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年度 | 2022 |
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科目名 | 基礎有機化学実験(2年次演習) |
担当者名 | 來海 徹太郎・阿部 将大・稲本 浄文・河井 伸之 |
単位 | 1.0 |
科目目的 Course Objectives |
化学実験の基本操作を修得する。また、化学実験を通して化学物質に触れ、化学的性質を知り、正しい取り扱い方法を学ぶ。本科目は、中高教科理科を教授するに足る基礎的知識および技能を修得し、教職実践力と関連づけて理解することを一目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
1)実験操作書に従って正しく実験装置を組み立て、自ら化学物質の変換反応を実施し、正しく生成物を取り扱い、得られた結果をまとめて考察できるようにする。 2)教職課程履修学生は、学習内容を当該の中高教科内容および教材に関連づけて主体的に探求する。 |
授業内容 The Content of the Course |
有機化学実験において行われる、1)目的物質を得るための有機化学反応、2)目的物質を分離、精製するための操作、3)精製した純物質の化学構造の推定・同定、などの一連の操作を体験し、有機化学反応の基本操作を学ぶ。実施する項目には日本薬局方に収載されている各種確認、測定および試験法も含まれており、薬局方との関連についても解説する。 |
授業計画 Class Plan |
選択科目 第1回 実習講義、実験器具確認、ガラス細工(キャピラリー、沸騰棒の作成) 第2回 液体および固体試料の取り扱い(ピペット操作と天秤の使い方): 官能基確認試験の実施 第3回 有機化合物の反応と合成(酸化、還元、加水分解、縮合反応について) 実験計画、反応装置の組み立て、反応処理、再結晶、ろ取、融点測定、TLC、 分光スペクトル解析による化合物の同定など、一連の実験の流れを体験する。 反応例:サリチル酸メチルの加水分解、再結晶 第4回 有機化合物の反応と合成(酸化、還元、加水分解、縮合反応について) 実験計画、反応装置の組み立て、反応処理、再結晶、ろ取、融点測定、TLC 反応例:サリチル酸のアセチル化、再結晶、融点測定 第5回 有機化合物の分離と精製(色素の分離、精製) 分液抽出操作、カラムクロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ 第6回 有機化合物の分離と精製(分別抽出) 液性の違いを利用して有機化合物を分離する。 第7回 有機化合物の反応と合成 カルボニル化合物の還元、アルドール縮合、実験器具の収納 教職課程履修学生は、授業を受ける際にも中高教科書を参照して、疑問点があれば教員に質問して理解を深めること。 |
授業方法 Class Method |
対面形式により進める。実験開始前に、実習書に従い実習講義を行う。 続いて実験を実施する。実験操作中は、双方向型の形態をとる実験実習授業である。 結果の考察については双方向型、あるいは討論形式の授業形態である。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
info@MUSES にて連絡する。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
実習を行う前の予習の段階で、並行している有機化学に関する講義科目の知識をもとに、仮説、実験、結果の考察をグループ単位で行い、各実習項目終了後に学生グループおよび教員との間のディスカッションで確認する。グループが発表する結果と考察に不足する知識は、ヒントとして教員が学生に提供する。最終的には、学生が個々に実験レポートとして、結果と考察、各々の実験の反省点をまとめて作成し、次の実験にその知見を活かす。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
本科目の単位数は 1 である。本学では、45 時間の学修時間を必要とする内容の授業科目に 1 単位を認定することを標準としており、学修時間には、授業時間だけでなく、予習・復習等授業時間外での学修時間も含まれるとされている。 実習書を予習し、実験計画、実験操作をシミュレートしておくこと。実験ノートを作成し、実験経過を記録することが望ましい。レポート点検後、不備があったり記述内容が不十分の場合は,レポート返却後に再提出を求める事がある。 教職課程履修学生は、中高教育実習での研究授業場面や授業後の中高正規教育での指導場面を想定して、本科目の修得内容を活用しつつ、「中高教科の自主的教材研究」に主体的に取り組む。その際、当該教科の学習指導要領および教科書等を積極的に活用する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:実験態度、実験内容に関する質疑応答、レポート・小テスト等の課題提出状況および提出された課題の内容による評価(100点) 実験レポートは必ず提出すること。またレポートの到達度により、再提出をしてもらうことがある。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小テスト等の課題の解答開示・解説については、講義中あるいは講義後の MUSES 配信等によって行う。 |
教科書 Textbook |
新版 基礎有機化学実験(その操作と心得)/畑 一夫、渡辺 健一/丸善出版 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
・割り当てられた日程の実習は必ず、すべて出席すること。体調不良の場合以外は、欠席しない様に。また体調不良により欠席する場合は、診断書を提出すること。 ・白衣着用の後、実習室に入室すること。実習室では着替えをしないこと。 ・グループ実験を行うので、班ごとに終了時間が若干異なる。実験が終わったグループは実習室に留まらないで速やかに退出すること。 ・実習室では保護メガネの装着を厳守のこと。 ・マニキュアは禁止である。 ・実習室は飲食禁止とする。 ・教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教職課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事項を必ず入力すること。また成績評価発表以降に、成績とともに担当教員によるコメントを参照し自己の学習状況について把握する。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 豊かな教養と医薬品の製造や開発、人の健康や疾病予防もしくは福祉などに関する深い専門的知識を習得している。 2.技能・表現 2-1 研究者として、実験計画の立案、機器や試薬の使用・管理、データ収集・管理と解析、調査など、研究活動に必要な能力を備えている。 2.技能・表現 2-3 医薬品合成、成分分析、薬理・生理活性評価、薬物治療もしくはヘルスケアなどへの応用において必要な基礎的技術を習得している。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
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