シラバス参照 |
年度 | 2021 |
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科目名 | 精神看護学Ⅱ |
担当者名 | 寳田 穂・黄 智暎・谷口 俊恵・西山 直毅 |
単位 | 1 |
科目目的 Course Objectives |
精神看護を実践するための具体的な知識と技法を学ぶ。精神疾患や障害をもつ人に対する看護アセスメントの考え方を身につける。 |
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到達目標 Class Goal |
1.精神看護実践の基本となる諸理論と実践との関連が理解できる。 2.精神科における入院の特徴をふまえた看護アプローチを考えることができる。 3.精神科看護における倫理的問題と問題への取り組みについて考えることができる。 4.精神疾患・障害をもつ人に対する看護過程を展開するためのアセスメントの視点、考え方を 理解できる。 5.プロセスレコードを用いた関係のアセスメントやその活用方法が理解できる。 6.精神疾患・障害をもつ人への理解を深め、地域で生活していくための資源や看護アプローチの 方法について考えることができる。 7.当事者主体のかかわり、ストレングスやその人らしさを大切にすることの重要性や意味を考え ることができる。 |
授業内容 The Content of the Course |
精神看護を実践するための技法について、ロールプレイングやディスカッション、体験を通して、基礎的な理論と結びつけながら、具体的な知識と技法についての理解を深める。また、精神科医療における行動制限、安全管理や災害時の対応の実際について学ぶとともに、精神科における倫理的問題も考慮したアプローチの実際についての理解を深める。精神看護アセスメントについては、事例を用いて、アセスメントや援助対象へのアプローチ方法、援助内容を議事体験し、具体的に理解を進める。そして、対象者の理解を深めるとともに、自己理解も深め、精神看護を実践するための基本的な知識や技法について理解を深める。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 ケアの人間関係:状況のとらえ方、観察・面接の実際 [寳田・黄・谷口・西山] 第2回 精神科における治療・看護のはじまり:入院時オリエンテーションの実際 [黄・寳田・谷口・西山] 第3回 精神科における安全管理(自殺予防含む)と災害時の看護を考える [谷口・西山] 第4回 精神科における身体のケアの実際 [谷口・西山] 第5回 精神看護アセスメント① 事例の提示とアセスメントの考え方 [黄・谷口・西山] 第6回 精神看護アセスメント② 対象理解と回復・ストレングスモデル:個人で考える [黄・谷口・西山] 第7回 精神看護アセスメント③ 援助の方向性:グループで考える [黄・谷口・西山] 第8回 精神看護アセスメント④ 援助の方向性:グループの発表と全体ディスカッション [黄・谷口・西山] 第9回 精神看護アセスメント⑤ 援助の実際:ロールプレイングとプロセスレコード[黄・谷口・西山] 第10回 精神看護アセスメント⑥ 評価:セルフケアを支えるケア ディスカッション[黄・谷口・西山] 第11回 行動制限と人権:身体拘束の実際 [黄・谷口・西山・寳田] 第12回 精神科における倫理的問題、患者の権利とアドボカシーについて考える [寳田・黄・谷口・西山] 第13回 レクリエーションの実際と精神科看護 [寳田・黄・谷口・西山] 第14回 地域生活を支える [寳田・黄・谷口・西山] 第15回 精神看護の学びと今後の課題 これまでの授業を振り返って [寳田・黄・谷口・西山] |
授業方法 Class Method |
対面授業:ロールプレイング、グループワーク、実際の体験、事例展開等の方法を盛り込みながら授業を行う。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
演習科目にて、次のような形態によって、学生が主体的な学びを得られるようにする。 グループワーク、ディスカッション、ロールプレイ、プレゼンテーション、精神看護アセスメント記録の提出とフィードバックなど |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:提示する教科書の予習範囲を読んで授業に臨むこと。 演習ではあらかじめ提示された事前学習をして臨むこと。 復習:毎回講義や演習で学んだ内容を復習しておくこと。 また、講義では小レポートや課題を課し、演習では事後課題を提示することがある。 返却された提出課題で指摘された点については自学自習や修正をした上で次回に臨むこと。 ※精神看護アセスメントを行うには、「精神看護学概論」や「精神看護学1」で学習した知識や考え方も重要となります。学習内容を振り返っておくこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(50点) ・平常点(50点) 平常点等配点内訳: 提出課題40点 授業への積極的参加度(小レポート等を含む)20点 試験は100点満点で、60点以上を合格とし、試験の点数(100点満点)×0.5+平常点(50点満点)を成績とする。 試験の点数が60点未満は、再試験となる。 課題提出で一定水準に達しない場合、そのつど再提出等の課題を課す。平常点は第15回終了時点で6割(30点)以上を合格とする。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
各回の課題提出内容をふまえて、授業時間内での解説や、授業期間中に研究室にてフィードバックを行う。 |
教科書 Textbook |
必携! 精神看護学実習ポケットブック 第2版/野中浩幸ら/精神看護出版 精神看護学1 精神看護の基礎 2017/武井麻子ら/医学書院 精神看護学2 精神看護の展開 2017/武井麻子/医学書院 精神神経疾患ビジュアルブック/落合慈之ら/学研プラス |
教科書コメント |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
第14回地域生活を支えるでは、地域での生活支援に携わるスタッフも参加する。 |
受講上の注意 Notices |
精神看護アセスメントの演習では、記録の取扱い、個人情報の扱いも含めて学習する。模擬患者の個人情報や記録類は、実習に準ずる扱いをすること(臨地実習共通要項を参照)。記録の書き方や考え方の基本は授業で解説するが、分からない場合はそのままにせず担当教員に質問や相談を積極的にすること。 また、課題(記録)は、主に提出期限の順守、内容、書き方の観点で評価するが、書き方と内容については初めから完璧は求めておらず修正プロセスを重視して評価を行う。 授業内容は、それぞれの単元間のつながりがあり、授業方法は、学生の学びの状況に応じ、個別や小・中グループでの授業形態をとることもある。やむを得ない理由で欠席・遅刻等があった場合は、その時の授業内容・連絡事項等については、必ず確認すること。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 人の生活を理解するための幅広い教養や基礎知識を身につけている。 1.知識・理解 1-2 生活者としての人を支援するために必要な専門的知識を習得している。 2.技能・表現 2-1 生命の尊厳と人権尊重を基盤とした倫理観と人の価値観を尊重した コミュニケーション方法を身につけている。 3.思考・判断 3-1 人の生活や健康を支える様々な要因(身体心理社会的)についての情報 を収集し、分析することができる。 3.思考・判断3-2 援助が必要な人の状態を明確にして、援助の根拠を特定することができる 3.思考・判断 3-3 生活および医療全般にわたって、その人に起こりうる事態を予測し、 論理的思考力と的確な問題解決能力に基づいて、最善策を導き出すことができる。 4.態度・志向性 4-1 プロフェッショナルな看護師として社会に貢献する意欲を持っている 4.態度・志向性 4-2 看護師として、生涯にわたって自分を高めていこうとする強い意思・ 意欲を持っている。 5.看護実践力・多職種間連携能力 5-1 他の医療職者や福祉関係の職種との連携を理解し、 その人や家族への援助ができる能力を身につけている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
担当教員はいずれも看護師として精神科病棟で勤務した経験があり、その臨床経験や実習指導経験を踏まえて教材を作成し授業を行う。 |
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