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年度 2022
科目名 精神看護学実習
担当者名 黄 智暎・寳田 穂・谷口 俊恵・西山 直毅
単位 2.0
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科目目的
Course Objectives
精神疾患・障害をもつ対象者とのかかわりを通して、対象者がかかえている困難をその人の生活上の文脈から理解し、対象の健康回復にとって必要な看護を考え実践するための基礎的な能力を養う。
到達目標
Class Goal
1.対象者が日常生活を送るうえで抱えている課題や体験している生きにくさを理解しようとする
 ことができる。
2.対象者がもつ健康障害を医学的観点からとらえ、治療の必要性や副作用、副作用への対処を考
 えることができる。
3.対象者にとっての病気や治療の意味について考え、対象者のもつストレングスについて考える
 ことができる。
4.対象者のこれまでの生活上の文脈から、今後の回復についてのイメージを描き、現在の看護の
 方向性を考えることができる。
5.対象者とのかかわりをプロセスレコードで振り返り吟味しながら、援助的な関係とは何かを考
 えることができ、考えたことを実践に生かすことができる。
6.自分に生じた感情や考えを対話や記録を通して表現し、他者に伝えることができる。そして、
 率直で誠実な対話を通して、他者および自己理解を深めることができる。
7.自らをケアの道具として生かしながらかかわるとはどういうことかを、実習での体験と照らし
 合わせて自身の考えを述べることができる。
8.精神障害をもつ人々の地域生活や福祉サービス、リハビリテーションの実際について理解を深
 めるとともに、回復支援にかかわる人々の連携について考え、看護の役割や課題について自身の
 考えを述べることができる。
9.精神障害者や精神医療への社会や自身の偏見に気づくことができ、自身の課題を明らかにする
 ことができる。
授業内容
The Content of the Course
精神科病棟において、一人の患者を受け持ち、患者がもつ障害や患者を取り巻く状況の把握につとめ、患者とのかかわりの過程をプロセスレコードを用いて振り返り、対象理解・自己理解および状況理解を深める。その理解をもとに、対象者の抱いている問題や課題を見出し、援助の方向性を検討し、実践を試みる。そこで生じた反応をさらに振り返り吟味し、より適切な関わり方を検討し実践に生かす。実習記録での整理、教員・指導者・医療スタッフとのかかわりや助言・指導から学び、またカンファレンスを通じて他の実習メンバーからも学び、より広い視点から精神看護について吟味していく。
デイケアや地域の精神科通所施設において、地域で生活する精神障害者の実際や、そこで行われている福祉サービスやリハビリテーション活動にふれることで、地域生活支援の実際について学び、看護の役割について考える。
授業計画
Class Plan
実習期間:2週間
実習場所:主な実習場所を精神科病棟とし、期間中に精神科病院内のデイケアもしくは作業療法
     等の場で半日、地域における精神障害者通所施設にて1日の実習を行う。
実習の流れ:実習期間前に、オリエンテーションを行う。

実習スケジュールについては、実習病院や状況によって異なることがある。
基本的には、下のような流れであるが、具体的なスケジュールは、実習開始までに各グループへのオリエンテーションにて伝える。

【一週目】
月:臨地:病院・病棟オリエンテーション
     受持患者の決定、記録
     1日の振返りカンファレンス  
火:臨地:計画に基づく、実践、評価、記録、カンファレンス  
水:学内:検討会・教員との面接・文献学習などを、学生の状況に応じて行う
  or 臨地:計画に基づく、実践、評価、記録  
木:臨地:計画に基づく、実践、評価、記録、カンファレンス  
金:臨地:計画に基づく、実践、評価、記録、カンファレンス

【二週目】
月:臨地 or 学内:全体像のとらえとアプローチの方向性の明確化
    計画に基づく、実践、評価、記録
    事例検討  
火:臨地:計画に基づく、実践、評価、記録、カンファレンス
  or 地域における精神障害者施設での実習  
水:学内:検討会・教員との面接・文献学習などを、学生の状況に応じて行う  
木:臨地:地域における精神障害者施設での実習     
金:臨地:計画に基づく、実践、評価、記録、カンファレンス
  or 地域における精神障害者施設での実習

実習期間中を通して:
・実習指導者や看護スタッフ、教員等から、学生は必要に応じて主体的に助言を求めたり、
 情報を得たりして、理解を深める。
・レクリェーションや病棟行事等へ状況に応じて参加する。
・実習場所の状況に応じて臨床演習(隔離・拘束時の看護、薬物療法の看護など)を行う。
・デイケアや作業療法等の場にて半日実習を行い、精神科リハビリテーションについて学ぶ。
授業方法
Class Method
臨地実習、学内での課題学習

※授業計画・方法については、新型コロナ感染症の蔓延状況によって、授業方法を急に変更することがある。
Google Classroom クラスコード
Google Classroom - Class Code
必要時Google Classroomを作成する。
その場合、招待メールを送信するので、@mwu.jpのメールを確認しておくこと。
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
臨地実習科目
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
予習:①入院形態、②主な精神疾患と主症状、看護のポイント、③精神科における治療法・療法、
   ④精神障害者の社会復帰を支援する資源について事前学習し、内容をまとめておく。
実習記録:実習記録は、自己理解・対象理解を深めるためだけでなく、自身の判断や方向性につい
    て教員・指導者から指導・確認を得るためにも重要なものである。毎日の実習終了後には
    実習過程を振り返り、指定された箇所の実習記録を書いて翌日の実習に臨むこと。
復習:実習を通して生じた疑問や気づき、教員・指導者から示唆された点についてそのつど調べ
   る。
評価方法
Evaluation Method
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:提出課題40点 実習目標達成度30点 実習への積極的参加度30点
評価対象となるには80%以上の出席が必要である。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
実習期間中に口頭や実習記録への記入、カンファレンス等にてフィードバックを行う。
教科書
Textbook
参考書
Reference Books
地域との連携
Cooperation with the Community
受講上の注意
Notices
受講にあたっては、事前のオリエンテーションへの出席を必要とする。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
1.知識・理解 1-1 人の生活を理解するための幅広い教養や基礎知識を身につけている。
1.知識・理解 1-2 生活者としての人を支援するために必要な専門的知識を習得している。
2.技能・表現 2-1 生命の尊厳と人権尊重を基盤とした倫理観と人の価値観を尊重した
 コミュニケーション能力を身につけ、援助に必要な看護技術を実施できる。
3.思考・判断 3-1 人の生活や健康を支える様々な要因(身体心理社会的)についての情報
 を収集し、分析することができる。
3.思考・判断 3-2 援助が必要な人の状態を明確にして、援助の根拠を特定することができ
 る。
3.思考・判断 3-3 生活および医療全般にわたって、その人に起こりうる事態を予測し、
 論理的思考力と的確な問題解決能力に基づいて、最善策を導き出すことができる。
4.態度・志向性 4-1 プロフェッショナルな看護師として社会に貢献する意欲を持ってい
 る。
4.態度・志向性 4-2 看護師として、生涯にわたって自分を高めていこうとする強い意思・
 意欲を持っている。
5.看護実践力・多職種間連携能力 5-1 他の医療職者や福祉関係の職種との連携を理解し、
 その人や家族への援助ができる能力を身につけている。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
担当教員はいずれも看護師として精神科病棟での勤務経験がある。その臨床経験および実習指導経験を活かして臨地および学内での指導を行う。
教科書コメント

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