私たちの暮らしを取り巻く⽣活環境は、これまで分野や領域によって細分化され、それらの総和として成り立ってきました。しかし、社会変化が激しい現代から未来の豊かな暮らしを創造するためには、従来の分野や領域を超えた視点と技術が求められています。
本学科では、⽣活環境に関わる専⾨的な知識や技術の修得は当然のこととして、異なる領域の知識や技術を組み合わせることで、新しい価値を⽣み出す⼒を修得することを目指しています。従来の領域を超えた領域横断型あるいは領域融合型の教育カリキュラムは、教員や学⽣による研究成果や学⽣の就職先にも表れています。従来の分野や領域を超え、ともに未来の暮らしを創造しましょう。
1年次前期に生活環境全般に関わる内容を幅広く学修したうえで、1年次後期からは、以下の3領域から興味関心がある1領域を選択し、専門的に学修します。3年次後期から研究室に所属し、卒業研究に取り組み、専門的な知識や技術を修得します。
⽣活環境学科では、従来の分野や領域を超えた学びこそ未来の豊かな暮らしの創造につながると考えています。
1年次後期から1つの領域について専門的に学修しますが、同時に他領域の学びを深めることができます。3年次後期から所属する研究室は、領域を超えて選択することができ、領域を横断した卒業研究に取り組むことができます。また、3年次後期には、領域を横断した実習科目もあります。
このように、専⾨的な知識や技術を修得するだけでなく、分野や領域を横断した学びを通じて、新しい生活環境を創り出す知識や技術の修得を目指します。
豊かな暮らしを創造するためには、⾐服、雑貨、インテリア、住まい、建築、まちのように⾝近にあるカタチあるものに加え、アート、メディア、コミュニケーション、⾷、伝統、⽂化、ファッション、感性など、わたしたちの暮らしを取り巻く環境を広く理解することが必要です。そのため、歴史的・⽂化的視点や、デザイン的視点、科学的・⼯学的視点など様々な視点を修得することが求められます。
生活環境学科では、生活にかかわる文化やそれらの歴史を学ぶといった文系の分野と、材料の物理的性質を学ぶといった理系の分野の両方を学修します。
生活環境学科では、未来の暮らしを創造する中でも特に、暮らしを取り巻く生活環境を創り出すことに重点を置いています。その実践で役立つ視点や技術を養うために、また本質的な理解や考え方につながるように、自ら体験して学ぶ実習、実験、演習に力を入れています。
未来の暮らしを創造するためには、領域横断型あるいは領域融合型の視点と技術が必要です。極めて広範な生活環境に対して、明確な境界を設けず、領域間の重なりを設けるために、従来の学問分野を拡張した3つの領域を設定しています。
衣服について、品質と社会的役割の両方から学び、持続可能なアパレルの未来を提案する力を養います。快適・安全・健康な衣環境と、地球環境や社会に配慮したファッションが求められていることから、社会や文化との関係への理解、環境や役割に適した素材の知識、デザインのための技術を修得します。
パッケージ、印刷物、家具、雑貨、照明、ショップ、カフェ、レストラン、住宅など、生活を豊かにする「モノ」と「空間」を、調査・企画・デザイン・プレゼンテーションする力を養います。また、「モノ」と「空間」をバラバラにデザインするのではなく、「ひと」と「モノ」と「空間」の関係をデザインしていくことで、3者が互いに密接な関係性を有していることを歴史的・社会的・実践的に理解していきます。デザインによって生活の質の向上を提案する能力を身につけ、卒業後に幅広いデザイン領域で活躍できる人材を育成することを目指します。
身近な室内空間から、生活の基盤となる住宅、日々の生活を支える建築や都市空間までを連続した住環境ととらえ、暮らしを豊かにする空間デザインの歴史や思想、技術を修得します。住む人らしさを表現し、環境に配慮した住空間の設計と、人とまちがつながるまちづくりのしくみや手法を実践的に修得します。
繊維・染色・洗浄・衛生から、生産、消費に至る広範な分野を豊富な実験・実習を交えて学び、品質の選択眼や取り扱い方に関する能力を養います。
ファッション産業を構成する多様な事項を学び、アパレル製品の企画・製造・市場などに関わ る知識・技能を習得し、産業全体の素養を深めます。
家具、雑貨、カフェなど生活を豊かにする「モノ」や「空間」と、「ひと」との関係を調査・企画・デザイン・プレゼンテーションする力を養います。
照明や冷暖房、人間工学的なキッチンなど身近な室内環境から、安全で快適な都市環境まで、環境をデザインする能力を習得します。
住宅を基点に様々な建築を芸術、工学を含めた多角的側面から学び、豊かな暮らしの基盤となる具体的な空間を提案できるデザイン力を習得します。
新たな時代のまちづくりに向けて地域の課題と資源を発見・分析しながら魅力ある「まち」を創造するための手法について多角的な視点から学びます。