シラバス参照 |
年度 | 2025 |
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科目名 | 看護アセスメント演習 |
担当者名 | 野寄 亜矢子・市川 暢恵・片山 恵・清水 佐知子・寺岡 春菜・間城 絵里奈・山口 舞子・髙橋 良弘 |
単位 | 1.0 |
科目目的 Course Objectives |
身体的側面から対象者の健康上の問題を査定・評価するフィジカルアセスメントの知識と技術を習得し、心理的側面・社会的側面を含めたヘルスアセスメントの方法を学習する。 また、ヘルスアセスメントに基づいて日常生活における援助のニーズを判断し、計画、実施、評価する過程を具体的な事例を通して理解することを目的とする。 |
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到達目標 Class Goal |
1.対象の身体の状態を診査する基本的手技を習得することができる。 2.身体診査や問診結果から対象に何が起こっているかをアセスメントすることができる。 3.日常生活における援助のニーズを判断し、計画、実施、評価する一連の過程を事例で展開をすることを通して理解することができる。 |
授業内容 The Content of the Course |
看護において対象の健康状態と日常生活との関連について看護職者がアセスメントすることは、対象に個別的で適切な看護援助を実施するために必要不可欠である。その中でも、身体・生理学的な情報や心理・社会的な情報を系統的かつ客観的に収集するヘルスアセスメントは、情報収集の第一段階である。本科目はヘルスアセスメントについて、主に技術的側面に焦点を当て、講義と演習を組み合わせながら学生同士で系統的に学習する。さらに、臨地実習をみすえ、高機能シミュレターを活用したシチュエーション・ベースド・トレーニングを取り入れチームで課題解決を行う。チーム力を高めながら、習得した知識・技術を統合し、実践力を身につける。 |
授業計画 Class Plan |
第 1回 授業ガイダンス/ヘルスアセスメントとフジィカルアセスメントとは [講義] 第 2回 系統的フィジカルイグザミネーション:感覚-神経系 [ロールプレイ/技術演習] 第 3回 系統的フィジカルイグザミネーション:感覚-神経系[ロールプレイ/技術演習] 第 4回 系統的フィジカルイグザミネーション:呼吸・循環器系 [ロールプレイ/技術演習] 第 5回 系統的フィジカルイグザミネーション:呼吸・循環器系 [ロールプレイ/技術演習] 第 6回 系統的フィジカルイグザミネーション:呼吸・循環器系 [ロールプレイ/技術演習] 第 7回 系統的フィジカルイグザミネーション:腹部 [ロールプレイ/技術演習] 第 8回 系統的フィジカルイグザミネーション:腹部 [ロールプレイ/技術演習] 第 9回 系統的フィジカルイグザミネーション:筋・骨格系 [ロールプレイ/技術演習] 第10回 系統的フィジカルイグザミネーション:筋・骨格系 [ロールプレイ/技術演習] 第11回 教育用カルテを用いた事例展開 [TBL演習] 第12回 統合シミュレーション(観察) [シミュレーション] 第13回 統合シミュレーション(観察) [シミュレーション] 第14回 統合シミュレーション(援助) [シミュレーション] 第15回 統合シミュレーション(援助) [シミュレーション] ※[TBL演習]は事前に示された課題について予習した上で、グループメンバーと同じ課題に取り組みチームで学習する演習です。 ※[シミュレーション]は模擬的な病室を再現し、そこでシミュレターや模擬患者に対して観察や援助を実際に行い、グループで振り返りすすめていく演習です。 ※また、授業と並行して[TBL演習]や[シミュレーション]につ投げるために教育用カルテを活用した事例展開も行います。 |
授業方法 Class Method |
本科目は、講義・ロールプレイング・技術演習・TBL・シミュレーションを組み合わせたアクティブラーニングを取り入れた授業である。授業開始までに事前課題に必ず取り組み(反転授業)、学生は主体的な学び方を獲得するる。授業は教員と学生間で双方的に行い、学生間でのディスカッションを通して主体的・協働的に学習を進める。 具体的な授業方法を以下に示す。 [講義] 事前課題や既習学習での知識ならびに到達目標に基づき、個人・グループ・全体ディスカッション を行い、自らの言葉で説明できることを目指す。講義は、教員と学生の双方向で行うことで学生の学びや気づきを深める。 [ロールプレイング] 学生が患者役・看護師役を演じることを通して、その状況を理解しその状況にかかわっている人の思いや考えに触れながら学びを深めることを目指す。実際の状況に近い環境で、自分がどのように行動するかを想定し、コミュニケーション能力の向上にもつなげる。 [技術演習] 事前課題や既習学習での知識・技術ならびに到達目標に基づき、学生が主体的にフジィカルイグザミネーションを実施できることを目指す。学生が事前課題で明確にした課題点・不明点に基づきスキルの確認を行う。また、実施内容に対してディブリーフィングを行うことで自己・他者評価につなげ、行動の意味を考え、既存の知識を活用しながら知識・技能・態度を習得する。 [TBL演習・シミュレーション演習] 教育用カルテを含め、実際の患者に提供する看護場面を設定し、看護における思考性や実践力を身につけることを目指す。実施内容に対してディブリーフィングを行うことで自己・他者評価につなげ、行動の意味を考え、既存の知識を活用しながら、看護場面の設定の中での知識・技能・態度を習得する。 〈授業の一連の流れ〉 [事前課題(予習)]自分で調べ、わからないことに気づく。事前に授業への準備を行う。 [講義・演習]事前課題の理解、到達目標を目指す。 [事後課題(復習)]新たな課題や疑問、授業への質問・要望・意見・感想を表出する。 [教員からのフィードバック]教員と双方向で到達目標を確認する。 |
