研究所所長ごあいさつ

武庫川女子大学 女性活躍総合研究所
武庫川学院創立80周年を記念して、令和2年4月に女性活躍総合研究所が開設されました。本研究所では、生涯にわたる女性のキャリア開発に資する各種事業を探索し開発することを基本理念とし、社会の広い分野でジェンダーギャップを乗り越えて活躍できる女性の育成と支援を行うことを目標としています。
具体的な活動は、「女性活躍推進部門」、「グローバル化推進部門」、「ダイバーシティ化推進部門」、「次世代女性人材育成部門」、「女性生涯キャリア支援部門」の5つの部門で女子総合大学の強みを生かし継続的に調査・研究をおこなっていきます。
さて、2015年9月国連サミットで採択されました「持続可能な開発目標(SDGs)」では、「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」という目標が掲げられました。国内でも2016年に「女性活躍推進法」が施行されるなど、女性の働く環境に国内外で注目が集まっています。
しかし、世界経済フォーラム(WEF)は「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)2020」の中で2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を公表しました。日本は世界153カ国の中で121位と昨年の110位から11順位を下げ過去最低の順位となりました。この評価は、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の4種類の指標を基に格差を算定し、ランキング付けされています。日本では、国会議員、政治家・経営管理職、教授・専門職、高等教育(大学・大学院)等、社会のリーダーシップを発揮すべき分野でのダイバーシティ評価が著しく低い状態がずっと続いています。
女性活躍総合研究所では、国内外機関との共同研究を図り、ジェンダー・ギャップ指数向上のための調査・研究ならびに提言などを推し進めて参ります。
また、国連では1975年に3月8日を「国際女性デー(International Women’s Day)」と制定し、女性への差別撤廃と女性の地位を訴える日としています。本研究所では、「国際女性デー(International Women’s Day)」について学生、教職員及び学外の多くの方へ広報活動を進めていきます。
皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。