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薬学部に関するアンケート結果は、教育内容について概ね高い満足度が得られているという結果になっていました。これは、個々の教員の授業に対する創意工夫や熱意と共に、本学部が伝統的におこなっているマスプロ教育を避けた反復授業、クラス単位での実習など、本学の伝統である丁寧な教育が学生の皆さんに評価された結果であると考えています。本学では、教員の教育力の向上や教育に取り組む姿勢を正すことに資するべく、学生の皆さんによる授業評価アンケートを実施し、その結果を授業に反映させる努力をおこなっておりますので、授業アンケートに積極的な意見をお寄せいただくことを強く望んでいます。教育に関してはまた、卒業学年にまで必修の授業が配当されていることや、土曜日まで授業で拘束され自由時間が少ないことなど、学生生活にゆとりが少ない点への改善を求める意見も見られました。これらの点に関しては、人命を預かる医療人に求められる専門能力をしっかり身につけていただくためには、十分な授業時間を確保して大学でしっかり学ぶことが重要であるという教育方針に基づくものであることをご理解いただきたいと考えています。なお、平成18年度から始まった6年制の薬剤師養成課程では、時間的なゆとりを持たせることに配慮したカリキュラム編成をおこなっています。一方、福利厚生、学生生活支援体制につきましては、教育内容に関するものより多くの改善を求める意見がみられました。食堂、談話室、売店などに改善が必要であることは十分理解しており、現状においてもできるだけ学生の皆さんの要求にお応えするよう努力を重ねておりますが、6年制に対応した新校舎建築計画ではさらなる改善を可能にする計画を立てております。また、コンピューター演習室や学生開放端末など、多くの皆さんから指摘を受けているマルチメディア施設に関する中央キャンパスとの差に関しましても、上述した新校舎建築計画にそれらの施設を組み入れて計画を進めています。薬学部は平成18年度から、薬剤師養成を主な教育目的とする6年制の薬学科と大学院との連携を重視した薬の科学者を育成する4年制の健康生命薬科学科という新しい2学科制による教育をスタートさせました。これを機会に薬学教育の目的と薬学の社会的使命を踏まえて、教育・研究内容の見直し、教員組織と施設設備の充実を図り、学生の皆さんはもとより保護者の方々や社会の期待に応えられるよう一層の努力を重ねたいと考えています。
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