シラバス参照 |
年度 | 2024 |
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科目名 | 心理アセスメントの理論と実際 |
担当者名 | 中井 昭夫 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
心理教育的アセスメントの理論と実践方法について学習した後、実際に学校現場でよく使用される心理検査を経験し、結果の分析、解釈、さらには準備された検査結果から支援計画の作成方法を学ぶ。 アセスメントにより正確かつ迅速な現状把握をすることと、支援計画の作成が可能なスキルを高める。 |
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到達目標 Class Goal |
アセスメントによく使用される心理検査(知能テスト、投影法テストなど)を自ら体験することにより、測定されているのは人間のどの能力なのかを推測する。これにより、アセスメントの結果が反映された支援計画作成ができる。 |
授業内容 The Content of the Course |
教育現場や心理臨床場面でアセスメントに使用されることが多い、あるいは今後必要となってくる神経発達障害に関する国際的な評価尺度についての知識を培い、また、いくつかのアセスメントについては実際に受講生自身が参加・体験型の授業の中で習得する。同時に、心理検査によるアセスメントの有効性と限界についても理解する。 |
授業計画 Class Plan |
心理・教育などで必要なアセスメントについて概説できるようにするだけでなく、いくつかの検査については実際に体験することで理解を深める。 第1回 心理・発達のアセスメントについて〜フォーマルとインフォーマルアセスメント〜 第2回 知能テストについて(1) WISC-Ⅳ 第3回 知能テストについて(2) WISC-Ⅳ 第4回 発達テストについて 新版K式 第5回 認知処理能力の検査 K-ABCⅡなど 第6回 認知処理能力の検査 DN-CASなど 第7回 集団討議〜知能とは?知識・知恵とは?学力との関係〜 第8回 集団討議〜多重知能、社会情動コンピテンス、Gifted・2E〜 第9回 神経発達障害のアセスメント(1)自閉症スペクトラム障害(ASD)M-CHAT、SRS、ASSQ、ADI-Rなど 第10回 神経発達障害のアセスメント(2)注意欠如・多動性障害(ADHD)ADHD-RS、Connersなど 第11回 神経発達障害のアセスメント(3)限局性学習障害(SLD)・ディスレクシア・算数障害 稲垣式、STRAW-Rなど 第12回 神経発達障害のアセスメント(4)発達性協調運動障害(DCD)DCDQ、M-ABCなど 第13回 神経発達障害のアセスメント(5)感覚の問題 JSI-R、SPなど 第14回 適応行動の発達水準のアセスメント Vineland-II適応行動尺度 第15回 アセスメントについての集団討議〜アセスメントから支援につなげるために〜 |
授業方法 Class Method |
臨床教育学にとって、現場で出会う子どもたちの包括的なアセスメントと、それらの結果に基づいた支援が重要である。現在、使用されている主な心理検査について概要を調べ、知識を共有する。また、実際の現場で遭遇することが多い検査、また次々と開発されている国際的アセスメントの日本語版などのいくつかに関しては、実際に体験する。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
xosjpls |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
実際の検査を体験、また、プレゼンテーション、グループディスカッション、ディベート形式などを取り入れる。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:授業で受講生自らでその概要を発表してもらうので、代表的アセスメントについて教科書や文献等であらかじめ知識を得て、まとめておくこと。 復習:授業終了後、受講生が属している臨床の現場で実際に使用されている検査やその解釈などについて調べてみる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](40点) ・平常点(60点) 平常点等配点内訳:出席状況、出席時の積極的参加態度(20点) 発表や集団討論での内容(40点) |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
発表に対し、コメントなどを行う。 |
教科書 Textbook |
発達障害児者支援とアセスメントのガイドライン/辻井正次(監修)/金子書房 公認心理師技法ガイド〜臨床の場で役立つ実践のすべて〜/下山晴彦(編集主幹)/文光堂 |
参考書 Reference Books |
臨床心理学 発達障害のアセスメント/下山晴彦・黒田美保(編)/金剛出版 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
様々な現場に所属する対人援助職にとっては、たとえ自ら検査を実施しなくても、アセスメントの基本的知識は必要である。 |
受講上の注意 Notices |
商品として発売されているものや、現在開発中のアセスメントについても紹介するため、無断使用や複製・配布など使用上の規範や倫理的または著作権など法的な事項に留意する。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
2.技能・表現 2-1 知識に基づき、客観的根拠を持って分析する力を備えている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
小児科専門医・指導医、子どものこころ専門医・指導医、公認心理師、臨床発達心理士、日本小児精神神経学会認定医、子どもの心相談医として、大学病院、一般病院、こども療育センター、福井大学「子どものこころの発達研究センター」、連合大学院小児発達学研究科、兵庫県立リハビリテーション中央病院「子どもの睡眠と発達医療センター」等で、また、NPO法人活動等を通じて、発達障害、小児精神障害、様々な子どものこころの問題や小児睡眠障害について診療、研究、教育、支援活動に携わってきた経験を授業に還元する。 |
教科書コメント |
シラバス参照 |