シラバス参照 |
年度 | 2024 |
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科目名 | 児童文学論 |
担当者名 | 小泉 京美 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
日本の児童文学を具体的に取り上げ、その特徴を理解する。 |
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到達目標 Class Goal |
児童文学についての基礎的な知識と鑑賞力を身につけている。 |
授業内容 The Content of the Course |
日本の児童文学の誕生と展開について概説し、分野への理解を深める。日本の児童文学は、近代社会の成立を背景に、学校や家庭における子どもの教育とともに変化してきた。その歩みは、子どもと子どもの文化・芸術へ向けられた社会のまなざしの変化に対応している。「お伽噺」や「童話」という概念の成立や、戦争を経た「児童文学」の理念の変容を考えながらその歴史的変遷の過程を学ぶ。また、児童文学は美術や音楽など他の芸術領域と文芸との結び付きについて考える視点を与えてくれる。「童画」や「童謡」の歴史もふまえながら、漫画やアニメーションなど多様なメディアとの関わりも取り上げたい。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 ガイダンスー「児童文学」とは何か 第2回 「子ども」の誕生―明治の学校教育と児童文化 第3回 巌谷小波と「お伽噺」―「創作童話」と児童雑誌 第4回 「童心」の発見―小川未明「赤い蝋燭と人魚」を読む 第5回 「童話」の成立―大正デモクラシーと『赤い鳥』 第6回 教養主義と「童話」―芥川龍之介「蜘蛛の糸」を読む 第7回 子どもの美術と「童画」―『コドモノクニ』の画家たち 第8回 「童謡」の展開―北原白秋・野口雨情・西條八十・金子みすゞ 第9回 女学校文化と「少女小説」―野溝七生子・吉屋信子 第10回 日本のアンデルセン―宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」を読む 第11回 児童文学とメディア―新美南吉「ごん狐」と「劇場版 ごん」 第12回 子どもたちの十五年戦争―田河水泡「のらくろ二等卒」を読む 第13回 戦場から遠く離れて―まどみちお・やなせたかし 第14回 子どもの詩と国語教育―谷川俊太郎『ことばあそびうた』を読む 第15回 まとめ―レポートの作成について |
授業方法 Class Method |
講義とワークを組み合わせて行う。課題で取り組んだ内容を授業内で発表してもらうことがある。資料配布と課題提出にクラスルームを利用するため、受講する時間割のクラスコードを確認して最初の授業までに登録してほしい。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
2wnqmxn(水曜・3限) nzlwqou(金曜・3限) |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
双方向授業、プレゼンテーション、フィールドワーク |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:授業で取り上げる作品をあらかじめ通読する。作品・作者の基本的事項を事前に調べる。 復習:授業の内容を理解できているか確認し、課題へのフィードバックを参考に理解を深める。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](40点) ・平常点(60点) 平常点等配点内訳:課題の取り組み(30点)、授業への積極的参加度(30点)で評価する。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
授業およびクラスルームで行う。 |
教科書 Textbook |
資料を配布する。 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
課題に関連して地域の幼稚園・学校・図書館・児童館・美術館・文学館等でのフィールドワークを行う。 |
受講上の注意 Notices |
授業で提起する問題に関心を深め、積極的に探究する意欲を期待する。資格課程に直接関わる科目ではないが、教職課程・図書館司書(学校図書館司書)課程・博物館学芸員課程での学習との結びつきを重視する。資格課程の履修者は資格課程で学んだことを授業の理解や課題への取り組みに活かしてほしい。資格課程を履修していない場合も、子どもの文学や文化が社会の中でどのように育まれているか学校や図書館、美術館や博物館の取り組みにぜひ関心を持ってもらいたい。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解1-1日本語および日本文学に関する基礎的・専門的知識を修得している。 3.思考・判断3-1日本語・日本文学に関して身につけた専門的知識を捉えかえし、批判的に考察する能力を備えている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
シラバス参照 |