザインの設計における基本的な考え方や盛り込むべき内容について理解し、さまざまな視点から今後の人生を考えることができるだけの知識や情報をもつ。具体的な項目は次の通り。
・キャリアデザインとライフプランの基本概念 ・キャリア理論 ・社会人 ・企業化社会など

○社会人として必要とされる能力・スキル(技術)を理解し、解釈することができる。
・自分の頭で考え、行動する      ・社会人基礎力      ・論理的思考力 
・リーダーシップとコミュニケーション ・コンセプチュアルスキル ・タイムマネジメント
・動機付け              ・自己革新
授業内容
The Content of the Course
ライフプラン(キャリアデザイン)を考えるとき、まずは『自分』を理解しなければならない。そのためには、これまでの人生を振り返り、客観的に自分を見つめ直すことが必要である。そして、向こう50年間の人生についてできるだけ具体的にイメージするために、「キャリア理論」を学ぶとともに「社会人と仕事」について考え、ライフプランを実現していくために必要な能力・技術を理解しなければならない。しかし、最大のポイントは人生設計を描くことよりも、むしろライフプランを実現していくために、いかに自分を磨いていくかこそが重要である。そこで、キャリア形成にとっても、日常の社会生活においても欠かせない能力・スキル(技術)を理解することを重視した内容としている。
授業計画
Class Plan
【授業回数】 15回
第1回 「オリエンテーション」&「キャリアデザインとは何か」  
 「キャリアデザインとは」、「ライフデザインとキャリアデザイン」、「キャリア研究者の定義」といった基本的な考え方や具体的なアウトプットを理解する。 
第2回 「私は誰なのか」                         
*レポート提出@「ライフウェイクシート」「人生振り返り表」「私の人生を振り返って」
 ライフウェイク分析(人生の棚卸)を行うことにより、自分の過去を振り返り、『私』を明らかにする。 
第3回 「自分を知る(1)」  *レポート提出A「パーソナリティー集計&分析表」
 心理テストを手掛かりとして自分の気質や習性・特性を知る。
第4回 「自分を知る(2)」
*レポート提出B「第一印象判定&比較分析シート」、C「価値観分析シート」
 他者に第一印象を評価してもらい、自分の自己評価とを比較分析してみる。 
 自分の大切にしたいことを明らかにすることによって、自分の価値観特性を明らかにする。
第5回 「社会人と仕事について考える(1)」 
*レポート提出D「学生と社会人の違い」、E「仕事とは」
 学生と社会人の違いについて考えることにより、社会人についての認識を深める。
第6回 「社会人と仕事について考える(2)」     *+αテスト@実施
 会社や組織への就職という観点から、「学生と社会人の違い」、「仕事とは」、「会社」などについて基本的な知識をもったうえで、どのようなところで働くのが好ましいのかについて考える。  ・日本という企業化社会
第7回 「キャリア理論に学ぶ」                 *+αテストA実施
 自分の人生設計、キャリア形成について考える前に、E.H.シャインやD.E.スーパー、J.D.クランボルツなどのキャリア研究家のさまざまな視点からのキャリア理論について理解を深める。
・キャリア理論における3つの視点
   1.職業選択という視点からのアプローチ 2.意思決定論的アプローチ 
   3.キャリア・トランジション(人生の転機、節目)に着目したアプローチ
第8回 「どのような人生を送りたいのか」 
*レポート提出F「生きがい、やりがい分析レポート」   
 具体的なライフプラン(キャリアプラン)を作成する前に、『自分はどのような人生を送りたいのか』について考える。  ・キャリアの成功とは ・神谷 美恵子女史の『生きがいについて』
第9回 「将来の人生設計(概要設計)」             
*最終レポート提出「50年ライフプランシート」、「ライフプラン詳細シート」、「私のこれからの人生について」
 第8回で、あらためて人生に対する考えを深めたうえで、向こう50年間に渡る人生設計(ライフプラン/キャリアプラン)をできるだけ具体的にイメージする。
第10回 「将来の人生設計(詳細設計)」             *+αテストB実施
 人生設計をするために必要な知識や情報(各種統計データなど)を提供し、それらを参考にして、さらに詳細な人生設計を行う。  
・就職活動・就職率・初任給・離職率・初婚年齢・出生時年齢など
第11回 「ライフプランを実現していくために(1)」       *+αテストC実施
 キャリア形成はもちろんのこと、日常の社会生活においても役立つ能力や技術(スキル)について学び、「自分の頭で考え、自分で行動する」ことの大切さを理解する。
第12回 「ライフプランを実現していくために(2)」       *+αテストD実施
・論理的思考力を身につける   ・イシューツリー、論理的思考力と問題解決能力
第13回 「ライフプランを実現していくために(3)」       *+αテストE実施
・経営学における人間関係論、リーダーシップ理論、動機づけ理論 
・企業経営の実践から見たリーダーシップ  ・コミュニケーションについて考える
第14回 「ライフプランを実現していくために(4)」       *+αテストF実施
・コンセプチュアル・スキル  ・タイムマネジメント
第15回 「最終講義」                      *+αテストG実施
 向こう50年間の人生設計(ライフプラン)を総合的に見直し、今から卒業するまでの学生生活をどのように過ごす
かという行動目標を明らかにする。 
・自らの動機づけ ・自己革新 ・50年ライフプランシートの見直し ・品格ある女性へ        
授業方法
Class Method
毎回、プリント(テキスト)を配布し、プロジェクターを用いた授業を行う。大半の授業において、課題を与えてレポート作成の時間を設ける。レポートは次回の授業時に提出。
さらに、授業の補完として、自分の物事に対する考え方や姿勢、価値観、感性を明らかにするための+αテスト(A5用紙で5分程度で回答可能)を授業内で実施し、授業終了時に提出してもらう。
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
・7つの課題レポートおよび+αテストについてはレポート回収の次回の授業開始時に課題へのアプローチの仕方(手順)および受講生の優秀なレポートの紹介と解説、質疑応答をもってできるだけ身近に考えてもらう。・第4回授業において、2〜3人1組の「印象ゲーム」を実施し、見知らぬ人同士の会話によって自分の第一印象を評価し合う場を設けている(15分程度:親しい友達とは組まないよう配慮)。・第10回授業において、ライフプランを具体的にイメージするために必要な知識や情報に関して2〜4人程度のグループで自由に意見交換する時間を設けている。
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
・予習:
毎回、シラバスの「授業計画」に沿って次回の授業内容の確認を行い、自分を見つめ直したり、知識や情報については新聞や雑誌、インターネットなどで学習してくること。 
また、受講生名簿の確定時点(第2回授業)で7つの課題と最終レポートのフォーマットをMUSESにて受講生に配信する。これにより、作成すべきレポート内容のイメージが事前に理解できる。
・復習:
講師からのフィードバック「課題へのアプローチの仕方(手順)および受講生の優秀なレポートの紹介と解説、質疑応答」を参考にして、自分のレポートについて追加修正を行うなど、自分の考えを深めること。
評価方法
Evaluation Method
・レポート[作品含む](90点)
・平常点等(10点) 平常点等配点内訳:・8つの+αテストを平常点として合計10点。
・レポートについては、最終レポートである教務部宛提出の人生設計シート(ライフプラン)の配点は50点、7つの課題レポートについては合計40点。

