メンバー紹介

- 矢野 環
- YANO Tamaki
研究・専門領域
- 茶華香道などの生活文化
- 室町時代の座敷飾(君台観左右帳記)
- 茶の湯名物記
- 多変量解析
- 文化系統学
所属
武庫川女子大学 生活美学研究所 嘱託研究員
同志社大学人文社会研究所嘱託
茶の湯文化学会会長
経歴・活動実績
京都大学理学研究科数学専攻博士後期課程修了。大学院在学中から、華道未生流笹岡を修める。埼玉大学教員として、数学と共に室町時代に発する、座敷飾・茶華香道等の研究を始める。三徳庵の助成金を得て茶書等の研究を始め、『君台観左右帳記』の最古写本である大谷大学本再発見に伴い、その総合報告を出版した(1999)。また研究の進んでいなかった香道に特に関係して、辞典類の校訂などと共に、18世紀香道の到達点といえる『香道籬之菊』の一部も発刊した(2020)。 2005年には同志社大学文化情報学部に異動し、データサイエンスとして多変量解析関連の授業も担当した。卒業研究の学生には、極力定型的ではないデータに適した処理をさせることに留意した。茶の湯関係の卒業研究も複数あり、味覚実験を行わせた。また、射撃の試合における音楽の効果の考察にあたっては、被験者の脳波を測定し、その後の書面アンケートと比較することにより、アンケートはかなりの先入観が伴っていることが明らかとなった。さらに、系統学を文化事象の研究に応用した。現在は、対応分析の正確な処理(西里静彦氏の方法)を広めることを主に考えている。
Researchmap
https://researchmap.jp/read0089104
参考資料
著書、論文、その他の活動
著書:
- 『利休の茶書 茶書古典集成6』(淡交社2022)矢野環編集委員、谷端昭夫監修 北野大茶湯、利休百会記、今井宗久茶湯書抜、3文書担当。
- 『竹幽文庫の香道伝書 香道調度図 香道籬之菊』(淡交社 2020)矢野環、岩坪健、福田智子
- 『秀吉の智略 「北野大茶湯」大検証 』(淡交社 2009)矢野環, 竹内順一, 田中秀隆, 中村修也
- 『名物茶入の物語』(淡交社 2008)矢野環
- 『君台観左右帳記の総合研究』(勉誠出版 1999)矢野環
事典等:
- 「文化系統学」『文化情報学事典』(勉誠出版 2019)矢野環
- 「君台観左右帳記の伝書解析」『多変量解析ハンドブック』(共立出版 2003)矢野環
- 『日本国語大辞典』第二版(小学館 2000)、香道項目担当 矢野環
- 『大辞林』第二版、(三省堂 1995)、香道項目担当 矢野環
YouTube:
- 薫物から見る『源氏物語』ー『うつほ』と『栄花』の間ー
https://www.youtube.com/watch?v=xaacW15MQ8s - 古典文学の語句数量化からの諸問題ー戦後の最古例と、処理の問題ー
https://www.youtube.com/watch?v=TnyCvSBqVhI - 香道での「宗祇状」について
https://www.youtube.com/watch?v=X3uftTs0b6s - 「志野家名香合」の写本群について
https://www.youtube.com/watch?v=kay-mvVDuKQ
下記(福田智子氏のサイト)にはさらに6件の講演記録がある。
https://www.youtube.com/channel/UCNncWE_fY52-iAHcLRlhotg