Google Classroom クラスコード Google Classroom - Class Code |
初回授業までに招待する。 ※なお、本科目はCanvas LMSを使用する。 |
アクティブ・ラーニングの形態 Form of Active Learning |
・ロールプレイングやTBL演習、シミュレーションによる共同学習。 ・シチュエーション・ベースド・トレーニングを通した主体的学習。 ・グループディスカッションを通しての他者の意見から学びを深める学習。 |
準備学習(予習・復習等) Review and Preview |
[予習] ・各回において事前課題を提示する(ただし、初回授業はなし) ・該当する箇所のテキスト必ず読み、学習ノートを作成する ・事前課題として提示された事例で不明な点は、学習ノートに調べて記載する ・授業は全て事前課題を行った上で参加する ・事前準備が不十分だと判断した場合は、学習の妨げになるため演習を見学にする [復習] ・授業後の事後課題ワークは、各自で演習の内容を振り返りながら記載する ・学習したフジィカルイグザミネーション技術について授業時間外に繰り返し練習し、技術の振り返りと向上に努める |
評価方法 Evaluation Method |
・平常点(100点) 平常点等配点内訳:(1)予習・復習テスト:40点 (2)事後課題ワーク:10点 (3)教育用カルテを用いた事例展開:15点 (4)TBL演習・シミュレーション演習参加態度:15点 (5)実技評価:20点 平常点等に含む項目を得点化し、60点以上を合格とする。総合評価60%未満に対して、再試験を設ける。ただし、その内容は対象者がいた場合提示する。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法 Task Feedback |
(1)事前課題や授業に関するフィードバックは授業時間内で行う。 (2)事後課題についての教員コメントは、個別もしくは全体にフィードバックする。 (4)実技評価については、評価後フィードバックを行う。 |
教科書 Textbook |
はじめてのフィジカルアセスメント 2版/横山 美樹/メヂカルフレンド社 |
参考書 Reference Books |
フィジカルアセスメントガイドブック―目と手と耳でここまでわかる 第2版/山内豊明/医学書院 看護がみえる Vol. 3 フィジカルアセスメント 第1版/医療情報科学研究所/メディックメディア ナーシング・グラフィカ 人体の構造と機能(1):解剖生理学 第5版/武田 裕子、林正 健二/メディカ出版 |
地域との連携 Cooperation with the Community |
特になし |
受講上の注意 Notices |
・本科目を理解するには、1年次および2年次前期に履修した、以下の科目の知識が求められる。 これらの科目との関連を意識しながら、予習・復習を行う。 「解剖生理学Ⅰ」「解剖生理学Ⅱ」「疾病治療概論」「臨床病態栄養学」「成人看護学概論」 「看護薬理学」「看護援助論」「基礎看護技術演習Ⅰ」「基礎看護技術演習Ⅱ」 「基礎看護技術演習Ⅲ」 ・授業予定および履修上の留意点は、初回授業で説明する。 ・原則、対面授業とし、遅刻・早退は欠席とする。 ・科目からのお知らせ、課題提示は Canvas LMS を使用する。 ・授業1週間前に指示された必要物品や課題を持参し、身だしなみを整えて演習に参加する。 ・技術演習後終了後は、主体的に復習と自己学習(技術の練習)を行う。 ・シミュレーション演習は、その場の状況に応じた状態観察を行うため、事前に事例に基づいた観察項目と優先順位の列挙、およびバイタルサイン測定やフィジカルイグザミネーションの自己練習を行う。 |
卒業(修了)認定・学位授与の方針との関連 Relation to the Diploma and Degree Policy |
1.知識・理解 1-2 生活者としての看護の対象者を支援するために必要な専門的知識を習得している。 2.表現 2-1 看護の対象者の価値観を尊重したコミュニケーション能力を身につけている。 2.表現 2-2 援助に必要な看護技術を身につけている。 3.思考 3-2 援助が必要な人の状態を明確にして、援助の根拠を特定することができる。 4.態度・志向性 4-1 生命の尊厳と人権尊重を基盤とした倫理観を有している。 |
実務経験と授業との関連 How the Instructors' Experiences will shape Course Contents |
科目担当者は看護職としての急性期病院において看護師としての実務経験を有している。また、看護技術や看護教育に関する研究経験を有し、実践の科学としての「看護学」を学ぶために現場に即した状況設定、環境調整を行い、技術演習・シミュレーション演習を行っている。 本科目では最新の知見に基づき、臨床現場での経験および関連する研究成果を踏まえて授業を行う。 |
教科書コメント |
シラバス参照 |