シラバス参照 |
年度 | 2024 |
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科目名 | 予防医学概論 |
担当者名 | 内藤 義彦 |
単位 | 1 |
科目目的 Course Objectives |
予防医学は疾病に罹患することを防ぎ、さらに人の健康の保持・増進を希求する学問である。予防医学概論では、予防医学の理論と技術、現実の応用に関してその全体像を概観する。予防医学がこれまで果たした成果とこれからの適用分野について、疾病の知識とともに具体的事例から学ぶ。 |
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到達目標 Class Goal |
予防医学に関連する知識をより深く理解する。 疫学の体系をより深く理解する。 保健統計の種類と目的をより詳しく理解する。 生活習慣病に関する医学的知識を増やす。 大規模な健康づくり活動に必要な知識(ヘルスプロモーション、ハイリスク戦略、ポピュレーション戦略、スクリーニング等)を理解する。 ライフステージ毎の健康づくりの知識を増やす。 予防医学分野に関する最新の知識を増やす。 |
授業内容 The Content of the Course |
「健康」の定義、「健康づくり」を支える理論的枠組み、「健康づくり」の潮流を学ぶ。また、健康に影響を及ぼす種々の生活習慣や環境要因、健康を脅かす病気の実態について基本知識を学ぶ。さらに、人間集団における健康問題を科学的に考察する上で不可欠ともいえる疫学の基礎を学ぶ。なお、一般論に止まらず実際の事例を示して問題意識を高めたい。 |
授業計画 Class Plan |
1 健康、健康管理の概念 ・特に、重要な概念であるヘルスプロモーションについて詳しく説明 ・個人を取り巻く環境が健康に影響することを学ぶ 2 健康、疾病、行動にかかわる統計指標とその実態 ・基本統計の知識と健康に関わる統計データを学ぶ 3 疫学研究の基本 ・疫学とは、因果関係とは、疫学の指標 ・観察研究と介入研究、バイアス 4 疫学研究の実際 ・疫学研究を紹介するビデオの視聴 ・スクリーニングの条件、計算方法 5 生活習慣の現状と対策 ・健康に関連する行動と社会 ・生活習慣病の概念 6 生活習慣と主要疾患 ・食生活・食環境、身体活動、運動 ・禁煙行動、飲酒行動 ・睡眠・休養、ストレス ・歯科保健行動 ・主要部位のがん ・循環器疾患 ・その他の疾患 7 様々な保健活動 ・保健・医療・福祉・介護の制度 ・地域保健・母子保健・高齢者保健 ・産業保健・学校保健・国際保健 8 保健・医療・福祉・介護関連法規・倫理指針、全体のまとめ 定期試験 |
授業方法 Class Method |
主にテキストに沿って、現場で必要な基本的知識を伝える。新入生なので医学・制度の知識が乏しいことから、できるだけ分かりやすい表現で解説する。 また、テキストだけの情報では具体的イメージがつかみにくいので、ビデオ教材を利用して現場の雰囲気を感じてもらう。 また、大阪府や兵庫県の自治体で実際に使われている健康教育の媒体や健康づくり計画の概要版等の情報提供(リーフレット等)を行い、意見や新しい提案をしてもらい、現実の公衆衛生の活動に馴染んでもらう。 卒業して専門職になれば否応なしに高度な医学知識が必須になるので、一生勉強が必要であるということを理解してもらう。 なお、基本的には対面授業を想定しているが、感染症蔓延等の状況により、遠隔授業(ライブ型)を実施することがある。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
履修登録対象者を直接Classroomに招待する。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
予防医学に関連する話題について、複数回の授業の中でデータまたはビデオ等で提示し、その後、みんなでディスカッションしてもらう。その中の一部の回のものをレポートで提出してもらう。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
国家試験対策上、一定レベルかつ一定量以上の知識が必要であることから、前回の授業で習ったことの復習をしっかりして、次の授業に臨むこと。 インターネット上にある信頼性の高い関連情報を確認すること。 保健・医療・福祉関連のニュースや話題に注目し社会的問題に対する関心を養うこと。 レポートは、健康管理に関連した話題を提示して、それについて調べ、自分の意見をまとめること。 講義内容を復習し、専用のノートにまとめておくこと。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(50点) ・レポート[作品含む](20点) ・平常点(30点) 平常点等配点内訳:小テストを数回 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
定期試験に関しては、受験者全体として正解率の低い問題について国家試験対策を意識しながら解説した定期試験結果の講評をMUSESで全員の学生に対して掲示し、早期の弱点の発見と克服するための復習に資する。 |
教科書 Textbook |
わかりやすい公衆衛生学/清水忠彦、佐藤拓代/ヌーヴェルヒロカワ |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
大阪府内の自治体や西宮市で行われている健康づくり計画を紹介する。 |
受講上の注意 Notices |
第1回目の授業で伝える。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 個人や集団を対象とする栄養学に関する基礎的・専門的知識を身につけている。 3.思考・判断 3-1 健康や栄養・食に関する情報を自ら収集する能力を身につけている。 3.思考・判断 3-2 科学的根拠に基づく健康・栄養課題解決の能力を身につけている。 4.態度・志向性 4-1 個人や社会が抱える様々な健康栄養問題を積極的に学習する態度を身につけている。 4.態度・志向性 4-2 食物栄養学の専門的学習を通して、社会に貢献する自覚を身につけている。 5.統合的能力 5-1 専門的知識・技術の統合を図り、管理栄養士として社会に貢献できる能力を身につけている。 5.統合的能力 5-4 社会貢献のための実行力を身につけている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
大学に着任するまでは、大阪府立成人病センター・健康科学センターにおいて、地域およぶ職域の健康管理を20年以上にわたり研究・担当し、現在も兵庫県および大阪府内の自治体の健康づくり活動や生活習慣対策の委員を務めているので、現在の現場の課題について情報提供していく。 |
教科書コメント |
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