女性研究者支援センター 第4回育児・介護セミナー
「NHK人気講師から学ぶ楽ラク介護のコツ」
~福辺節子先生の介助術のエッセンス~
竹内美保
7月26日(土)介護セミナーにもお越しいただきました福辺流介護術をご紹介します。
福辺先生のセミナーを3回受講して学んだことは、「介護を受けられる方の身になって考えること」、「声かけを大切にすること」、「よく観察してから見極めること」、「しっかりと相手の支えになること」、「動きやすい体勢になり自分で立ち上がってもらうこと」でした。
ああ、これなら介護のテキストにも書いてあるし、「何となくやれている」と思われたかもしれません。いえいえ、これまで学んできた技術だけでは、機能障害をもっている方の本当の力を引き出せていなかったのです。言葉や頭で分かっているつもりでも、実際にやってみるとできていないことを痛感します。身体ごと理解し、その適切な「感覚」を身につけることに意味があるのです。
たとえば、福辺流の「支え方」を学ぶなかで、大きな目覚めがありました。しっかりと「支える」、「支えられる」という感覚を知ることにより、人間同士の精神的なつながりも深まるような気がします。身体的な介助から心の安定へとつながるのです。
また、相手に「触れる」まえに「触れられる」ことの繊細な感覚を知ることが大切です。「支える」ときも圧迫感ではない、優しさや癒しを感じる触れ方もあるのです。介護者の心模様がそのまま伝わっていくようです。
さて、介助の技術を学ぶということは、コツを知り自身の手指や身体を通して丁寧にマスターしていくことですので、くりかえしの時間が必要です。少しずつ身体が覚えていくなかで介護者としての心も着実に成長していくのだと思います。
福辺先生の熱い思いと介助の技術と優しさをたくさん戴きました。深く感謝いたします。