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年度 2021
科目名 建築構造力学Ⅰ
担当者名 田川 浩之
単位 2.0
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科目目的
Course Objectives
建築物の安全性を確保する上で重要な、静定構造力学の基礎を学ぶ。具体的には、力とモーメントの釣合いの理解を踏まえ、さまざまな荷重によって静定構造物にどのような力が働くかを理解することを目的とする。
到達目標
Class Goal
建築の安全性を確保するために重要な、静定構造力学の基礎を理解する。理解した基礎的知識を踏まえて、「強」の視点から、空間を構成する基礎的能力を培う。
授業内容
The Content of the Course
古典力学の「力」の分解(分力)や合成(合力)、即ちベクトルとしての性質と、もう一つの力である「モーメント」について学び、力の「釣合い」を理解する。その「力の釣合い」だけで構造物の力の流れや部材に働く力が計算できる「静定構造物」について、反力・断面力の求め方、部材力図の描き方を学習する。
授業計画
Class Plan
授業計画 「力とモーメントの釣合い」
第 1回:力とモーメント、構造力学Ⅰ、Ⅱに必要とされる数学・物理の復習
第 2回:力の分解と合成(算式解法、図式解法)
第 3回:力、モーメントの釣合いと釣合式(算式解法、図式解法)
第 4回:支点と節点、外力(荷重)と反力、静定・不静定、骨組モデル
「単純梁・片持梁・静定ラーメン架構」
第 5回:単純梁の部材力と支点反力
第 6回:単純梁の部材力を求める演習問題
第 7回:片持梁の部材力と支点反力
第 8回:片持梁の部材力を求める演習問題
第 9回:静定ラーメン架構の部材力と支点反力
第10回:静定ラーメン架構の部材力を求める演習問題
「静定トラス梁・静定トラス架構」
第11回:様々な静定トラス梁・トラス架構
第12回:静定トラス梁・架構の部材力の求め方(節点法)
第13回:静定トラス梁・架構の部材力を求める演習問題(節点法)
第14回:静定トラス梁・架構の部材力の求め方(切断法)
第15回:静定トラス梁・架構の部材力を求める演習問題(切断法)
定期試験

授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。
授業方法
Class Method
小テスト(演習問題)を15回実施する。授業は、講義形式で行うが、並行して演習問題を解くことにより履修内容を確認しながら進める。また、必要に応じて、模型実験を実施する。
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
学習過程は、前回までに習得した内容の上に、毎回積み重ねながら進行していくので、予習と復習が重要となる。自習として、教科書や参考書に載っている演習問題を数多く解き、正しく理解できているかどうか、つねに確認することが必要となる。習った内容を、自分の言葉やイメージに置き直して反芻することが、理解する上で基本となる。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(60点)

・平常点(40点) 平常点等配点内訳:小テスト(25点)、レポート(15点)
毎回小テストを行い、理解度を見る。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
小テストは採点後、授業中に解説、もしくは学生がアクセスすることのできる共有フォルダーに解答を提示する。
教科書
Textbook
建築構造設計概論/和田章、竹内徹/実教出版
教科書コメント
参考書
Reference Books
第2版 建築構造力学 図説・演習Ⅰ/中村恒善 編著/丸善株式会社
例題で学ぶ 建築構造力学1/大崎純、本間俊雄/コロナ社
地域との連携
Cooperation with the Community
受講上の注意
Notices
「建築物理」・「建築数学」は習得しておくと共に、本科目と連携している「建築フィールドワークⅡA」を並行して履修すること。授業に関する学生の意見を求め、改善に役立てる。
補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、9月に開講する補習を必ず受講し、指示されたレポート等を提出の上、10月に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。レポートの点数は、上記評価方法における平常点等に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
A.高い知性 ◎A-2(6年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的・先端的技術を積極的に吸収し、演習や実習によって空間的に構成する実践的能力を修得する。(4年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的技術を積極的に吸収し、演習によって空間的に構成する基礎的能力を培う。
※◎は特に対応する学習・教育到達目標を示す。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
建築構造に関する試験所、研究所などで数多く行った構造実験ならびに構造解析の実務経験をもとに、建築構造工学の分野で主幹となる静定構造力学を教える。

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