シラバス参照 |
年度 | 2025 |
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科目名 | 建築構造力学Ⅱ |
担当者名 | 田川 浩之 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
建築物の安全性を確保する上で重要な、不静定構造力学等の基礎を学ぶ。具体的には、構造材料や部材断面の力学的性質を理解した上で、様々な荷重によって不静定構造物にどのような力が働き、どのような挙動をするのかを理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
建築の安全性を確保するために重要な、不静定構造力学の基礎を理解する。理解した基礎的知識を踏まえて、「強」の視点から、空間を構成する基礎的能力を培う。 |
授業内容 The Content of the Course |
構造材料の力学的性質、部材断面の性質を理解した上で、建物を構成する部材に荷重が作用したときに部材に発生する断面力から部材断面に生じる応力度の求め方、荷重を受けた部材の変形の算定方法に加えて、不静定構造物(不静定梁、不静定ラーメン)の部材に生じる断面力を求める解法について学習する。 |
授業計画 Class Plan |
「応力とひずみ、部材断面の性質、曲げによる応力と変形」 第1回:構造材料の力学的性質 フックの法則、応力度とひずみの関係、ヤング係数、ポアソン比 第2回:軸方向力(引張力、圧縮力)による垂直応力度とひずみ 部材断面のひずみ分布、部材断面の応力度分布 第3回:部材断面の性質(1) 断面の重心の意味すること、断面一次モーメント(S) 第4回:部材断面の性質(2) 断面二次モーメント(I)、断面係数(Z)の算定 第5回:曲げモーメントによる垂直応力度とひずみ分布 部材断面のひずみ分布、部材断面の応力度分布、平面保持の仮定 第6回:曲げモーメントによる縁応力度、軸力と曲げモーメントによる組合せ応力 部材断面に生じる最大応力度 第7回:梁のたわみ、たわみ角(1) 曲げ剛性、曲率、曲率・たわみ角・たわみの関係(微分方程式) 第8回:梁のたわみ(2) たわみ、たわみ角に関わる諸要因 「不静定構造」 第9回:不静定梁の解法(1) 静定構造と不静定構造、たわみとたわみ角 第10回:不静定梁の解法(2) 静定基本形を用いた解法 第11回:不静定ラーメン(たわみ角法)(1) たわみ角法とは、たわみ角法の前提条件、節点回転角と材端モーメント 第12回:不静定ラーメン(たわみ角法)(2) 節点方程式、層方程式 第13回:不静定ラーメン(固定モーメント法)(1) 固定端モーメント、解放モーメント、分配モーメント、分配率、到達モーメント 第14回:不静定ラーメン(固定モーメント法)(2) 第15回:不静定構造演習 静定基本系による解法、たわみ角法、固定モーメント法の演習 定期試験 授業の状況等に応じ、上記の予定を調整することがある。 |
授業方法 Class Method |
小テスト(演習問題)を15回実施する。第9回の授業でそれまでの内容を確認するために中間テストを実施する。授業は、講義形式で行うが、並行して演習問題を解くことにより履修内容を確認しながら進める。また、必要に応じて、模型実験を実施する。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
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アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
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準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
予習に関しては、シラバスの授業計画、あるいは初回の授業で配付する授業スケジュールを参考にして教科書の該当部分を読んだ上で授業に臨むこと。また、授業中に配付したプリント、授業中に取り組んだ演習問題、小テストの解答などに基づいて復習を行うこと。習った内容を、自分の言葉やイメージに置き直して反芻することが、理解する上で基本となる。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(60点) ・平常点(40点) 平常点等配点内訳:小テスト(25点) ※中間テスト含む、レポート(15点) 毎回小テストを行い、理解度を見る。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
小テストは採点後、授業中に解説、もしくは学生がアクセスすることのできる共有フォルダーに解答を提示する。 |
教科書 Textbook |
建築構造設計概論/和田章、竹内徹/実教出版 |
参考書 Reference Books |
第2版 建築構造力学 図説・演習Ⅱ/中村恒善 監修/丸善株式会社 例題で学ぶ 建築構造力学2/大崎純、本間俊雄/コロナ社 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
前期で履修した建築構造力学Ⅰの内容を十分に理解できていない場合は、不合格になる可能性が高いので、注意が必要である。授業に欠席すると次回の授業の理解が困難になる可能性がきわめて高いので、注意が必要である。 補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、2月中に開講する補習を必ず受講し、指示されたレポート等を提出の上、2月下旬に行われる再試験を必ず受験すること。レポートの点数は、上記評価方法における平常点等に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
A.高い知性 ◎A-2(6年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的・先端的技術を積極的に吸収し、演習や実習によって空間的に構成する実践的能力を修得する。(4年)構造や諸災害などに対する安全性を「強」として理解し、その基礎的技術を積極的に吸収し、演習によって空間的に構成する基礎的能力を培う。 ※◎は特に対応する学習・教育到達目標を示す。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
建築構造に関する試験所、研究所などで数多く行った構造実験ならびに構造解析の実務経験をもとに、建築構造工学の分野で主幹となる不静定構造力学を教える。 |
教科書コメント |
シラバス参照 |