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年度 2022
科目名 近代建築史
担当者名 石田 潤一郎
単位 2.0
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科目目的
Course Objectives
欧米と日本を中心に、近代建築の誕生とその歴史、代表的な建築家やその制作、思惟を学ぶとともに、近代建築がもつ歴史的、美的、文化的価値を理解する。これにより、国際社会や地球環境などの多様な観点から、近現代の建築を考察し、新たな建築を創生する能力を育むことを目的とする。
到達目標
Class Goal
近代における国内外の建築の歴史、文化に関する基礎的知識を習得し、その美的、歴史的、文化的価値を理解することにより、地域の伝統的文化を創生できる基礎的能力を培う。
授業内容
The Content of the Course
ヨーロッパに起こった産業革命が人間の生活・思想に及ぼした影響から近代建築運動の誕生と成長をヨーロッパ及びアメリカ合衆国を中心に概観し、代表的な近・現代建築家の制作と思惟を考察・解釈することを通して、新しい建築の展望を試みる。日本の近代建築についても、保存・活用を含めて、その価値を正しく理解し、建築を巡る今日の国際的状況を考察する基礎としていく。
授業計画
Class Plan
第1回 「近代建築」とは――「近代」の意味、十九世紀の建築世界
第2回 工業化時代の建築――新たな技術と課題
第3回 世紀末の造形と建築思潮Ⅰ―― アーツ・アンド・クラフツ、アール・ヌーヴォー
第4回 世紀末の造形と建築思潮Ⅱ――ユーゲント・シュティル、ガウディ、ゼツェッション
第5回 アメリカ合衆国の近代建築――リチャードソン、シカゴ派、アメリカン・ボザール
第6回 日本の近代建築――「明治建築」の世界
第7回 装飾の排除――ドイツ工作連盟、ロース、イタリア未来派
第8回 要素への還元と構成――初期ライト、デ・ステイル
第9回 表現主義の建築――ドイツ表現派、アムステルダム派、分離派建築会
第10回 モダニズム建築の確立Ⅰ――バウハウスとミース
第11回 モダニズム建築の確立Ⅱ――ル・コルビュジエとロシア構成主義
第12回 歴史様式とアール・デコ
第13回 1930年代の展開――各国への拡散と「国際様式」概念
第14回 第二次大戦後の建築――表現の先鋭化と拡張
第15回 総括――「近代建築」の成果と課題

定期試験
授業方法
Class Method
講義はパワーポイント等を示して行い、建築の具体的なイメージを持つことを重視する。講義概要はあらかじめ配付する。
また受講生の理解の確認のため、各回、小レポートの提出を求める。
Google Classroom クラスコード
Google Classroom - Class Code
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
受講生の理解の確認のため、各回、小レポートの提出を求め、適宜添削を施して、双方向で知識を深め、自ら、展開していく手立てとする。
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
毎回の授業で講述された内容を、教科書などを参考にして、自分自身でも体系的に理解するよう努めること。建築史と自らの建築設計との関係をつねに自分自身で考え、学習した知識を設計に活用できるように努めること。講演会・見学会にも積極的に参加し、幅広い知識、経験の習得に励むこと。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(50点)

・平常点(50点) 平常点等配点内訳:講義ごとの小レポート等(50点)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
原則として、毎回、小テストを行い、学習した内容の定着を図る。
小テストは採点の後、返却し、復習として、模範解答を示す。
教科書
Textbook
近代建築史/石田 潤一郎、中川 理/昭和堂
近代建築史圖集/日本建築学会編/彰国社
参考書
Reference Books
現代建築史/K.フランプトン(中村 敏男 訳)/青土社
日本の近代建築/藤森 照信/岩波書店(岩波新書)
図説 近代建築の系譜/大川 三雄、初田 亨、川向 正人、吉田 鋼市 /彰国社
近代建築の系譜―1900年以後/W.カーティス/鹿島出版会
近代建築理論全史/H.F.マルグレイヴ/丸善出版
近代建築史(建築学の基礎5)/桐敷 真次郎/共立出版
地域との連携
Cooperation with the Community
受講上の注意
Notices
日常的に、身の回りの建物や町並みに、注意を払って観察し、見学の際には、講義で学んだ知識をより具体的に深め、設計に活用できるように努めること。

補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、特別学期期間中に開講する補習を必ず受講し、2月下旬に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。再試験の評価は、上記評価方法による平常点等(補習における課題を含む)と再試験の結果に0.8をかけた得点を加算し、60点以上の得点はすべて60点とする。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
B.善美な情操 ◎B-2 歴史、文化、国際社会、地球環境を理解する基礎的知識を修得し価値観を培う。
※◎は特に対応する学習・教育到達目標を示す。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
日本の近代建築研究の第一人者としての活動実績をもとに、近代建築史の専門的内容を明快に解説し、学生の興味関心を高め、知識を深めていくことを図る。
教科書コメント

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