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年度 | 2021 |
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科目名 | 近世文学研究Ⅰ |
担当者名 | 羽生 紀子 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
近世文学の代表的な作品の講読を通じて、多様な研究上の視点と方法を学ぶ。 |
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到達目標 Class Goal |
作品の表現と内容に即した研究ができる。 |
授業内容 The Content of the Course |
江戸時代の文学作品についての「読み」を深める。 とりあげるのは、江戸時代の浮世草子作者、井原西鶴の作品である。西鶴は江戸時代には非常な人気を博したが、明治期に入ってしばらくの間は、他の江戸時代の作者と同様に、忘れ去られていたといってもよい状況であった。しかしその後、西鶴は再評価されることとなる。 授業では、明治期に入ってからの西鶴再評価の流れを確認し、西鶴文学の何が近代の人々の心に響いたのかを考える。そして太宰治の西鶴文学の翻案作品と西鶴作品とを比較し、西鶴文学の本質について理解を深める。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 井原西鶴とその文学的特徴 第2回 近代における西鶴再評価 第3回 太宰治『新釈諸国噺』について 第4回 『西鶴諸国ばなし』巻1の3「大晦日は合わぬ算用」の読解(1) 第5回 「大晦日は合わぬ算用」の読解(2) 第6回 『新釈諸国噺』「貧の意地」の読解(1) 第7回 「貧の意地」の読解(2) 第8回 「大晦日」「貧の意地」比較小論文の作成 第9回 『西鶴置土産』について 第10回 『西鶴置土産』巻2の2「人には棒振虫同前に思はれ」の読解(1) 第11回 「人には棒振虫同前に思はれ」の読解(2) 第12回 『新釈諸国噺』「遊興戒」の読解(1) 第13回 「遊興戒」の読解(2) 第14回 「貧の意地」「遊興戒」比較小論文の作成 第15回 全体のまとめ ※ほぼ毎回、小テストを課す。 |
授業方法 Class Method |
Classroomを利用した遠隔授業(オンデマンド型)である。 とりあげる作品(原文)のプリントや説明スライドの配付、小テストをclassroomで実施する。小論文はClassroomを通じての提出である。毎回の小テストは、説明スライドの理解、さらに各自での調査を必要とする発展的内容である。 基本的には講義型授業であるが、小テストの質問・感想欄や限定コメントの機能を活用して、学生には主体的に取り組むことを求める。小テストの質問・感想欄に記入されたことをもとに、ほぼ毎回、クラスにフィードバックを行う予定であり、これをもって双方向的な意見交換を行う。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
oxifuqr |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
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準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
取り上げる作品の基本的事項(成立年代・作者、おおまかな内容)について事前に調べておく。また作品についてはあらかじめ読解を行っておくこと。 小論文作成にあたっては、あらかじめ論点の整理を行い、アウトラインを考えておく。 授業後は、作品内容を各自で整理して、理解を深めること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:各回の課題テスト(40点) 小論文(30点×2) |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小論文は、添削およびコメントをつけ、Classroomを通じて返却する。 小テストに記入された質問・感想に対しては「まとめ報告」を毎回作成し、フィードバックを行う。受講生の質問・感想を共有することで、さらなる学びの契機としてほしい。 |
教科書 Textbook |
プリントを使用する。 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
締切の日時までの課題提出をもって出席とする(遅刻の取り扱いはない)。ただし後日の提出であっても評価の対象とはするので、期日を過ぎた場合も課題は速やかに提出すること。 この授業では、江戸時代の作品(性風俗を含む)を扱う。現代とは異なる、前近代社会における価値観にも触れることとなる。現代では容認することができない価値観や風俗に触れることがあるが、それは過去のものとして扱うものであり、決して肯定しているわけではない。この点を理解した上で、受講を決定すること。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 日本語および日本文学に関する基礎的また専門的知識を修得している。 3.思考・判断 3-1 日本語・日本文学に関して身につけた専門的知識を捉えかえし、批判的に考察する能力を備えている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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