大学院(男女共学)/ 専攻科紹介

薬科学専攻

修士課程(昼夜開講) 入学定員 30人
博士後期課程(昼夜開講) 入学定員 2人
 社会人特別選抜入試を実施しています。
薬学専攻

薬科学専攻は、薬科学分野に関する教育と研究を行い、基礎薬科学および応用薬科学分野において、高度の専門性を有する職業人や社会において指導的な役割を担う研究者を養成することを目的とします。
薬科学専攻では、在職のまま高度な薬学もしくは薬科学の知識を学び、博士もしくは修士の学位取得を目指す社会人特別選抜制度と長期履修学生制度を設けています。

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研究分野

薬科学専攻(修士課程)

創薬系薬科学分野(薬化学、生薬学、薬品分析学、薬品物理化学、薬剤学)
生命系薬科学分野(生化学、衛生化学、免疫生物学、ゲノム機能解析学、薬理学)
臨床系薬科学分野

薬科学専攻(博士後期課程)

創薬系薬科学分野(薬化学、生薬学、薬品分析学、薬品物理化学、薬剤学)
生命系薬科学分野(生化学、衛生化学、免疫生物学、ゲノム機能解析学、薬理学)
臨床系薬科学分野

主な研究内容(

薬学研究科の主な研究内容

薬学研究科では、産学連携をより推進するために、従来の学位に加えて新たに博士(臨床薬学:薬学専攻)と博士(応用薬科学:薬科学専攻)いう2つの学位を新設しました。
この学位の研究では、テーマとして病院、薬局や産業界の現場における課題等を取り上げ、それぞれのテーマに近接する専門領域の教員のもとで、研究を進めることが可能です。

薬学研究科の最近の学位論文(博士)

健康サポート薬局の推進と評価に関する研究~管理薬剤師・勤務薬剤師・患者の視点から~

学位論文を構成する原著論文
  • The Japanese Community Pharmacistsʼ Perceptions of the Health Support Pharmacy System. Pharmacology & Pharmacy, 11, 55-70, 2020
  • Patientsʼ Attitudes, Awareness, and Options about Community Pharmacies in Japan: Next Steps for the Health Support Pharmacy System. Integrated Pharmacy Research and Practice, 12(9), 243-256, (2020)

核酸素化合物を用いたスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤ならびに抗精神病薬の苦味抑制に関する研究

学位論文を構成する原著論文
  • The lnhibitory Effect of Adenylic Acid on the Bitterness of the Antibacterial Combination Drug Trimethoprim / Sulfamethoxazole, Chemical and Pharmaceutical Bulletin, 2023, 71(3), 198-205. DOL: 10.1248 / cpb.C22-00618
  • Inhibitory Effect of 5-Adenylic Acid on Bitter Taste of Antipsychotic Drugs Pharmacology & Pharmacy, 2022, 13(10), 429-446. DOL: 10.4236 / pp.2022.1310032

もう一歩、その先へ(修士課程)

学部で学んだこと、考えたこと、研究したことを、さらにもう一歩先に進めて形にしてみませんか。修士課程を修了することで研究職への路も大きく拓けてきます。教員の一種免許状を有する方は、専修免許状を取得することができます。

社会人の方であれば、学びたいと思ったらいつでも学んでほしいのです。現場で感じたことについて問いを立て、研究を通じて自らの言葉でその問いを発信してほしいのです。そのための学びがここにあります。

この課程を通じて、研究機関や医療機関等において、医薬品とその使用に関する高度の専門性を有した指導的な役割を担える人材の養成を目的としています。

薬科学専攻修士課程では、広く門戸を開放し、男女共学、昼夜開講、長期履修学生制度、講義等のオンデマンド化等で、社会人の方々も積極的に受け入れをいたします。詳しくは、社会人特別選抜の項、もしくは長期履修学生制度の項をご覧ください。

より実践的な議論を展開、そして研究アクティビティーと両立(博士後期課程)