*授業への積極的参加度および期日通りのレポート提出については若干の加点評価を行う。

課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
本授業における7つの課題レポートおよび8つの+αテストは各自がどのような考えを持っているのかを明らかにするものであり、いずれも正解というものは存在しない。したがって、各課題・テーマに関してどれだけ真剣に考えたかを評価する。そのため、回収・評価後の次回の授業にて、各課題・テーマに対する基本的な考え方やアプローチの仕方を解説するとともに、参考となる受講生のレポートの紹介、質疑応答をもって、アウトプットの共有化を図るものとする。
教科書
Textbook
毎回プリントを配布する。
参考書
Reference Books

地域との連携
Cooperation with the Community

担当教員への連絡方法
How to make Contact
Eメール :  m-sakamoto@hi-net.zaq.ne.jp
受講上の注意
Notices
全てのレポートを評価対象とするため、講義を欠席した場合でも必ずレポートを提出すること。

【重要】
 2019年度より、共通教育科目では「授業公欠」の扱いを全廃し、共通教育の受験資格を変更している。これに伴い、授業では学修成果のアウトプットの回数を増やし、多面的な評価を行う方向に変えている。
このため、事前に分かっている欠席や体調不良等での突発的な欠席もありうることを踏まえ、安易に欠席しない受講態度が不可欠となる。
(詳しくは「共通教育履修ガイドブック」を参照すること。)
なお、学科の基礎教育科目、専門教育科目、および資格課程科目は従来通りの履修ルールで実施される。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy

実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
大手経営コンサルティング会社の役員、コンサルタントとして、企業の各階層(経営陣、部課長など)の教育・実践指導、とりわけ授業と直接関連するものとしてはライフプラン研修の企画・テキストの執筆、研修運営・講師を務めてきた経験を活かした授業を行う。

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