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年度 | 2022 |
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科目名 | 食物栄養科学特別実験Ⅰ |
担当者名 | 仲谷 照代 |
単位 | 6.0 |
科目目的 Course Objectives |
健康栄養科学コースにおいて、特定の研究課題で研究を実践させることにより、研究活動を自主的に展開できる能力を養うことを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
特定の研究テーマを設定し、修士論文作成のためのデータ収集を目指す。 |
授業内容 The Content of the Course |
研究課題を中心とした研究発表・研究論文に関する調査、研究計画の立案、研究の遂行を通じて、研究を論理的に展開し、その結果得られた研究データを解析し、考察して、研究成果をまとめて修士論文を作成する。これらの課程を通じて、研究者として必要な基礎的能力を養う。 |
授業計画 Class Plan |
「疾病(未病)と健康」に焦点をおき、生活習慣病や食物アレルギー、サルコペニア(筋肉減少症)などの発症予防や改善に影響を与える有効(食品)成分の探索、また骨粗鬆症の発症機構の解明を行うことによりその予防や改善に影響を与える有効(食品)成分の探索、さらに食品の科学的特性を生かし、より効果的に摂取するための調理法を検討し、疾病予防・改善法 (未病改善法)の提案に繋げていく。 研究テーマ: 『サルコペニア発症予防に貢献する米粉パンミックスの作製』 栄養と健康を考慮した食品作製に対する食品素材の調理特性を取り上げ、高齢者の低栄養の予防(サルコペニア発症増加防止に繋がる)、また高齢者や糖尿病患者も食することができるGI値を考慮した食品開発課題の課題のデータ収集および解析を行う。 食の欧米化によりパンの消費が増加しており、小麦アレルギーやグルテン不耐症症状を呈する人は増加傾向にあると考えられるが、嗜好的に好まれるグルテンフリーパン(米粉パン)を入手することは容易ではない。また超高齢化社会を迎える現在、加齢に伴う筋力低下やタンパク質の摂取不足などによりサルコペニア増加防止対策の必要性が増している。米粉パンは分岐鎖アミノ酸含有量が少ないが、大豆粉で置換することで不足分が補えられ、筋肉量減少を予防する対策の1つとして有効であると考えられる。高齢化によるサルコペニア発症増加を防ぐ上で高齢者の低栄養化を予防することが必要となる。毎日主食として食べることができるパンに日本人が昔から食べ慣れてきた米(粉)と大豆を使用して栄養を強化(分岐鎖アミノ酸など)し、グルテン不耐症などを含む広く多くの人が嗜好的に満足のいく、また家庭などで簡単に利用できるよう、ホームベーカリで使用できる「パンミックス」の調整・作製する。論文指導では、科学的に食品の持つ特性を活かしながらサルコペニア発症予防につながるグルテンフリーパンの開発を試みる。 |
授業方法 Class Method |
研究成果は週に1回報告、研究テーマに関連する最新の英語論文の抄読会を実施し内容の把握をするとともに、今後の研究の進め方、方向性また、研究成果をまとめるなどの訓練に重点を置いて指導する。これらの課程を通して、研究倫理教育を行う。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
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アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
プレゼンテーション、ディスカッション |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
指定した関連文献等をよく読み、実験内容との関連性を考えるだけでなく、自分で積極的に関連文献の検索を行ない、研究課題への理解を深める。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](100点) |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
1か月に1回の割合で、実施した実験データをまとめた「経過報告書」を提出し、パワーポイントを用いたプレゼンテーションを実施する。その後にディスカッションを行う。 |
教科書 Textbook |
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参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
機能性食品(グルテンフリー食品や血糖上昇抑制関連食品等)に対しての興味・関心を高め、主体的に地域の食品売り場等へ足を運ぶように心がける。機能性食品への見聞を広くするだけでなく、地域と学生とのコミュニケーションの場を広げ、自然発生的に地域との連携を生み出す。そして、より社会についての興味と関心を持つようにし研究者としての使命にも目覚め地域貢献につなげる。今後ますます増加するであろうサルコペニア発症予防につながる食品を開発することにより社会に貢献する。 |
受講上の注意 Notices |
自主的に物事を考え進めていけるよう、また楽しみながら好奇心旺盛に励むこと。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1研究者として必要となる高度な専門的知識を身に付けている。 1.知識・理解 1-2研究者として必要な高度な専門的知識を踏まえ、収集したデータを正しく理解する力を身に付けている。 2.技能・表現 2-1研究者として必要な高度な研究遂行能力を身に付けている。 2.技能・表現 2-2研究成果を公表する研究者として必要な高度な表現力を身に付けている。 3.思考・判断 3-1研究者として必要な高度かつ専門的な情報を自ら収集し、得られた情報や成果を思考する能力を身に付けている。 3.思考・判断 3-2自ら課題を発見し、解決できる研究能力を身に付けている。 4.態度・志向性 4-1他研究機関(者)と協調し、積極的に研究課題に取り組める社会性を身に付けている。 4.態度・志向性 4-2研究活動をとおして地域社会に貢献する態度を身に付けている。 5.統合的能力 5-1研究能力を持つ管理栄養士、食品技術者として社会に貢献できる能力を身につけ、指導的役割を果たす自立した教育研究者を志向する態度を身に付けている。 5.統合的能力 5-2社会における指導者として必要なコミュニケーション能力を身に付けている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
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