薬科学専攻博士課程では、かねてからの学位である博士(薬科学)に加え、新たに博士(応用薬科学)という学位を新設しました。前者は薬科学分野の基盤となる領域を研究をテーマとするもので、研究室での実験を中心に研究が進められます。

一方、後者はさまざまな現場における課題を研究テーマとして、問題解決を図ることを目的として机上での研究を進捗させる領域です。

いずれの領域においても、それぞれのテーマに近接する専門領域の教員が中心となり、研究支援体制を構築して博士課程における研究を支えます。実践的な研究能力を育成するために、複数分野の研究者からなる研究教育指導体制を採用し、研究の実際においては複数の専門分野の研究室ローテーションを推進しています。

薬科学専攻博士課程では、広く門戸を開放し、男女共学、昼夜開講制、長期履修学生制度、社会人受け入れを実施します。詳しくは社会人特別選抜の項、もしくは長期履修学生制度の項をご覧ください。

理科教員の育成

薬科学専攻修士課程は、中高教諭専修免許状(理科)を取得する課程の認可を受けています。所定の科目を修得すれば、高度な理科教育実践力を有する中学・高校理科教員としての専修免許状が得られます。詳しくは教員免許状の項をご覧ください。

薬学研究科の教育・研究分野

薬学部にある22の講座・研究室は、薬学専攻あるいは薬科学専攻の分野の一つまたは複数に関わる教育と研究を担当します。
個々の講座・研究室が行っているの研究テーマについては、こちらをご覧下さい。

研究テーマ(

薬品分析学
担当 萩森 政頼/堀山 志朱代
内容
  1. 凝集誘起発光現象を利用した分子イメージングプローブの開発
  2. 薬物療法の治療予測のためのバイオマーカー探索および高選択的分析法の開発
薬品物理化学
担当 黒田 幸弘/濱口 良平
内容
  1. 医薬品開発初期段階における薬効・副作用の予測法に関する研究
  2. 薬物が環境に及ぼす影響に関する研究
薬化学Ⅰ
担当 川崎 郁勇/小関 稔
内容
  1. ヘテロ原子および複素環を活用する環境調和型および新規有機合成反応の開発と応用
  2. 機能性有機分子を活用する合成反応の開発
薬化学Ⅱ
担当 來海 徹太郎/稲本 浄文
内容
  1. 生理活性天然化合物および誘導体の効率的合成法の開発
  2. 遷移金属を触媒として用いる新規合成反応の開発と複素環構築への応用
生化学Ⅰ
担当 水野 英哉
内容
  1. SNPによるパーキンソン病発症リスク増加の分子機構について
  2. 新規アミロイド形成阻害化合物に関する研究
生化学Ⅱ
担当 野坂 和人/内山 良介
内容
  1. ビタミンの合成酵素や膜輸送の分子機構に関する研究
  2. 病原体感染で誘導される炎症応答メカニズムの解明
生薬学
担当 奥 尚枝
内容
  1. 花色変化の発現メカニズムの解明
  2. 植物の新機能および活性物質の探索
衛生化学
担当 西川 淳一/山下 沢
内容
  1. 活性酸素の消去に関わる酵素群に関する研究
  2. 分子動力学シミュレーションに基づく基質認識に関する研究
薬理学Ⅰ
担当 中村 一基/吉川 紀子
内容 がん細胞の悪性化機構に関与する新規な分子標的を解明することで、がんに対する分子標的治療薬を創出するための基礎を築く
薬理学Ⅱ
担当 篠塚 和正/籠田 智美
内容
  1. 機能性消化管障害および排尿障害の改善を目的とした機能性素材の探索
  2. 生活習慣病における心血管機能に関する研究
薬剤学
担当 中瀨 朋夏/湯谷 玲子
内容
  1. 難治性乳がんにおける亜鉛シグナルワールドの機序解明と薬物送達技術の開発
  2. 乳がん治療を指向した新規経皮吸収型製剤の開発と応用
臨床薬学
担当 岡村 昇/山森 元博
内容
  1. がんの創薬ターゲットに関する探索研究
  2. 薬物相互作用に関する研究
臨床薬学教育センター
担当 桒原 晶子/田内 義彦/濱 宏仁
内容 医薬品の適正使用に関する基礎的研究
臨床製剤学
担当 内田 享弘/吉田 都
内容
  1. ヒト味受容体情報を基盤としたバイオセンサの開発と疾病診断への応用
  2. 生体分解性高分子PLGAを基盤としたナノ粒子の創薬・創剤研究
免疫生物学
担当 髙橋 悟
内容
  1. 抗腫瘍化合物の探索と作用機序に関する研究
  2. 血管新生に関与する血管内皮細胞タンパク質CRIM1に関する研究
東洋医薬学
担当 高 明
内容
  1. 天然物の生活習慣病予防、治療効果およびそのメカニズムに関する研究
  2. 薬用植物の認知症を予防、治療する効果に関する研究
ゲノム機能解析学
担当 村田 成範
内容
  1. ヒトゲノムDNAの迅速・簡便・安価な遺伝子検査法の開発研究を通じて、「個別化医療」実現に向けた普及・啓蒙・教育活動
  2. 生命活動における遺伝子変異の影響に関する研究
臨床病態解析学
担当 森山 賢治
内容
  1. 糖代謝・脂質代謝と病態形成のメカニズムに関する研究
  2. ホルモンの作用機序に関する分子生物学的な基盤解明と疾患治療への応用研究
化粧品科学
担当 渡辺 啓/仁木 洋子
内容
  1. 油水界面の物性制御により新規経皮製剤を創出する研究
  2. 培養細胞・皮膚組織などを用いる薬用化粧品の有用性・新規有効成分に関する研究
食品機能科学
担当 野口 和雄
内容
  1. 降圧作用や心保護作用を有する新規食品成分の探索および作用機序の解明
  2. 広い範囲のヘルスクレームを実現できる保健食品の研究開発
病態生理学
担当 島津 秀紀/十万 佐知子
内容
  1. パーキンソン病やジストニアなど大脳基底核疾患の新規薬物治療法の開発
  2. 生活習慣病の予防・改善に寄与する食品成分の探索
生命物理化学
担当 矢野 義明
内容
  1. 表面架橋化学による生体膜の蛍光画像化技術の開発
  2. 生体膜ドメインと膜タンパク質の相互作用に関する研究

