シラバス参照 |
年度 | 2021 |
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科目名 | 基礎有機化学 |
担当者名 | 川崎 郁勇 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
薬学の基礎である有機化合物(医薬品や生理活性化合物)の性質や反応性を理解するために必要となる、基本的な「有機化学の知識」を修得することを目的としている。本科目は、中高教科理科を教授するに足る基礎的知識および技能を修得し、教職実践力と関連づけて理解することを一目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
1)化学結合、軌道の混成、共役や共鳴について説明できる。 2)代表的な化合物のルイス構造式および慣用名を示すことができ、IUPAC規則に基づいて命名することができる。 3)酸と塩基、および官能基が及ぼす影響について説明できる。 4)アルカンやシクロアルカンの配座、および構造異性体と立体異性体について説明できる。 5)光学活性・キラリティー・エナンチオマー・ジアステレオマー・ラセミ体・メソ体・絶対配置の表示法等について説明できる。 6)教職課程履修学生は、学習内容を当該の中高教科内容および教材に関連づけて主体的に探求する。 |
授業内容 The Content of the Course |
医薬品のほとんどは有機化合物であり、薬学部で学ぶものにとって有機化学は極めて重要である。本科目では、有機化学の基礎として高校化学の内容と関連付けながら講義する。有機化学の基礎として、主に化合物の性質や反応性を理解するために必要で基礎的な原理・原則を学ぶ。 関連科目として、同じ教科書を用いて2年次前期に「応用有機化学 I 」、2年次後期に「応用有機化学 II 」において、主に有機化学反応を学ぶ予定になっている。これら3つの科目で、「有機化学」を総合的に学ぶ事になる。 本科目は、別に開講する「基礎有機化学演習(特別教育科目)」と連動しながら講義する。 |
授業計画 Class Plan |
必修科目 1 有機化学の基礎:化学結合と分子構造(1)ルイス構造式、形式電荷 2 有機化学の基礎:化学結合と分子構造(2)構造式、共鳴理論 3 有機化学の基礎:化学結合と分子構造(3)混成軌道、分子の形 4 炭素化合物の種類:官能基と分子間力 極性、代表的な官能基 5 酸と塩基:有機反応と反応機構序論(1)ブレンステッド・ローリーおよびルイスの酸・ 塩基、酸性度 6 酸と塩基:有機反応と反応機構序論(2)酸・塩基性度の強弱 7 酸と塩基:有機反応と反応機構序論(3)有機反応の機構 8 小括:確認と整理 9 アルカンとシクロアルカン:命名法と立体配座(1)命名法 10 アルカンとシクロアルカン:命名法と立体配座(2)配座解析 11 アルカンとシクロアルカン:命名法と立体配座(3)シクロヘキサンの立体配座 12 立体化学:キラルな分子(1)異性体、エナンチオマー、R-S 規則、光学活性 13 立体化学:キラルな分子(2)ジアステレオマー、メソ化合物 14 立体化学:キラルな分子(3)ジアステレオマー、メソ化合物(2) 15 総合討論、質疑応答、総まとめ |
授業方法 Class Method |
オンデマンド型の講義型授業を主体とする。重要な問題について質疑を行う双方向授業を取り入れ、8、12回目と最終回には知識のまとめを目的とする演習、課題テスト、総合討論、質疑応答を行う。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
演習等において、適時質疑応答等を含めた双方向授業を取り入れ、理解の向上に努める。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
本科目の単位数は2である。本学では、45時間の学修時間を必要とする内容の授業科目に1単位を認定することを標準としており、学修時間には、授業時間だけでなく、予習・復習等授業時間外での学修時間も含まれるとされている。 上記授業計画に基づいて講義前にテキストや高校教科書での予習をしてくること。分からないあるいは理解の浅い事項を認識して講義に臨むよう努めること。また、復習の一環として、宿題を与えるが、それ以外にもテキストやその問題の解答集等を参照するなどして授業内容を必ず復習し、必要に応じて関連科目の復習をすること。 教職課程履修学生は、中高教育実習での研究授業場面や授業後の中高正規教育での指導場面を想定して、本科目の修得内容を活用しつつ、「中高教科の自主的教材研究」に主体的に取り組む。その際、当該教科の学習指導要領および教科書等を積極的に活用する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:授業時間内に指示する課題の取り組み状況により評価する |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小テストや課題の解答・解説については、授業中または後日MUSES配信等によって明らかにする。 |
教科書 Textbook |
ソロモンの新有機化学(第11版)I/T. W. G. Solomons, C. B. Fryhle, S. A. Snyder(池田正澄他監訳)/廣川書店 第11版ソロモン新有機化学スタディガイド/池田正澄他監訳/廣川書店 HGS分子構造模型(新)有機化学学生用セット/丸善/丸善 |
教科書コメント |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
必要に応じてプリントを配布する。分からないことは、積極的に質問するなど、早めに理解することを心がけること。有機化学は暗記科目ではなく、習得済みの知識と関連付けて理論的に考える学問である。常に「考えること」や「質問すること」が勉学の第一歩であり、「説明できる」ようになることを心がけること。 教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教育課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事項を必ず入力すること。また、成績評価発表以降に、成績と共に担当教員によるコメントを参照し自己の学習状況について把握する。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1研究者・技術者としての使命感と倫理観を備えている。 3. 思考・判断/態度・志向性 3-1 進歩する医療や科学について、自ら学び、考え、問題点を発見し、解決する能力を備えている |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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