PROFESSOR&LABORATORY

教員と研究室紹介

環境健康科学研究室
Environmental Health Science Lab.

世界保健機構は「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」として、健康の意味合いを広く定義しています。本研究室では、自然界に存在する毒性のある物質をヒトが体内でどのように排除しているのか、自然界の様々な資源をどのように広い意味での健康にもちいることができるのかを検討しています。

三浦 健 准教授

研究内容

(1)毒性物質の排除機構

自然界には多種多様な毒性物質が存在しています。私たちの体はそれに対して様々な防御機構を持っています。その一つとして、私たちはこれまでに、ヒト肝臓でキノンの還元代謝等を担うCBR1(Carbonyl reductase 1)やそれに類似するCBR3の代謝活性の異同、転写制御機構を検討してきました。現在は、代謝産物の細胞外輸送を担う各種ポンプ、さらにAldo-keto reductase familyに属する還元酵素も含めた自然界に存在するキノン類の還元代謝に焦点をあて研究を展開しています。

(2)有用物質の探索と機序解明

①生分解性プラスチック:生分解性プラスチックの多くは、化学的・物理的刺激により一定程度まで小さくされ、最終的には微生物等により分解されます。その分解途中の物質のヒトの健康への影響を検討しています。
②ストレス耐性生物の遺伝子:環境中には、クマムシのようなストレス耐性生物が存在します。これらの遺伝子をヒトの健康に応用できないかを検討しています。クマムシは、乾燥耐性の機序のひとつとして抗酸化に関与する遺伝子が多く存在することが推定されます。クマムシのAldo-keto reductase familyの中には、既存タンパク質とアミノ酸配列の類似性を示さずColabFoldによる推定立体構造上、天然変性領域と融合しているものを複数見出しました。これらを中心に、抗酸化遺伝子の機能解明を進めています。
③芳香蒸留水・精油の利用:植物を水蒸気蒸留等することによって得られる芳香蒸留水や精油は、アロマテラピーに用いられています。大学構内のくずの葉から得られた芳香蒸留水は、クスノキから得られたものに比べて数倍のラジカル消去能を示すことを明らかにしました。身近な植物に注目し、それらの機能性について検討を進めています。

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