シラバス参照 |
年度 | 2024 |
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科目名 | 卒業生が語る仕事と人生 |
担当者名 | 内田 正博 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
学生にとって卒業後に始まる職業世界や社会人生活は未体験ゾーン。したがって不安と期待が錯綜するのは当然のこと。そんな学生たちにとって、社会人として活躍する卒業生に接することは大きな意味をもつ。夢と情熱と誇りをもって真摯に仕事に取り組む先輩の姿は、学生たちに尊敬や憧れの念を喚起し、自らの居場所に対する誇りを抱かせる。 さらに、先輩達からのメッセージに刺激や励ましを受けた学生たちは、自らの今の学生生活を見直し、学習意欲の向上や生活習慣の刷新、さらに自分に不足する能力開発へと、自分自身の成長と自立を強く意識し、そのための行動を起こし始める。その結果、学生たちは自分の可能性と自己効力感への気づきを得る。 武庫川女子大学は、立学の精神において「高い知性・善美な情操・高雅な徳性」、加えて教育推進宣言で「自立した学生を社会に送り出す」と謳うが、本科目はその一助となることを目指す。 加えて、創立80周年に策定されたMUKOJO VISIONの「一生を描ききる女性力を」のメッセージを理解し、人生100年時代を迎えて、「女性活躍」に相応しい力とマインドを備えた学生の育成に寄与する。 併せて、受講生が「一生を描ききる女性力」(MUKOJO VISION)の陶冶を意識し、「高い知性・善美な情操・高雅な徳性」(立学の精神)を踏まえたMUKOGAWA COMPASSの8項目を涵養しつつ、主体性とコミュニケーション力を備えた「自立した学生」へと成長することを目指す。 |
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到達目標 Class Goal |
この授業において、受講生は次のようなスキルとマインドを涵養し習得する。 ① ロールモデルの発見 ② 成長意欲と失敗の積極的受容とチャレンジ精神 ③ 主体性と行動力 ④ 努力の価値認識 ⑤ キャリア意識の醸成とポジティブ思考 ⑥ 自分の居場所への誇りと自己肯定感 ⑦ 武庫川女子大学の教育理念の理解 ⑧ 将来の夢と目標の醸成 ⑨ 学生生活の見直し ⑩ 学習意欲の増進 ⑪ 自立と社会的関心 ⑫ 読書習慣(本と新聞) |
授業内容 The Content of the Course |
社会の各分野で活躍する武庫女卒業生によるリレー講義 全15回対面で実施 多様な職業に就いて広く社会で活躍する本学卒業生にご自身の経験を踏まえて人生と仕事について話していただき、その際とくに、社会人として仕事をすること、その仕事への夢や志、数々の困難や失敗を乗り越えながらやり遂げたこと、仕事への遣り甲斐、仕事と人生における信条、さらに本学で過ごした学生生活がその後の仕事と人生にどのようにつながったかについても言及していただく。 オムニバス形式の多様性を活かしながらも、毎回コーディネーターの専任教員が講師紹介、質疑応答の司会を務めるなど企画運営と総合司会を担当し、科目の目的や到達目標に関して統一性を確保する。 また、授業中に適宜アクティブラーニングを取り入れることもある。 この授業では、情報や知識の吸収・習得だけではなく、受講生の気づきと変化・成長への意欲を重視する。そのため受講者には能動的な授業態度が必須。授業中は感想、意見、気づき、質問等をコミュニケーションシート(CS)に書くために、卒業生講師の話を聴きながら多くのことを考えたり感じたりすることが肝要である。また質疑応答の時間には積極的に質問や発言をすることが求められる。 卒業生講師、受講学生、コーディネーターが一体となった学習共同体となる授業をめざす。 なお、毎回提出するコミュニケーションシート(CS)は、卒業生講師のメッセージに対する学生側からの応答であるとともに文章作成の訓練も兼ねている。記入用紙上部の各項目未記入、および原則として本文記述数行のみ又はメモ書きだけの場合は零点または減点対象。また、それ以外の指示が講師からあればそれに従うこと。 最終回の筆記試験は、当日筆記・提出のふりかえりシート(FS)。授業全体を振り返り、本科目で得た刺激や気づきとともに主として自分の変化と成長に関する報告を作成する。 |
授業計画 Class Plan |
※本授業は対面で実施する。全15回対面 本科目に登場する13名の卒業生講師には、それぞれ武庫川女子大学あるいは短大で学生生活を送った経験を踏まえ、卒業後社会に出て各自が取り組んできた仕事や職業において、その夢や志、苦労や遣り甲斐、失敗や達成感、あるいは自らの仕事や人生に対する思いなどを語っていただく。なお、下記の授業計画案は、現時点では各講師への登壇交渉中のため2024年度の計画は未定であることから、以下、参考までに2023年度の各授業タイトルを示すが、今年度の授業計画については確定次第、L2前掲示板に「授業予定表」を掲示する。したがって、下記の2023年度授業タイトルおよび順序は、2024年度に担当してくださる卒業生講師によって変更する場合もあるので注意すること。 