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年度 2024
科目名 音楽史Ⅱ
担当者名 小味渕 彦之
単位 4
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科目目的
Course Objectives
「音楽史I」を受け、ヨーロッパはバロック音楽から古典派音楽へのダイナミックな転換から、日本は近世以降、それぞれ現代までの音楽の歴史を社会の流れと結びつける。
本科目は、中高教科音楽を教授するに足る基礎的知識および技能等を修得し、教職実践力と関連づけて理解することを一目的とする。
到達目標
Class Goal
ヨーロッパを中心とする西洋と日本の音楽文化の違いを認識し、それぞれを対照しつつ、体系的な理解を得ることを目標とする。
教職課程履修学生は、学修内容を中高教科音楽の内容および教材に関連づけて主体的に探求する。
授業内容
The Content of the Course
「音楽史Ⅰ」で講義した内容に続いて、現代までの西洋と日本での音楽現象の展開について、その両者を照らし合わせつつ捉える。それぞれの文化のあり方によって生じる音楽のあらわれ方の違い、さらにそこから形成される、価値観や表現、形式の独自性に触れるとともに、民族音楽も視野に入れながら、多様な音楽の発露のかたちについて言及する。
授業計画
Class Plan
第1回 [西洋]古典派:バロックから古典派へ
第2回 [西洋]古典派:後の時代に手本とされたもの:古典派の器楽形式(1)
第3回 [西洋]古典派:後の時代に手本とされたもの:古典派の器楽形式(2)
第4回 [西洋]古典派:オペラの乱
第5回 [西洋]古典派:古典派からロマン派へ
第6回 [西洋]ロマン派:あこがれを宿す小世界
第7回 [西洋]ロマン派:「大きな音楽」をめぐる葛藤
第8回 [西洋]ロマン派:オペラ、民族の声/「過去」に対する意識
第9回 [西洋]ロマン派:ロマン派音楽の夕照/娯楽
第10回 [西洋]ロマン派:フランスから新たな風
第11回 [西洋]近現代:「新しさ」を求めて/音の文様/異文化の衝撃
第12回 [西洋]近現代:心の奥底からの叫び
第13回 [西洋]近現代:新たな構成原理を目指して
第14回 [西洋]近現代:焦土からの出発
第15回 [西洋]近現代:前衛、政治と音楽文化
第16回 [日本]近世:近世という時代/琉球の音楽/アイヌ音楽
第17回 [日本]近世:日本本土の音楽に共通する特徴
第18回 [日本]近世:近世の楽器としての三味線
第19回 [日本]近世:箏曲・胡弓・尺八/歌舞伎における囃子
第20回 [日本]近世:七絃琴・一絃琴・二絃琴/近世での外国音楽への関心
第21回 [日本]近代:明治時代の文明開化/教育における文明開化
第22回 [日本]近代:神道の役割強化と音楽の利用/神道のための雅楽の重視
第23回 [日本]近代:社会変革を乗り越えた能楽/解体された当道座と普化宗
第24回 [日本]近代:文明開化のための西洋音楽の導入
第25回 [日本]近代:近代日本の音楽の状況/近代における三曲界と文化触変
第26回 [日本]近代:日本音楽の新しい記譜法/近代末期の状況
第27回 [日本]現代:敗戦国日本と音楽
第28回 [日本]現代:民謡と民俗芸能/戦後の伝統音楽
第29回 [日本]現代:伝統音楽における文化触変
第30回 [日本]現代:音楽の活性化と公的組織/これからの日本音楽の状況
授業方法
Class Method
講義を主体に行う。関連資料の配付およびAV機器の使用によって音楽作品を視聴覚的に理解できるようにする。
Google Classroom クラスコード
Google Classroom - Class Code
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
講義内容における各テーマについて課題を提示し、受講者がテーマごとのキーワードや用語の意味などを調べる手がかりとなる工夫を行う。特に音楽史における用語や音楽家名についても、積極的に調べることが出来るように配慮する。視聴覚資料・文献等を調べるためには、附属図書館の所蔵資料利用を推奨する。
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
予習:音楽史に関する文献だけでなく、各時代の歴史的・文化的出来事にも積極的に知識を得るよ
   うに、広い視点をもって取り組むこと。参考とする資料に関しては講義で紹介する。音楽
   は、基本的にライヴによって鑑賞することが望ましい。受講生は、積極的に演奏会などを体
   験し、自己の音楽的教養を高めることと同時に、音楽を聴くマナーを身につけること。
復習:講義内容で理解できなかった箇所については、質問するための具体的な事項を整理しておく
   こと。教職課程履修学生は、中高教育実習での研究授業場面や卒業後の中高正規授業での指
   導場面を想定して、本科目の修得内容を活用しつつ、「中高教科の自主的教材研究」に主体
   的に取り組む。その際、当該教科の学習指導要領および教科書等を積極的に活用する。
評価方法
Evaluation Method
・試験期間中に試験を実施(70点)

・平常点(30点) 平常点等配点内訳:授業への積極的参加度(30点)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
毎回の授業の理解度を図るために、コメントシートを提出。 翌回の授業でそのフィードバックを行う。
教科書
Textbook
ものがたり日本音楽史/徳丸吉彦/岩波ジュニア新書(岩波書店)
ものがたり西洋音楽史/近藤譲/岩波ジュニア新書(岩波書店)
参考書
Reference Books
地域との連携
Cooperation with the Community
受講上の注意
Notices
教科書以外の必要資料は、適宜配布する。音楽は聴くことが基本的なことである。他の受講生の受講の邪魔にならないよう静かに受講すること。私語のないようにするマナーを守ること。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
【演奏学科】
1.知識・理解
 1-2 音楽作品とその歴史や文化など背景に関する幅広い知識を有している。
2.技能・表現
 2-2 指導者・教育者として備えておくべき伴奏、合唱・合奏指導、指揮等の知識と技能を習得している。
【応用音楽学科】
1.知識・理解
 1-1 多岐にわたる音楽ジャンルに共通する幅広い専門知識を有している。
2.技能・表現
 2-3 生涯学習における音楽指導、学校における音楽指導者としての知識や技術を習得している。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
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