シラバス参照 |
年度 | 2022 |
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科目名 | 界面科学実験 |
担当者名 | 牛田 智 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
衣生活や住生活を考えた場合、汚れを界面現象を利用して落とすことが必ず行われる。特に繊維製品のメンテナンスに関わる知識は極めて重要である。色や柄がいくらよくても、洗濯しにくかったり、洗うことで品質が低下しては困る。洗浄の主役は、界面活性剤である。ここでは、実験を通して、洗浄を中心に界面の科学をより深く理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
洗浄や洗浄に関係する事象を、実験を通して、表面的ではない、本質的な理解に至ることを目標とする。 |
授業内容 The Content of the Course |
物質は、固体・液体・気体のいずれかの相をなして存在している。界面とは、これらの境界面のことをさす。水の表面は空気と水との界面であるし、油と水の境目も界面である。また、油汚れを洗剤を使って落とすことを考えた場合、油汚れと水との境界も、油汚れと汚れがついているものとの境界も界面である。この演習では、洗浄を中心に界面科学に関する実験を行う。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 界面に関わる現象、液-液界面の形成、表面張力の変化の検証、 水面で起こる現象の観察(ショウノウ舟など) 第2回 界面活性剤の性質と作用 界面活性剤の性質の確認、金属イオンによる界面活性剤の妨害とその除去、 浸透作用、乳化作用、分散作用、再汚染防止作用の確認 第3回 セッケンの製造およびセッケンの科学的性質 第4回 合成界面活性剤(硫酸ドデシルナトリウム)の製造 第5回 界面活性剤の分析とそのデータ解析(1) 第6回 界面活性剤の分析とそのデータ解析(2) 第7回 毛管上昇法および表面張力計による表面張力測定(界面活性剤濃度と表面張力の関係) 第8回 洗浄力試験(人工汚染布を用いた洗浄試験)、洗濯機械力 第9回 漂白・蛍光増白 (未晒木綿布の各種漂白剤による漂白と蛍光増白、染料・繊維に対する漂白剤の作用) 第10回 洗濯に伴うトラブル 水洗濯による収縮、ドライクリーニングの効果 苦情事例の再現、洗濯に伴う色落ち 第11回 ホルムアルデヒド試験 第12回 最新の洗濯機に関する演習 第13回 現在市販されている洗剤の解析と洗濯後の仕上げに関する演習 第14回 繊維製品の取扱い表示 第15回 しみ抜き、トラブル事例の実物観察 進度やコロナウイルス関連の事情に応じて、内容は前後したり、ずれたり、各回を合併したり、分割したりすることがある。 |
授業方法 Class Method |
対面授業による実験(Googleクラスルームによるオンデマンド型の遠隔授業を行うことがある) |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
si7obim |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
事後に主体的に調査することが要求される実験の授業を行う。実験やディスカッションを2〜6人程度のグループワークで実施する場合もある。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
事前に配布テキストを読んで、実験の手順を把握する。実験後に実験結果を検証し、授業後は講義(界面科学など)や文献等をもとに考察を考え、見やすい結果と、論理が正しい考察がきっちりと含まれている質の高いレポートを作成する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](60点) ・平常点(40点) 平常点等配点内訳:意欲的に実験に取り組んだかを平常点として評価する。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
レポートはコメント付で返却する。Googleクラスルームに講評を掲載することもある。 |
教科書 Textbook |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
講義科目の界面科学を受講することが望ましい。なお、1年次後期の生活科学演習の受講、あるいはそれと同等以上の実験能力を有することを受講の条件とする。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-2快適で健全な生活環境を形作るための、科学的・工学的な観点からの専門知識を有している。 2.技能・表現 2-1生活環境を構成する事象を定量的・論理的に分析し、問題の解決につなげることのできる技能を有している。 3.思考・判断 3-1新たな課題に対し、論理的に考え、問題を解決する能力を身に付けている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
シラバス参照 |