シラバス参照 |
年度 | 2024 |
---|---|
科目名 | 障害児・者の教育と心理 |
担当者名 | 中井 昭夫 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
特別支援教育の実施にとって不可欠である障害児・者の理解を深め、多義にわたる障害について学習、社会性、認知、運動面のアセスメントと支援の方法についての最新の知見を学ぶ。障害特性に即した効果的な支援を実践できるための知識を習得する。 |
---|---|
到達目標 Class Goal |
1.年齢を問わず、障害特性に即した支援方法を知識として習得する。 2.各障害について、乳児期から義務教育終了後までの、臨床像を知り、利用できる支援についての情報を把握する。 |
授業内容 The Content of the Course |
障害児・者に対する理解を深めるために、受講者の現場で最も問題になることが多い神経発達障害の基礎的な知識である診断基準や障害特性などについて、主に講義を通じて習得する。乳幼児期から青年期までライフステージを見据えた知識を提供する。横断的な障害特性の知識だけではなく、縦断的に眺めることによって、障害者の現状が違う視点で理解できる。授業の最後に各自、選択した障害やテーマについてレポートを作成、提出し、討論を行う。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 発達障害について(1):発達障害の概念〜発達障害とは?エピジェネティクス(遺伝子と環境との相互作用)等〜 第2回 発達障害について(2):発達障害に関する法律や制度について〜 第3回 発達障害について(3):発達障害の診断について 〜 DSM、ICD、鑑別診断、医学モデルと社会モデル等〜 第4回 発達障害について(4):発達障害の当事者研究 第5回 多職種・多施設によるリエゾン(連携)支援〜チーム学校などチームアプローチ、個別支援計画、コンサルテーション等〜 第6回 ライフステージを見据えた支援 キャリア(就労・定着)支援 第7回 神経発達障害との二次障害(子どもの虐待、いじめ、不登校など)と支援 以下の各障害の概論には、各障害の歴史、定義、診断基準、医学的・脳科学的知見、代表的な介入プログラム、薬物療法、特別支援教育・合理的配慮などを含む。 第8回 神経発達障害の概論 注意欠如・多動性障害(ADHD)(1) 第9回 神経発達障害の概論 注意欠如・多動性障害(ADHD)(2)〜薬物療法、ABA、ペアトレ等〜 第10回 神経発達障害の概論 自閉症スペクトラム障害(ASD)(1) 第11回 神経発達障害の概論 自閉症スペクトラム障害(ASD)(2)SST、TEACCH、ESDM等 第12回 神経発達障害の概論 限局性学習障害(SLD)・ディスレクシア(1)稲垣式、STRAW-R、URAWSS、WAVES等 第13回 神経発達障害の概論 限局性学習障害(SLD)・ディスレクシア(2)読み障害、算数障害への支援 第14回 神経発達障害の概論 発達性協調運動障害(DCD)(1)DCDQ、M-ABC等 第15回 神経発達障害の概論 発達性協調運動障害(DCD)(2)CO-OPなど |
授業方法 Class Method |
本授業はオンデマンドで行う。 授業動画はクラスルームの共有ドライブに格納されている。 毎回の授業動画を視聴し、Googleフォームによる授業課題を期限までに提出することで、出席とする。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
z2rqqhq |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
適宜、プレゼンテーション、グループディスカッション、また、ディベート形式などを取り入れる。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習:障害が広範にわたり、法律、制度などの知識も必要なために、授業前の予習として、キーワードを参考に、書物や文献、インターネットなどによる情報収集と知識の整理を行っておくこと。 復習:授業により習得した知識を記録しておくこと。必要な障害の理解、制度、法律などを授業後にまとめていく。これらは、最後の授業にレポートして提出し、発表・討論するための基礎資料として必要となる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](55点) ・平常点(45点) 平常点等配点内訳:毎回の課題 3x15回=45点 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
提出された課題内容について、必要に応じてコメントを行う。 |
教科書 Textbook |
|
参考書 Reference Books |
データで読み解く発達障害/平岩幹男 (編集)/中山書店 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
受講生が対人援助職の場合が多く、地域ネットワークを構築する上で有用な知識を習得する。 |
受講上の注意 Notices |
〇〇 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1 複合領域としての臨床教育学を構成する、教育学・福祉学・心理学諸領域の専門的知識を修得している。 1-2 修得された知識を、実社会や臨床現場との関係から理解し、活用することができる。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
小児科専門医・指導医、子どものこころ専門医・指導医、公認心理師、臨床発達心理士、日本小児精神神経学会認定医、子どもの心相談医として、大学病院、一般病院、こども療育センター、福井大学「子どものこころの発達研究センター」、連合大学院小児発達学研究科、兵庫県立リハビリテーション中央病院「子どもの睡眠と発達医療センター」等で、また、NPO法人活動等を通じて、発達障害、小児精神障害、様々な子どものこころの問題や小児睡眠障害について診療、研究、教育、支援活動に携わってきた経験を授業に還元する。 |
教科書コメント |
シラバス参照 |