日程と授業テーマ 【参考】下記は「卒業生が語る仕事と人生」の昨年度2023年度の授業テーマ (2024年度の日程および卒業生講師等詳細は、確定次第、別途「授業予定表」を掲示する。 (1)オリエンテーション:授業の趣旨と概要 (2)自分への挑戦 ― 教師生活とパワーリフティング (3)挑戦と努力が未来を拓く ― 公認会計士 (4)自分らしく働く、そのためにオンナは色々考える ― 料理教室から医療機器・診断薬メーカーの人事へ転職するまで (5)夢を叶える行動術 ― 人生を変えた10行の手紙 (6)目の前の課題に全力投球 ― 教育研究職から大学マネジメントへ (7)経験することで自分発見 ― 自分自身への全力投球とその先に見えてくるもの (8)仕事と芝居のパラレルキャリア ― マルチステージを生きる ※本来予定していた講師・宇多喜代子氏(現代俳句協会顧問)体調不良のため担当辞退、中川千寿氏に急遽代役を依頼。 (9)住民の願いを実現する ― 自治体のリーダー (10)スポーツを通じたウェルビーイングの向上 (11)変幻自在なキャリア ― 就職・転職・起業 (12)しなやかに前向きに淡々と正面突破 ― 研究・技術の専門職から行政マン、そして美術館館長に (13)課題解決としての保育サービス ― 社会起業から幸福追求型企業へ 〔FS問題案事前告知〕 (14)転職から天職へ ― ホスピス・チャプレンの仕事 (15)むすび ― 全体を振り返って (ふりかえりシートFS記入・筆記試験、問題案は事前告知 (注)本科目は講義型の授業であるが、受講生の真摯な授業参加を求める。卒業生講師のキャリアのお話を聴きながら、学生たちは真剣に自己のキャリアを考え、自己との対話を重ねてもらいたいと願う。そうした観点から、アクティブラーニングを導入し、双方向・対話的要素を重視するこの授業では、受講生の思考力向上および主体的な学びを促進するために、授業中にコミュニケーションシート(CS)記入を求め、質疑応答の時間には積極的な質問や発言を求める。 |
授業方法 Class Method |
※本授業は対面で実施する。 第1回は、導入としてコーディネーターの専任教員がキャリアの概念を総論として紹介するとともに授業の趣旨や概要を説明する。この初回オリエンテーション時に履修希望者はA4サイズ1枚の受講エントリーシートを書く。 第2回から第14回までの13回は、キャリアの各論として、卒業生講師による仕事と人生をめぐる話を聴く。最初に前回授業感想文の一部を共有して振り返りを行い、次いでコーディネーターによる卒業生講師紹介。講師の話は約50〜60分とし、その後の20分はコーディネーターの司会による質疑応答、最後の10分は受講生がコミュニケーションシートを書く時間とする。コミュニケーションシートはその前から書き始めてもよい。 ただし以上の進め方はあくまで目安であって、講師の意向によって変更したり、適宜グループディスカッションなどを取り入れることもある。 最終日の第15回は、コーディネーターの専任教員が担当し、筆記試験を実施する。 コーディネーターの担当教員(内田)は初回および最終回の授業担当を含めて全15回にわたって毎回参加し、2回目から14回までは卒業生講師の紹介と質疑応答等の司会を行い、様々な職業生活から発信される多彩なキャリアに共通するメッセージ抽出し、本科目の多様性における統一性の構築を図る。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
共通教育科目のクラスコードは、「共通教育サイト」に一覧掲示する。 抽選終了後、受講が決まった科目のクラスコードを確認しClassroomへ入室すること。 科目担当者からの招待は行わない。 「共通教育サイト」 https://kyotsu.mukogawa-u.ac.jp/index.html ◆Classroomへの参加登録の遅れや入室間違いは、教員からの指示が得られず課題等が未提出となる。それらが単位修得に係る評価に影響するので、十分に注意すること。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
受講生の自己との対話とその表現および思考力向上および主体的・対話的で深い学びを意図して、毎回、コミュニケーションシート(CS)を記述し、次回授業の冒頭では、その一部を共有しふりかえりを実施するとともに、卒業生講師のお話の後は質疑応答の時間を設ける。 なお、受講生が毎回書くコミュニケーションシート(CS)は、当日担当の先輩のお話に対する後輩からのレスポンスとして、また受講者自身の文章作成力向上のために、A4サイズ1枚をしっかり埋めるように書く。また、必ず質問を1つ以上記すこと。記入用紙上部の各項目未記入、および原則として本文記述数行のみ又はメモ書きだけの場合は減点対象。 卒業生講師のお話を傾聴するインプットと共に、そのレスポンスとしての長文のCS記述や質問や感想などの発言によるアウトプットも重視する授業である。 上記「授業計画」の末尾(注)参照。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
