シラバス参照 |
年度 | 2025 |
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科目名 | 歌唱・合唱指導法 |
担当者名 | 岡本 尚子 |
単位 | 2.0 |
科目目的 Course Objectives |
歌やコーラスの愛好者が多い日本において、その専門的な指導者も多方面から求められている。 その現場も内容も多岐にわたり、その指導において広範な知識と魅力的な指導が必要である。 本授業は、魅力ある指導者であるための実践力を培うことを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
読譜能力の向上、指導を行う対象者の把握(音楽的な事柄)ができることで、社会に出たとき魅力的な指導ができることを目標とする。 |
授業内容 The Content of the Course |
合唱指導内容(姿勢・発声方法・読譜方法・曲想の付け方・発音方法など)を学び、歌唱・合唱指導の演習のあと、異なる対象者への模擬授業を行う。担当教員と学生同士のアドバイスよりさらに実践を重ね、合唱指導者としての実践力を培う。 |
授業計画 Class Plan |
歌唱・合唱の具体的指導法 第1回 歌う姿勢・口の開け方など合唱の基本を学ぶ。パート分け 「ふるさと」①(斉唱~3部合唱) 第2回 声の響きと表情筋 喉の開け方について 「ふるさと」② 第3回 呼吸と支え 声帯筋 発声について 「ふるさと」③、「夢みたものは」①(3部合唱) 第4回 ハーモニー、美しい音の重なり 耳を起こす 「夢みたものは」② 第5回 日本歌曲の美しい日本語の発音 「夢みたものは」③ 振り返りシート提出① 第6回 読譜の指導法 固定ド唱法と移動ド唱法 「夢みたものは」④(3部合唱) 第7回 美しい発声とフレーズ 「夢みたものは」⑤ 振り返りシート提出① 第8回 歌詞唱の指導法 日本語の発音 「夢みたものは」⑥(舞台発表) 対象別指導法の説明 第9回 対象別指導法① 幼児(2歳~6歳対象)模擬授業準備(指導案作成①)グループワーク 第10回 対象別指導法① 幼児対象 模擬授業テスト①(模擬授業シート提出①) 第11回 対象別指導法② 小学生~中学1年生対象 合唱指導法 模擬授業準備 グループワーク 第12回 対象別指導法② 小学校~中学1年生対象 合唱指導法 模擬授業テスト② 第13回 対象別指導法③ 高齢者対象 模擬授業テスト③ 第14回 対象別指導法③ 高齢者、その他対象 模擬授業テスト④ 振り返りシート提出② 第15回 歌唱・合唱指導法 対象者によって何が違うか。注意点など まとめ ※ 対象者別の指導は各回、指導案と模擬授業シートを提出 計 3種類×2枚=6枚 ※ 「夢みたものは」短いフレーズで自分のパートの音が歌えているか小テストを行う。 ※各指導法の説明の後、模擬授業練習を行う。履修者の進度によって、演奏曲の変更や練習内容および回数を見直すことがある。 |
授業方法 Class Method |
1,合唱の基礎(姿勢・口の開け方・のどの開け方・表情筋や声帯のしくみ・声を出す際に使う支え・筋肉など)を実際に自分の身体で体感し、実践を通して学ぶ。 2,曲を演奏する際に気を付けなければならない点が何なのかを知り、指導する立場に立つために必要なノウハウを学ぶ。具体的には以下を学ぶ。(正しいリズム・音程・発声・楽語・歌詞の意味・曲の背景・発音・抑揚など) 3,歌唱の斉唱は個人だが、2部3部に分かれる曲は、グループに分かれてパート練習を行う。最初の授業でパート分けを行う。(ソプラノ上下・メッゾソプラノ上下・アルト上下の6部) 4,対象別指導に入ると、幼児に対しての歌唱指導・小学生に対しての歌唱指導・中学生に対しての歌唱・合唱指導の方法を学ぶ。 5,それぞれが対象者に対して各々が選曲をし、限られた時間(5分~10分)でその曲を楽しく歌えるように模擬授業を行う。対象者、指導者はどちらも学生同士がその立場で行う。 6,模擬授業に対して、グループで練習を行い、お互いに改善点を話し合い、実技テストの時には一番良い授業ができるように、お互いに切磋琢磨する。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
録音した合唱はClassroomで共有するため、必ず学生は参加すること。 クラスコードは授業内で伝える。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
1,学生が指導すべき対象者への曲を選曲し、模擬授業を行う。その準備において、楽器・タブレット・携帯などを使用したり、身体を動かして表現したり、いかにその対象者の状態に応じた音楽(歌唱・合唱指導・ダンス指導など)が行えるかの実践力を高める。 2,振り返りシートを記入、提出する。→ フィードバックあり。 3,簡単な指導案と模擬授業完了シートを提出する。(全員に配布) 4,お互いの模擬授業において改善点・問題点を伝えあい、学びあうことで、次の模擬授業に生かすことができる。(グループワークでの学習) |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
1,合唱曲「ふるさと」など、自分のパートの音取り、歌詞唱の練習をする。 2,模擬授業準備を行う。 3,使用する楽器があれば(ピアノ伴奏)などの練習を行う。 4,振り付け、歌詞カード、ホワイトボードなど必要に応じて作成・活用する。 |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:授業方法に記載の内容を評価 : 模擬授業 60点(20×3) 歌のテスト 20点(10点×2) 積極性 10点(毎回の授業の態度、指導案や模擬授業完了シートの提出) シート提出 10点(5点×2) 合計 100点 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
1,授業で出した課題に対しては、授業中に説明し応える。 2,ふりかえりシートは2回提出、その都度、個人個人にフィードバックを書いて返却する。 3,歌のテストは動画でクラスルームに送る形で提出。各個人に長所と改善点をコメントしてクラスルームに返却する。 |
教科書 Textbook |
使用する楽譜については各担当教員の指示に従うこと。 |
参考書 Reference Books |
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地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
1,歌唱・合唱の指導法を自分のものにしようとする積極的な姿勢を持ち、いつか社会に貢献しようという意思で取り組む。 2,毎回の授業に積極的に参加し、自己練磨・向上心を持って、自ら進んで授業を受ける姿勢でいること。 3,教職課程履修学生は、この授業科目終了後、教職課程履修カルテの自己評価シート欄に必要事項を必ず入力すること。また、成績評価発表以降に、成績とともに担当教員によるコメントを参照し自己の学習状況について把握すること。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
2.技能・表現 2-2 医療・福祉・環境・教育など多様な分野において音楽を実践する力を有している。 2-3 生涯学習における音楽指導、学校における音楽指導者としての知識や技術を習得している。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
公立中学校教諭として26年勤務、私立中学校・高等学校教諭として17年勤務。その後2年間、私立中学校・高等学校のコーラス部を外部コーチとして指導。その間、合唱部の顧問・指揮者として、また合唱指導者として務めた。公立中学校勤務時、全日本合唱コンクール全国大会に2度出場。私立高等学校勤務時、全日本合唱コンクール全国大会16年連続(コロナで1年中止、外部コーチ時期を含めると連続18年全国大会に出場)、NHK全国学校音楽コンクール全国大会に11回出場。私立中学校勤務時、全日本合唱コンクール全国大会15年連続(コロナで1年中止)、NHK全国学校音楽コンクール全国大会8回出場。また、国際合唱コンクールで行われた受賞経験(アイルランドでは総合4位、スペインではグランプリ受賞(第1位)、日本では附属高校が優勝、附属中学が準優勝)もある。以上の経験により、学生に具体的な指導を行う。 |
教科書コメント |
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