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年度 | 2023 |
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科目名 | 臨床統計学Ⅰ |
担当者名 | 中瀨 朋夏 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
薬物治療や医薬品開発において、疾患・薬効に関するデータや臨床試験データを適切に解析するために必要な統計学的な考え方ならびに、データの特徴に応じた解析方法を、実際の事例を通して理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
薬物の治療や効果に関するデータを正確に解釈し、活用するのに必要な生物統計学の基礎的な知識と技能を修得する。 |
授業内容 The Content of the Course |
薬剤師は、個別化医療やEBM(Evidence Based Medicine=科学的根拠に基づいた医療)の観点から、治療効果・副作用・予後の予測など臨床現場での疑問や医薬品情報について、関連するデータを理論的に解釈し、情報提供できる能力が求められている。そのデータの解析および評価をする上で必須となる生物統計学の基礎・原理と検定法の使い分けや結果の解釈について講義する。 |
授業計画 Class Plan |
必修科目 第1回 緒論 なぜ、薬物治療や医薬品開発において統計学が必要か?(E3-(1)-⑤,⑥) 第2回 データの特徴を把握する データの種類と基本統計量(E3-(1)-⑤-1,3) 第3回 データを解析し評価する 統計学の考え方と検定、推定の原理(E3-(1)-⑤-2,4) 第4回 代表的な推定手法 区間推定(E3-(1)-⑤-1,2) 第5回 代表的な検定手法(1) 2群比較のための検定(t検定)(E3-(1)-⑤-5) 第6回 代表的な検定手法(2) 2群比較のための検定(Wilcoxon検定)(E3-(1)-⑤-5) 第7回 代表的な検定手法(3) χ2検定(E3-(1)-⑤-5) 第8回 中間テストとフィードバック 第9回 代表的な検定手法(4) 分散分析とポストホックテストとしての多重比較-1(E3-(1)-⑤-4) 第10回 代表的な検定手法(5) 分散分析とポストホックテストとしての多重比較-2(E3-(1)-⑤-4) 第11回 主な回帰分析と相関係数の検定(E3-(1)-⑤-6) 第12回 基本的な生存時間解析法(Kaplan-Meire曲線) (E3-(1)-⑤-7) 第13回 臨床への応用(1) 臨床試験の代表的な研究手法(E3-(1)-⑥-1,2,3,6) 第14回 臨床への応用(2) 臨床試験の評価方法(E3-(1)-⑥-4,5,7,8,9) 第15回 総まとめ 定期試験 |
授業方法 Class Method |
講義形式で授業を進め、理解を深めるため演習や課題学習を実施する。演習の解説は、双方向対話形式で行うので、積極的に参加すること。学習した知識のまとめを目的として、8回目には中間テスト、最終回には総合演習を行う。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
別途、info@MUSESにて連絡する。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
双方向対話形式 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
本科目の単位数は2単位である。本学では、45時間の学修を必要とする内容の授業科目に1単位を認定することを標準としており、学修時間には授業時間だけでなく、授業時間外(予習・復習等)での学習時間も含まれる。 授業計画に基づき、講義前には必ず予習をすること。予習の方法については、授業計画および授業方法に記載されているキーワードについて調べておくこと。授業では、解説する事柄について、板書だけでなく聞き取ったことを、繋がりが分かるようにしっかりノートに書き留め、復習では、自分で教科書を作るつもりで、専用のノートにまとめておくこと。復習の一環として、宿題や課題を与えることがあるので、積極的に取り組み、実力の向上に努めること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(80点) ・平常点(20点) 平常点等配点内訳:中間テスト 中間テストの実施日程および方法については別途発表する。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
8回目に行う中間テスト、適宜実施する演習については、授業内で解説し、フィードバックを行う。 |
教科書 Textbook |
適宜、講義プリントを配布する。 |
参考書 Reference Books |
毒性・薬効データの統計解析/吉村功/サイエンティスト社 薬学系のための統計学のススメ/石村貞夫、小松浩一郎、劉晨/共立出版 基礎医学統計学/加納克己、高橋秀人/南江堂 バイオサイエンスの統計学/市原清志/南江堂 生物学のための統計学入門/川瀬雅也/化学同人 日常診療にすぐに使える臨床統計学 : ベストな診断と治療ができる!改訂版/能登洋/羊土社 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
講義には必ずMICと電卓(計算機付きの携帯電話やスマートフォン以外)を用意すること。本科目の単位認定となる90時間(2単位)の学修時間を十分に確保できるよう、真摯に取り組むこと。本講義において、複雑で難解な数式は当然出てくるが、計算のトレーニングではなく、臨床研究に必要な統計の概念・理論に関して理解を深めることに重点を置く。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-2豊かな教養と医薬品および臨床に関する専門的知識を習得している 2.技能・表現 2-1薬剤師として、医薬品の供給、調剤、服薬指導、処方設計、安全性・有効性、リスク管理およびチーム医療への参画に必要な薬学的能力を備えている 2.技能・表現 2-2薬剤師業務および関連業務で必要なプレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を備えている 2.技能・表現 2-3薬物療法および地域の医療・健康・予防・福祉介護等の実践等に必要な基礎的な科学技術を習得している 3. 思考・判断/態度・志向性 3-1進歩する医療や科学について、自ら学び、考え、問題点を発見し、解決する能力を備えている 3. 思考・判断/態度・志向性 3-2薬剤師として、患者・生活者医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度に基づいて活動できる |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
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