最近の学位論文題目より

-博士論文-

薬科学専攻博士課程
  • とろみ調整食品と内服薬混合使用時の薬物苦味抑制および薬物溶出性に関する研究 2022
  • 核酸系化合物を用いたスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤ならびに抗精神病薬の苦味抑制に関する研究
  • 成長ホルモン及び天然物由来成分の脂質代謝改善作用による抗肥満効果に関する研究
  • 健康サポート薬局の推進と評価に関する研究 ~ 管理薬剤師・勤務薬剤師・患者の視点から 2021
  • プロマジン誘導体に対する分子インプリントポリマーの調製およびその分析化学的応用に関する研究 2019
  • 天然植物のインスリン経路増強作用による抗肥満及び糖代謝改善効果に関する研究 2017
  • 高濃度グルコース環境による乳がん細胞の悪性化進展とその修飾因子としてのトランスポーターの解明
  • 涙液分泌、神経軸索伸長および角膜上皮修復に及ぼす生体内タンパク質の薬理学的研究 ― ドライアイ治療薬の選択肢拡充を目指した基礎研究 2016

-修士論文-

  • 角層アミノペプチダーゼ活性を阻害する外部要因
  • セロトニン 5-HT2 受容体拮抗薬サルポグレラートによるがん転移抑制効果の検討
  • (+)-Dichroanal Aの不斉全合成研究
  • マウスメラノーマ細胞における血小板との相互作用を介したがん悪性化機構の解明
  • 蛍光標識を用いた高感度角層評価法の開発 ―蛍光標識ε-poly-L-lysineによる角層染色および角層トランスグルタミナーゼ反応の定量化―
  • 高グルコース及び高コレステロールが神経細胞死とパーキンソン病関連タンパクの発現に及ぼす影響について
  • 成長ホルモンはマウス筋細胞におけるGATA1-3の発現を制御する
  • 気相下における角層プロテアーゼ活性に対するスキンケア素材の促進効果

