シラバス参照 |
年度 | 2022 |
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科目名 | 景観建築数学 |
担当者名 | 鈴木 利友 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
解析学、線形代数学、確率・統計学の初歩を、景観建築学の諸分野への応用を前提に学ぶ。これを通して、景観建築にかかわる人間生活や社会、自然における諸現象を数量的に理解し、記述する手法を理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
景観建築を学ぶ上で重要な数学の基礎を習得し、向上させるとともに、景観建築学における様々な問題解決に活用するための基礎的能力を培う。 |
授業内容 The Content of the Course |
学習内容は解析学(関数、数列、極限、微分法、積分法、微分方程式)、確率・統計学、線形代数学とこれらの応用からなる。高校数学の知識で理解できる内容から順に、前に学習した内容を必要に応じ参照しながら学習を進めていく。授業では、できる限り具体的な事例に即して理解できるようにするとともに、問題演習を重視する。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 数列と極限の応用、対数関数の応用 3項間の漸化式(白銀比、フィボナッチ数列)、数列の極限(フィボナッチ数列と黄金比) 対数関数(音の強さと大きさ) 第2回 多項式関数の微積分の応用1(等分布荷重がかかる梁のたわみ) 第3回 多項式関数の微積分の応用2 場合分け(部分荷重)、関数の極限(集中荷重)、ヘヴィサイド関数とデルタ関数 第4回 三角関数の微積分の応用(長柱の座屈) 第5回 確率分布1 離散的確率分布の性質、一様分布、ベルヌーイ分布、二項分布、ポアソン分布 第6回 中間テスト1、確率分布2 連続的確率分布の性質、一様分布、ロピタルの定理、正規分布、指数分布 第7回 多変量の確率分布、統計的推定 多変量の確率分布と重積分、最小2乗法と偏微分、中心極限定理、平均と分散の推定 第8回 微分方程式とその応用1 変数分離形の微分方程式、1階線形非同次微分方程式とその応用 第9回 微分方程式とその応用2 2階定係数線形微分方程式とその応用 第10回 行列と連立一次方程式 拡大係数行列、行基本変形、階段行列と掃き出し法、階数と自由度、自明な解 第11回 中間テスト2、行列の計算 行列の和、差、積、スカラー倍、正方行列と単位行列 第12回 逆行列 逆行列の公式、掃き出し法による逆行列の計算 第13回 行列式 行列式の定義と意味、性質、クラメールの公式、余因子展開、転置行列、余因子行列 第14回 一次変換、固有値、固有ベクトルと行列の対角化 一次変換、固有値、固有ベクトル、対角化、対称行列と直交行列、外積 第15回 線形代数の応用 連立1階微分方程式とその応用 数列の漸化式(フィボナッチ数列等)、連立一次方程式の解(長柱の座屈) 定期試験 授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。 |
授業方法 Class Method |
第2回以降の授業(第6回、第11回を除く)の冒頭に小テストを、第6回、11回の冒頭に中間テストを行う。授業は講義形式で行うが、授業時間に余裕がある場合は問題演習の時間もとる。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
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アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
本科目と並行して開講される「数学演習」または「リメディアル教育(数学)」において、自主学習の支援を行うので、必ず受講すること。「数学演習」は問題演習中心で、高校数学の理解を踏まえ、本科目の授業内容をより深く理解するためのクラス、「リメディアル教育(数学)」は、講義と問題演習の組み合わせによって、本科目の授業内容の基礎となる高校数学の内容の理解を定着させるためのクラスである。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
最終回を除き、毎回宿題を課す。宿題は各自答え合わせをし、○付けまでして、次回の授業までに提出すること。 小テスト、中間テストの出題範囲はあらかじめ指定するので、学習して臨むこと。小テスト、中間テストで正解できなかった問題は、必ず復習して理解すること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(50点) ・平常点(50点) 平常点等配点内訳:中間テスト25点、小テスト、宿題など25点とする。 定期試験の点数が低い場合、上記の合計点にかかわらず不合格とする場合がある。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小テスト、中間テストは解答を解説、または開示する。 不合格者に対しては、再試験前の補習にて、定期試験の問題を中心に、理解が不十分と思われる部分の解説を行うとともに、レポートを課す。 |
教科書 Textbook |
資料をClassroomで配付する |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
小テスト、中間テストでは、授業内容とともに、授業内容の基礎となる高校数学の内容の理解度の確認も行う場合がある。 補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、9月に開講する補習を必ず受講し、指示されたレポート等を提出の上、10月に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。レポートの点数は、上記評価方法における平常点等に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
A.高い知性 ◎A-1 語学や諸学の基礎学力の修得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる基礎的能力を培う 。 ※◎は特に対応する到達目標を示す。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
建築・景観設計に数学を活用した経験を活かし、一級建築士に求められる構造力学、環境工学等の基礎知識の基盤となる基礎学力はもちろんのこと、建築・景観設計にかかわるより高度な諸問題に対し、数学を活用する可能性に対する興味、関心をも培っていきたい。 |
教科書コメント |
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