シラバス参照 |
年度 | 2025 |
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科目名 | 測量実習 |
担当者名 | 松岡 恵悟 |
単位 | 2 |
科目目的 Course Objectives |
建築の設計や施工において、最低限必要となる測量の基礎知識や、測量機器を使用した測量の方法、および空中写真測量、GISも含めた測量データの取り扱いの基礎を、講義と実習を組み合わせて体験的に学習することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
測量に関する基礎的知識および周辺技術とその活用方法を身につけ、建築設計にかかわる様々な問題解決に活用することを目指す。 |
授業内容 The Content of the Course |
測量の基礎となる、距離測量、基準点測量、水準測量、地形測量などの地上測量について、体験実習を通じて学習する。また、空中写真の立(実)体視や現地調査などを実施し、空中写真測量の原理を学習するとともに、測量データの構造を理解することでデータを活用し、設計業務への利活用の可能性を体験的に学習する。 |
授業計画 Class Plan |
第1回 測量とは?(測量の概念と作業の流れについて)、野外実習の基本確認(グループワーク、目測・歩測) 第2回 測量作業の基礎(巻尺による距離観測、標尺の使い方、三脚の据付けなど) 第3回 基準点測量について(基準点測量の流れ、選点作業) 第4回 水準測量1(水準測量の原理、観測手簿の記入要領、昇降式直接水準測量の練習) 第5回 水準測量2(水準測量の実施、データの調整、補測など) 第6回 多角(トラバース)測量1(多角測量の原理、トータルステーション(TS)の使い方) 第7回 多角(トラバース)測量2(多角測量の実施) 第8回 多角(トラバース)測量3(多角測量、取得したデータの調整) 第9回 地形測量1(地形測量の方法、地形測量の実施) 第10回 地形測量2(地形測量の実施、取得したデータの調整、補測) 第11回 地図作成1(測量成果から面積や体積を求める) 第12回 地図作成2(地形の基礎、等高線の描画) 第13回 地図作成3(地図の完成、補完作業) 第14回 空中写真測量の基礎(空中写真判読と実体視、空中写真と地形図との比較) 第15回 地図情報のデジタル化、地図情報利用の社会的意義について 定期試験 |
授業方法 Class Method |
測量の過程の段階ごとに、その理論・技術について講義(測量学)を受けた後に実習を実施するという流れの繰り返しとなる。フィールドでの実習は班ごとに実施して成果を求めるが、地形図編集・地形図製図は個人単位の作業となる見込みである。野外実習の予定日が雨天の場合は室内講義となり、当初スケジュールに変更が生じることになるので注意すること。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
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アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
班毎の実習と、得られた測量データを事例として講評、意見交換する。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
下記リンクのYouTube動画を、(必要であれば何度も)視聴して、測量の流れについて頭に叩き込んでおくこと。また、初回講義時には、動画内容の理解度について問う簡単なテストを実施する予定。 『測量・地図作成の流れ/地図のはなし(特別編)for 測量学および実習』(まつおか秘密研究所) https://youtu.be/fzXkwY3w2qs 実習時、測量結果のデータ処理のために関数電卓を使用する。関数電卓は一般的なもので足りるが、「複素数モード」と「3~4件のデータ記憶機能」が備わっているものを推奨する。そのほか、三角定規、三角スケール、コンベックスが必要となることがある。また、講義で学んだことを、教科書、授業ノートや配付資料等に基づき継続的かつ反復的に復習すること。自らの知識として吸収するだけでなく、建築設計との関係をつねに自分自身で考え、設計等に活用できるようにすること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・試験期間中に試験を実施(40点) ・レポート[作品含む](30点) ・平常点(30点) 平常点等配点内訳:実習の取り組み姿勢、授業内の提出物、および、グループ単位での測量作業の成果の完成度に対して行う。なお、「測量作業の成果」には、最終的に作成する地形図のほか、各段階の観測データや調整計算後のデータ等を含む。 レポートは、各種の計算練習、作図・読図練習、レポート等の宿題とする。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
・測量過程の班成果などについて、検証・評価を行った後に指摘や解説を行う。 ・授業期間中に提出された課題や定期試験の答案について、何らかの形で講評を伝える。 |
教科書 Textbook |
図説 わかる測量/猪木 幹雄、中田 勝行、那須 充/学芸出版社 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
位置に関係するデータがどのように取得され、活用されるのか、考えながら学習して頂きたい。 野外作業について:服装・靴は野外作業に適したものとすること(“全力ダッシュ”も可能なスタイルで!)。サンダル等、足の一部が露出するような靴での実習参加は認めない。日除けのための日傘の使用は禁止するので、帽子等で対応すること。 補習、再試験について:定期試験において不合格となった学生は、所定の期間に再試験受験手続を行うとともに、9月に開講する補習を必ず受講し、指示された提出物を期限までに提出するとともに、10月に行われる再試験を必ず受験すること。補習に出席しない場合は、再試験受験手続を行っていても原則として不合格とする。再試験において提出した提出物の点数は、上記評価方法におけるレポート点に加算する。再試験の評価は、上記評価方法による合計点に0.8をかけた得点とし、60点以上の得点はすべて60点とする。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
A.高い知性 ◎A-1(6年)語学や諸学の基礎学力の修得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる実践的能力を修得する。(4年)語学や諸学の基礎学力の修得、及び自らの主張を社会に提案し、合意を形成できる基礎的能力を培う。 D.高い知性、善美な情操、高雅な徳性の総合 ○D-2 ※◎は特に対応する学習・教育到達目標、○は対応する学習・教育到達目標を示す。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
とくにGIS分野に関しては、行政やまちづくり団体と連携して、観光・まちづくりの場面でのデジタル地図情報の整備や公開のプロセスに従事した経験があり、そのような面を含めた「地図・測量の社会的意義」について紹介したい。 |
教科書コメント |
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