環境共生学部
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オゾン層のオゾンとは異なり、地表近くの高濃度オゾンは生物にとって有害です。これは、森林の衰退や農作物の収量減少、さらには人間の健康被害を引き起こします。
アサガオ品種スカーレットオハラは、葉に白斑障害を敏感に生じる特性から、1970年代からオゾン汚染の指標として利用されてきました。近年、さらにオゾン感受性の高い品種が発見され、その生育環境による白斑の出現パターンの違いから、なんらかの防御機構の存在が示唆されています。このアサガオの研究は、大気汚染から植物を守る未来に貢献する可能性があります。
植物が気孔からオゾンを取り込むと、体内で活性酸素が発生し、最終的に細胞死を招きます。モデル植物を用いた研究により、このオゾンに対する植物の応答機構は詳細に解明されつつあり、多くのオゾン耐性関連遺伝子も特定されています。アサガオ研究とこれらの知見を組み合わせることで、将来的にオゾン耐性を持つイネ品種の開発や、オゾンの影響を受けにくい森林の設計が可能になるかもしれません。
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