食品添加物

 私たちは,毎日欠かさず食事をします。これは当然私たちが健康的に生活するために絶対必要なものです。したがって,栄養バランスがよく,安くて,美味しいのが理想的な食品です。最近では,加工食品の種類も多くなり,手軽に美味しい料理が食べられるようになりました。冷凍食品,レトルト食品,インスタント食品などの加工食品のおかげで私たちの食生活が便利で楽しいものになったことは言うまでもありません。こんな便利な加工食品を作るためには食品添加物が必要なのですが,この食品添加物は非常に評判が悪く,「発がん性がある」,「アレルギーになる」などとまるで毒物のような扱いを受けています。それでは,この食品添加物は本当に毒物なのでしょうか? 

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 私は,製薬メーカーの研究所に約10年ほどいましたが,「薬(化学的合成品)=発がん性,アレルギー性」といって騒いでいる患者さんをあまり見たことがありません。一方,同じ化学的合成品でも食品添加物は「食品添加物(化学的合成品)=発がん性,アレルギー性」といって騒がれるわけです。食品添加物も医薬品と同じように安全性のチェック十分に行われていますし,違うのは薬は作用が出る量(比較的大量)を服用しますが,食品添加物は作用が出ない量(ごくわずか)を摂取するということぐらいです。この食品添加物,本当に危険なものばかりなのでしょうか。 

 インターネット上で毒物として騒がれている食品添加物のなかに,「これは少し過剰反応では?」とおもわれるものがいくつかありました。ここでは,食品添加物の安全性について皆さんに正しく理解していただくために,食品添加物を少し勉強することにしましょう。

Since 1998.08.25〜 連絡先:松浦寿喜(chuchan_net@yahoo.co.jp)