薬学専攻

薬学専攻は、薬物治療学分野および実践医療薬学分野に関する教育と研究を行い、医療現場・研究・教育機関等において医薬品とその使用に関して、高度の専門性を有する職業人または指導的役割を担う自立した研究者を養成することを目的とします。
薬学専攻では、在職のまま薬学もしくは薬科学の高度な知識を学び、博士もしくは修士の学位取得を目指す社会人のために、社会人特別選抜制度と長期履修学生制度を設けています。
研究分野
薬物治療学分野(東洋医薬学、腫瘍薬理学、臨床薬学、健康機能解析学)
実践医療薬学分野(病態生理学、臨床病態解析学、臨床製剤学)
薬学研究科の教育・研究分野
薬学部にある22の講座・研究室は、薬学専攻あるいは薬科学専攻の分野の一つまたは複数に関わる教育と研究を担当します。
個々の講座・研究室が行っているの研究テーマについては、下記で紹介しています。
研究テーマ()
- 薬品分析学
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担当 萩森 頼政/堀山 志朱代 内容 - 疾病の早期診断と早期治療を目的とした分子イメージングプローブの開発
- 薬物療法の治療予測を目的とした高感度・高選択的分析法の開発
- 薬品物理化学
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担当 黒田 幸弘/濵口 良平 内容 - 医薬開発初期段階における副作用予測法に関する研究
- 薬物および生体分子の分子間相互作用に関する研究
- 薬化学Ⅰ
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担当 川崎 郁勇/小関 稔 内容 - 創薬化学研究:炎症・アレルギー・喘息・骨粗鬆症・リウマチ・悪性腫瘍等の治療薬を指向した有用な機能性化合物の合成研究
- ヘテロ原子および複素環を活用する環境調和型反応および新規有機合成反応の開発と応用
- 生物活性複素環化合物の新規合成法の開発と応用
- 機能性有機分子を活用する合成反応の開発
- 薬化学Ⅱ
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担当 來海 徹太郎/稲本 浄文 内容 - 生理活性天然化合物および誘導体の効率的合成法の開発
- 遷移金属を触媒として用いる新規合成反応の開発と複素環構築への応用
- ナフトキノン骨格含有抗腫瘍化合物の作用機序に関する生物有機化学的研究
- 生化学Ⅰ
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担当 水野 英哉 内容 - 神経変性疾患の発症メカニズムに関する研究
- 新規アミロイド形成阻害化合物に関する研究
- 生化学Ⅱ
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担当 野坂 和人/内山 良介 内容 - ビタミンの合成酵素や膜輸送の分子機構に関する研究
- 細菌感染で誘導される炎症の生体防御における役割の解明
- 生薬学
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担当 奥 尚枝 内容 - 天然由来の抗アレルギーおよび抗かゆみ物質の探索
- 花色変化を発現させる調節機構の解明
- フラボノイドの瀉下活性発現メカニズムの解明
- 衛生化学
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担当 西川 淳一/山下 沢 内容 - 大気汚染に関する研究
- 環境汚染化学物質の生体影響に関する研究
- 薬理学Ⅰ
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担当 中村 一基/吉川 紀子 内容 - がんの悪性化機構に関する研究
- がん転移抑制薬の探索
- 薬理学Ⅱ
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担当 篠塚 和正/籠田 智美 内容 - 機能性食品の有用性と安全性に関する研究
- 生活習慣病における心血管機能に関する研究
- 薬剤学
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担当 中瀨 朋夏/湯谷 玲子 内容 - トランスポーターから紐解く乳がん悪性化機構の解明と革新的治療への応用
- ドラックリポジショニングによる補完機序制御を狙った難治性乳がん治療の新戦略
- 経皮吸収技術の開発とがん治療への応用
- 臨床薬学
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担当 岡村 昇/山森 元博 内容 - 血中濃度、遺伝子、プロテオミクス情報に基づく個別化医療に関する研究
- 医薬品の適正使用に関する研究
- がんの診断マーカー・創薬ターゲットの探索
- 臨床薬学教育センター
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担当 桒原 晶子/濱 宏仁/田内 義彦 内容 - 臨床現場(病院・薬局)との連携に伴うクリニカルクエスチョンの探究
- 医薬品の適正使用に関する研究
- がん治療にかかわる臨床薬学的研究
- 注射剤の複数回使用に関する研究
- 臨床製剤学
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担当 内田 享弘/吉田 都 内容 - 味覚センサによる経口製剤・漢方製剤の服用性評価
- バイオセンサを利用した新規診断法・デリバリーシステムの開発
- 抗菌ペプチドフラグメント誘導体―PLGAコンジュゲートによる抗菌活性向上に関する研究
- 3Dプリンタを使用した口腔内崩壊フィルムに関する研究
- 免疫生物学
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担当 高橋 悟 内容 - 血管新生に必須の血管内皮細胞タンパク質CRIM1に関する研究
- 血管新生抑制作用や抗腫瘍作用を有する化合物の探索と作用機序の研究
- 抗炎症作用を有する化合物の探索と作用機序の研究
- 血管新生抑制因子アンジオスタチンの作用と新規受容体に関する研究
- 東洋医薬学
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担当 髙 明 内容 - 天然薬物の生活習慣病予防、治療効果およびそのメカニズムに関する研究
- 生薬の配合による薬効変化に関する研究
- ゲノム機能解析学
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担当 村田 成範 内容 - ヒトゲノムDNAの迅速・簡便・安価な遺伝子検査法の開発研究を通じて「個別化医療」実現に向けた普及・啓蒙・教育活動
- 生命活動における遺伝子変異の影響に関する研究
- 臨床病態解析学
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担当 森山 賢治 内容 - 生活習慣病の形成に関与する交絡因子の探索
- 糖・脂質代謝と病態形成メカニズムに関する研究
- 糖尿病発症における病因・病態に関する研究
- 化粧品科学
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担当 平尾 哲二/仁木 洋子 内容 - 角層を用いた皮膚計測法に関する研究
- 化粧品の有用性に関する研究
- 化粧品有効成分のメカニズム解明
- 食品機能科学
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担当 野口 和雄 内容 - 降圧作用を有する新規食品成分の探索および作用機序の解明
- 広い範囲のヘルスクレームを実現できる健康食品の研究開発
- 既存健康食品のリポジショニングによる新たな機能の探索
- 病態生理学
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担当 島津 秀紀/十万 佐知子 内容 - パーキソン病やジストニアなど大脳基底核疾患の病態生理メカニズムの解明
- パーキソン病の新規薬物治療法の開発
- 生活習慣病の予防・改善に寄与する食品成分の探索
- 生命物理化学
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担当 矢野 義明 内容 - 生体膜の膜ドメインに関する研究
- 低侵襲性・迅速な膜異常診断法の開発
最近の学位論文題目より
- 新規遺伝子検査用サンプリングキットの作製と遺伝子多型解析への応用研究
- 酸化ストレスに応答する糖鎖修飾酵素と脱共役タンパク質の発現制御に関する研究
授業科目(参考 )
履修方法と修了要件()
博士課程は4年以上在学し、論文作成研究を履修し、演習科目(演習Ⅰ~Ⅲ)18単位および講義科目のうち、主として専攻する特論群から4科目8単位以上、他の特論群から3科目6単位以上の計14単位以上の合計32単位以上を修得するとともに、博士論文の審査および最終試験に合格しなければならない。
学位授与
上記の修了要件を満たした者に「博士(薬学)」または「博士(臨床薬学)」の学位を授与する。