応用音楽学科
理論と実践を学び、音楽を様々な現場で生かす
応用音楽学科では、音楽の持つ様々な要素に注目し、音楽療法・アートマネジメント(芸術事業企画運営)・音楽教育等の分野で、音楽と社会をつなぐ専門家を養成します。
社会と音楽をつなぐ分野の役割は、近年とても重要になっています。卒業後は、例えば音楽療法士、コンサートホールの企画運営部門担当者、音楽の指導者など、音楽を通して広く社会に働き掛けていく専門家を目指します。
カリキュラムにはピアノ、声楽共に45分間の個人レッスンがあるほか、その他の実技科目、音楽基礎科目、多分野にわたる講義・演習・実習があります。3年次よりゼミに分かれ、音楽療法と音楽活用の研究を深めます。
Point1音楽療法士の受験資格や中高教諭免許状が取得できる
日本音楽療法学会認定音楽療法士や中・高音楽教諭などの資格取得を目指した学習をしっかりと行います。
Point2少人数ゼミで興味に応じて音楽を学べる
研究テーマに沿ってゼミに分かれ、音楽療法、音楽活用、音楽教育や音楽心理学などを追究することができます。
Point3実習や音楽企画で身に付く社会人基礎力
福祉や医療機関などでの音楽療法実習、学外で開催するコンサートの企画・運営などを通し、幅広い社会人基礎力を身に付けます。
先輩からのメッセージ
西 那実
- 受験生へのメッセージ
- 私は高校二年生の進路に迷っていた頃、武庫川女子大学のパンフレットを見て音楽療法を知り興味を持ちました。受験科目であるピアノの経験はなかったので、オープンキャンパスに参加しいろいろ相談しました。その後ピアノの先生について猛練習して、なんとか合格できました。
武庫川女子大学での学生生活はとても充実していました。学年が上がるほど、授業内容が興味深いものになりました。音楽療法の対象者を様々な視点から理解できるように心理学や医学概論など、音楽以外の幅広い知識も習得することができます。私は教育分野にも興味があったので、教職課程を履修し中・高の音楽教諭の免許を取得しました。授業数は多くなりますが、学生生活がより充実したものになったと思います。
音楽療法実習では高齢者や発達障害のある成人や児童、また病院の小児科の病児など、いろいろな場所で多岐にわたる方を対象に行うことを知りました。実習に向けて、クラスメートとセッションプランを考えたり合奏の練習をしたり、意見を出し合い良いものを作り上げる時間は、大変ではありましたが楽しく良い思い出です。
海外研修ではチェコ、オーストリアに行きました。音楽療法は日本ではまだ国家資格ではありませんが海外ではよりメジャーなもので治療として設備が整っていました。実際に見て体験したことは貴重な経験となりました。
卒業後はデイサービスで音楽療法と介護の仕事をしました。認知症の方がほとんどで、帰宅願望が強かったり怒りっぽかったり、普段は寝てばかりといった方が、音楽の時間になると表情を変えて参加されていたことがとても印象的でした。音楽は人に寄り添うことができるのだと実体験を通して体感しました。
現在はリハビリ病院で音楽療法士として勤務しています。ここでは神経学的音楽療法という医学的根拠に基づいた手法で、脳卒中やパーキンソン病、などの症状を持つ患者さんを対象に行っています。まだまだ知られていない職業だと思いますが、現場では必要とされていると実感します。
プロフィール
武庫川女子大学音楽学部応用音楽学科卒業（2020年3月）。日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格を取得（2021年3月）。卒業後、神戸市垂水区のデイサービスセンター『彩樹の家』で音楽療法士兼介護職員として勤務。現在は大阪市生野区の吉栄会病院リハビリテーション部門で音楽療法士として勤務。
坂田 桃
- 受験生へのメッセージ
- 私は音楽の知識を身につけながら幅広い視野を持てる教員になりたいという思いから、総合大学である武庫川女子大学の応用音楽学科を選びました。音楽療法の実習では子どもや高齢者と関わることで人に何かを伝えることの難しさ、音楽を通して誰かと繋がることの楽しさを感じることができました。また、応用音楽学科ではピアノ、声楽の個人レッスンがあるのですが、私は、ピアノは高校生から始めたことから苦手意識を強く持っていました。そうした私を先生は丁寧にご指導くださって、卒業する頃にはピアノを弾くことが楽しいと感じられるようになりました。
音楽学部は教員を目指す学生への支援が充実しています。教員採用試験を受験された先輩との交流の機会もありました。先生から弾き歌いのレッスンをしていただける機会があり積極的に受講したほか、教員を目指す先輩や友人から良い刺激をたくさん受け、大学生活1番の目標であった教員採用試験に合格することができました。
現在、地元奈良県の小学校で音楽専科教員として勤務しています。子どもたちと過ごしていると大変なことも多いですが喜びや発見のある日々です。授業で子どもたちが一生懸命に歌ってくれたり、生活の中で子どもの成長や優しさを感じると自分のことのように嬉しいです。私がやりがいをもって仕事ができるのは応用音楽学科で学んだこと、出会った先生方や先輩・友人のおかげだと心から思います。本当に充実した大学生活でした。みなさんも大学4年間を応用音楽学科で過ごしてみませんか？
プロフィール
武庫川女子大学音楽学部応用音楽学科卒業（2023年3月）。現在は奈良県磯城郡田原本町立南小学校にて音楽専科教諭として勤務。