修士課程 開講科目の例(参考:)(予定*)

薬用資源学特論

天然由来の医薬品、化粧品、機能性食品の開発や応用に関連したシーズ探索、単離、構造解析、バイオテクノロジー技術に渡る広範かつ最先端のトピックスについて講義を行い、高度な専門力と実践的な融合力を伸ばすことを目的とする。

サプリメント特論

広義の意味でのサプリメントの機能、有効性と安全性について実践的な立場から講義する。科学的根拠に基づいた正しい判断ができる力を養う。最終的には、適切な食生活を指導する力を養うことを目的とする。

レギュラトリーサイエンス特論

レギュラトリーサイエンスとは「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」と定義されている。本科目では、医薬品開発にかかわる医薬品の有効性、安全性の評価、承認審査を講義し、医薬品開発の流れを理解するのみならず、薬事行政、保健施策を行っていく上で、科学的基盤に基づいて意志決定を行うプロセスについても講義する。

治験・臨床開発特論

新しい医薬品を開発するためには、治験の実施により、ヒトでの有効性、安全性を探索、検証することが必須である。各治験の目的、対象、評価項目、試験デザインは異なり、適切な治験計画の策定は医薬品開発の成功の鍵を握る。本科目では、各治験の概要および新薬の治験を含めた臨床開発事例の講義を行い、臨床開発の全体を理解することを目的とする。

化粧品科学特論

化粧品を創製、普及させるために必要となる皮膚の機能や生理特性、化粧品の品質特性(安全性、有用性)などの基盤となる根拠や科学的なデータについて講義する。化粧品とその周辺領域において高度な専門力を伸ばすことを目的とする。

博士課程 主な開講科目(参考:)(予定*)

先端薬科学演習

研究論文や学会発表をもとに議論を深め、医薬品の創製および開発に関わる創薬系薬科学、生命系薬科学、あるいは臨床系薬科学分野の研究課題を見いだす。この課題を解決するために、最も適切な実験・評価方法を応用して積極的に実験に取り組み、その実験結果を分析し結論を導くとともに、その内容を発表し、質疑応答に対応できる能力を修得することを目的とする。

先端応用薬科学演習

研究論文や学会発表をもとに議論を深め、医薬品の創薬における応用展開、臨床応用、ならびに適性使用と安全対策に関わる分野の研究課題を見いだす。この課題を解決するために、最も適切な実験・評価方法を応用して積極的に調査に取り組み、その調査結果を分析し結論を導くとともに、その内容を発表し、質疑応答に対応できる能力を修得することを目的とする。

授業科目(参考:)(予定*)

修士課程

履修方法と修了要件(参考:)(予定*)

1.一般学生は以下の3条件をすべて満たすこと。
  1. 2年以上在学する。
  2. 必修単位20単位を含む、合計30単位以上を修得する。
  3. 修士論文の審査および最終試験に合格する。(中高理科教員専修免許状を得ようとする者は、教科専門科目を※24単位以上修得すること)
2.社会人特別選抜による学生は以下の3条件をすべて満たすこと。
  1. 2年以上在学する。
  2. 必修単位20単位を含む、合計30単位以上を修得する。
  3. 修士論文の審査および最終試験に合格する。

学位授与

上記の修了要件を満たした者に「修士(薬科学)」の学位を授与する。

博士後期課程

履修方法と修了要件(参考:)(予定*)

博士後期課程は3年以上在学し、必修科目を含む、合計16単位以上を修得するとともに、博士論文の審査および最終試験に合格しなければならない。

学位授与

上記の修了要件を満たした者に「博士(薬科学)」、もしくは「博士(応用薬科学)」の学位を授与する。

(*注)の予定であり、今後変更の場合もある。

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