次回の授業中に予定されている卒業生講師の職業やその仕事に関するキーワード等について、辞書・事典やインターネット等で事前に調べる。また授業後には、あらためて授業中に論じられたキーワードや言葉をインターネットや図書館やキャリアセンター等の本で確認し、それらを自分の言葉で表現できるようにする。 授業中のコミュニケーションシートの長文の文章力や質疑応答での質問力や発言力の向上には思考力と表現力を語彙力を鍛える必要がある。そのためにふだんから本と新聞を読み、図書館やキャリアセンターの蔵書、雑誌・新聞等を利用する習慣を身につけること。 また、企業や経営者を紹介し、経済や社会の動向を知らせる「カンブリア宮殿」や「がっちりマンデー」その他のテレビ番組や関連YouTube等を適宜視聴し、加えて『週刊東洋経済』や『週刊ダイヤモンド』等のオンライン版WEBサイトを適宜閲覧し、卒業後に踏み入る社会や職業生活への関心と視野の拡大を図る。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:1)コミュニケーションシート等5点×14回=70点、 2)イベント参加レポート 5点 3)ふりかえりシート(FS) 25点 合計100点 最終回のふりかえりシート(FS)は最終レポート(授業全体のふりかえり) FS不提出の場合は評価対象外。 全回出席、CS毎回提出でも不合格の場合有り。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
本科目ではフィードバックは2つの方法で実施する。 一つは、毎回書くコミュニケーションシート(CS)は、A4サイズ1枚を埋めるように書いてもらうものであるが、これを全員分コピーして講師に送り、それを読んだ講師からクラス全体にフィードバック・メッセージを書いて送っていただき、それをまた受講生に配付するかたちで、フィードバックを行う。 このフィードバックの方法は、講師の話を聴いて感銘を受けた学生の感想文を読んだ各講師が、あらためて感動してくださり、それを読んだ学生は、良きロールモデルの発見とともに、生きることや働くことに対して、さらにポジティブな印象を持ち、互いに影響し合うきわめて効果的な相乗作用を生み出している。 また、2つ目は、講師からのフィードバックだけではなく、学生同士によるもので、受講生の書いたCSからいくつかを選び、次回授業冒頭にそれを書画カメラ等で投影し共有する。この共有は、学生たちに刺激と新たな気づきを提供し、成長意欲と向上心を喚起し、多様性理解と視野の拡大に寄与している。 |
教科書 Textbook |
適宜プリント配付 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
本科目に登場する卒業生講師のなかには西宮市もしくは兵庫県に職場や拠点を持つ人も少なくない。また近隣にとどまらず、地域の活性化を念頭において仕事をされている講師にはそうした状況や課題にも触れていただく。 |
受講上の注意 Notices |
MIC必携!(出欠確認は、ピグマ登録、出欠表記入、CS等提出による。) 長文の授業感想文を書き、質疑応答で質問や自分の意見を求められるこの授業は、ある意味でシンドイ授業であるが、少しでも自分のキャリアを真剣に考え、自らの成長を願う人であれば履修を大歓迎。1年生からの履修を勧める。また、クラスの多様性が豊かになり、授業の活性化に資することから、卒業学年の履修を大いに歓迎する。4年生、短大2年生にとっては、社会人になる前に多くの助言や知見が得られ有益な授業となる。 また、共通教育のキャリアデザイン科目群の授業はアクティブラーニングを導入しており、思考力、コミュニケーション力、主体性の獲得に有効であることから、各学期に一つ以上のキャリアデザイン科目の履修を推奨する。 真摯に授業に取り組む他の学生にとって迷惑行為となる私語、居眠り、化粧、遅刻、携帯、途中入退場を授業中に行い、出席だけが目的となってしまう人は履修を遠慮すること。学習環境の構築と社会人となる準備のために、マナーについて厳しく指導する。授業中のマナーについて厳しく注意するのは、それらのマナー違反が、学生も教員も向上心をもって互いに学び合う学びの共同体であるこの授業において、意欲的な学習者への妨害行為となるからである。同様の観点から、学習共同体を阻害する着席ついては変更を求める場合もある。 【重要】成績評価対象資格について 2023年度より、共通教育科目では成績評価対象資格(旧受験資格)の基準が変更されました。 週1回開講科目は欠席5回以上 で評対資格(成績評価対象資格、単位取得資格)を失います。 『Student Guide for Academic Studies 2024』p.67 参照 https://info.mukogawa-u.ac.jp/digitalbook/sg_daigaku/#target/page_no=74 *また、遅刻・早退3回をもって欠席1回となります。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
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実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
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教科書コメント |
シラバス参照 |