シラバス参照

年度 2025
科目名 日本史料概説
担当者名 竹内 亮
単位 2.0
履修便覧ページへ
★★「単位」には開講学年の単位が表示されています。★★
★★「単位」が「-(ハイフン)」で表示されている場合は各自の履修便覧で単位を確認してください。★★


科目目的
Course Objectives
歴史学の素材である史料について、文献史料およびその他の史料を概観する。そのうえで日本史学が対象とする文献史料の種類、史料の収集・検索方法を学び、文字情報を文献史料として扱う方法を身につける。また、本科目は、中学教科社会および高校教科地歴を教授するに足る基礎的知識および技能等を修得し、教職実践力と関連づけて理解することを一つの目的とする。
到達目標
Class Goal
史料に基づき、客観的に歴史的事象を究明する技法と態度を身につけている。文献資料の適切な検索方法、収集方法を理解している。教職課程履修者は、学修内容を当該の中高教科内容および教材に関連づけて主体的に探求する。
授業内容
The Content of the Course
歴史学とは、過去の人々の営みを史料に基づいて考察する学問である。史料とは、過去の人々が残した様々な痕跡を分析・検証し、彼らの営みを知る素材としたものを言う。彼らが日々の活動の中で書き留めた文字だけでなく、その他にも出土遺物、図像、地名や地形、行事や伝承などが過去の痕跡として残されている。現代の我々は、こうした多種多様な痕跡の中から過去の人々の営みを感知し得る情報を引き出し、それを「史料とする」ことで歴史の一端に触れることがようやく可能となる。この授業では、現在の歴史学で研究素材として用いられる様々な史料を概観してそれらの種類や性質を学び、各種史料を探し集める具体的な手法を修得する。また、歴史学の隣接諸学における研究対象へのアプローチと歴史学における史料の位置づけを対比し、歴史学の方法論を理解する。これらを通じて、過去の人々が残した痕跡を「史料とする」方法についての総体的な理解を目指す。
授業計画
Class Plan
第1回:導入―歴史学における史料とは―
第2回:文献史料(1)―文献史料の概要―
第3回:文献史料(2)―日本古代の文献史料―
第4回:文献史料(3)―日本中世の文献史料―
第5回:文献史料(4)―日本近世の文献史料―
第6回:文献史料(5)―日本近現代の文献史料―
第7回:文献史料(6)―人名・系図・花押・印章―
第8回:出土史料(1)―考古学と歴史学―
第9回:出土史料(2)―木簡・墨書刻書土器・漆紙―
第10回:金石史料―書記媒体としての金属・石材―
第11回:景観と史料―地理学と歴史学―
第12回:伝承と史料―民俗学と歴史学―
第13回:美術作品と史料―美術史学と歴史学―
第14回:文学作品と史料―文学と歴史学―
第15回:まとめ―史料の保存と活用―
授業方法
Class Method
講義形式で行う。授業中に数回の小課題を課し、期末には授業内容の理解度を測るため期末課題を課す。それらの提出状況と内容によって平常点を計上する。授業は配付資料の内容に添って行い、課題は原則として配付資料の内容から出題する。評価は平常点によって行う。
Google Classroom クラスコード
Google Classroom - Class Code
xyjbiog
授業計画や授業方法の変更等はClassroomに掲示する。Classroomは開講前から運用するので、できるだけ早めにClassroomへ入室して掲示を確認しておくこと。
アクティブ・ラーニングの形態
Form of Active Learning
受講者は課された課題を提出し、教員は口頭コメント等の形でフィードバックを行う。受講者はそれを参考にして次回の課題内容を改善するよう努める。
準備学習(予習・復習等)
Review and Preview
予習用資料を事前配布する場合があるので、その際は配布した資料による予習を要する。また、授業で用いた資料や授業中に指示した参考資料等による復習を要する。
評価方法
Evaluation Method
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:小課題の合計(75点) 期末課題(25点)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
Task Feedback
受講者はClassroomを使用してオンラインで課題を提出する。教員は課題提出締切後の授業中に口頭コメント等の形でフィードバックを行う。
教科書
Textbook
授業配付資料を用いる。
参考書
Reference Books
日本史史料 1~5/歴史学研究会 編/岩波書店
岩波講座日本歴史 全22巻/大津透, 桜井英治, 藤井譲治, 吉田裕, 李成市 編集委員/岩波書店
日本近・現代史研究入門/ 松沢 裕作, 高嶋 修一 編/岩波書店
「史料学」講義 歴史は何から分かるのだろう/小島 道裕/吉川弘文館
歴史と文学 文学作品はどこまで史料たりうるか/ 樋口州男, 村岡薫, 戸川点, 野口華世, 田中暁龍 編著/小径社
日本の時代史 1~30/石上英一ほか編/吉川弘文館
講座日本歴史 1~13/歴史学研究会, 日本史研究会 編/東京大学出版会
週刊朝日百科日本の歴史 1~133, 別冊歴史の読み方 1~10/朝日新聞社 編/朝日新聞社
地域との連携
Cooperation with the Community
授業の理解を深めるため、受講生には博物館・図書館・文書館・史跡等の自主的見学を勧める。教員が引率することもあり得るが、その場合は参加自由として授業回数には含めない。
受講上の注意
Notices
教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教職課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事項を必ず入力すること。また、成績評価発表以降に成績とともに担当教員によるコメントを参照し、自己の学習状況について把握すること。
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連
Relation to the Diploma and Degree Policy
2.社会を理解し、自らの意見を持って主体的に活動するために必要な専門的知識と技能を有している。
6.収集した情報・記録の正確な分析をもとに、批判的思考力および創造的能力を備えている。
実務経験と授業との関連
How the Instructors' Experiences will shape Course Contents
教科書コメント

シラバス参照