シラバス参照 |
年度 | 2025 |
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科目名 | 薬理学実験 |
担当者名 | 中村 一基・吉川 紀子 |
単位 | 1.0 |
科目目的 Course Objectives |
薬理学の講義で学習した薬物に関する知識を、動物実験を通して実際に確かめることを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
薬物の薬理作用、副作用およびそれらの作用機序を修得することにより、薬物を総合的に理解できることを最終目標とする。 |
授業内容 The Content of the Course |
本実習を開始するにあたり、まず、動物実験の倫理および一般注意事項、基本的実験手技について述べる。ついで、中枢神経系に作用する典型的な薬物を動物に投与し、そのときの症状を観察・記録するとともに拮抗薬の投与による変化から作用機序を理解させる。さらに、摘出臓器に末梢神経作用薬を適用し、生じる反応を定性的ないし定量的に評価し、薬理作用を論理的に理解させる。 |
授業計画 Class Plan |
選択科目 第1回 総論を受講した後に、マウスに対するスキサメトニウム、ジアゼパムおよびエベリゾンの筋弛緩作用を観察する。 第2回 モルモット摘出腸管に対する各種薬物の収縮および弛緩作用を観察する。 第3回 マウスに対するスコポラミンの記憶・学習抑制作用とドネペジルによる拮抗作用を観察する。 第4回 モルモット摘出腸管に対するアセチルコリン単独の収縮作用とアトロピン、あるいはパパベリン存在下におけるアセチルコリンの収縮作用について濃度-作用曲線を作成する。 第5回 ラットに対するクロルプロマジンの体温調節中枢抑制作用を観察する。 第6回 マウスに対するメタンフェタミンの中枢興奮作用とジアゼパ厶による鎮静作用を観察する。 第7回 ハロペリドールの副作用であるカタレプシーとビペリデンによる拮抗作用、化学的侵害刺激に対するイブプロフェンおよびモルヒネの鎮痛作用をマウスを用いて観察する。 |
授業方法 Class Method |
受講学生全員が班に分かれて実験実習を行う。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
別途、info@MUSES にて連絡する。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
実験終了後に、得られた実験結果や考察課題について班のメンバーでスモールグループディスカッション (SGD) を実施する。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
本科目の単位数は1である。本学では、45時間の学修時間を必要とする内容の授業科目に1単位を認定することを標準としており、学修時間には、授業時間だけでなく、予習・復習等授業時間外での学修時間も含まれるとされている。上記授業計画に基づいて実習前に実習プリントの予習をしてくること。さらに参考書「最新薬理学」を活用して実習内容を必ず復習し理解するとともに、「解剖学」や「生理学」などの関連科目も復習すること。わからないことがあれば、担当教員に質問し解決すること。 |
評価方法 Evaluation Method |
・レポート[作品含む](50点) ・平常点(50点) 平常点等配点内訳:実習に取り組む態度にて評価する。 評価の前提としてすべて出席すること。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
各実習日ごとに提出されたレポートを確認して、許容範囲を超える不備のある場合には、不備の内容を伝えた上でレポートを返却して再提出させる。 |
教科書 Textbook |
「薬理学実験」実習プリント/薬理学 I 研究室スタッフ/薬理学 I 研究室 |
参考書 Reference Books |
医療薬学最新薬理学 第10版/長友孝文・篠塚和正・荻原政彦・武田弘志/廣川書店 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
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受講上の注意 Notices |
いずれの実習日においても、実習内容に関する講義を行ってから実験を開始させる。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-1豊かな教養と医薬品の製造や開発、人の健康や疾病予防もしくは福祉などに関する深い専門的知識を習得している。 1.知識・理解 1-3研究者・技術者としての使命感と倫理観を備えている。 2.技能・表現 2-1研究者として、実験計画の立案、機器や試薬の使用・管理、データ収集・管理と解析、調査など、研究活動に必要な能力を備えている。 2.技能・表現 2-2様々な発表会や学会などにおいて、研究成果の発表に必要なプレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を備えている。 2.技能・表現 2-3医薬品合成、成分分析、薬理・生理活性評価、薬物治療もしくはヘルスケアなどへの応用において必要な基礎的技術を習得している。 3.思考・判断/態度・志向性 3-1進歩する医療や科学について、自ら学び、考え、問題点を発見し、解決する能力を備えている。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
製薬会社の研究開発センターに概ね10年間所属して安全性薬理試験および薬効薬理試験を実施した経験を有するため、実験動物への薬物投与法などに対して会得した技術を反映させている(中村)。 |
教科書コメント |
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